じブんノばン
正午。
宮の南にある、花が咲き乱れ蝶が舞う花園。
<葬祝>は、そこで行われた。
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「では、スアさん」
ソカが、主賓席に顔を向ける。
挨拶の言葉を頭の中で確認しながら、スアは立ち上がった。
「今日はついに、私の番の日です」
顔に、笑みが浮かぶ。
「この体で過ごした宮での3年間、本当に楽しかったです」
一通り、自分の言葉を聞く少女たちを見渡すスア。
自分の目に滲んだ涙を隠すかの様に、勢い良くお辞儀した。
「皆さん。自分の順番の日まで、健やかにお過ごし下さい」
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感極まった沈黙。
涙目の少女たち。
誰もが、スアから目を離せないで固まっていた。
が、それはソカの言葉で破られる。
「それでは皆さん。<葬祝>のお食事、謹んで頂きましょう」
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ざわつき出す少女たち。
各々が目で、テーブルの上を確認する。
そこにあったのは、花をモチーフにした<葬祝>の特別な料理だった。
皆の顔が緩む。
手をナイフとフォークに伸ばそうとする少女たちの動きを、ソカの声が止めた。
「はい、皆さん落ち着いて。料理は逃げません。まずはハンカチを取り出して涙を拭く事を わたくしはオススメします」
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「本当に美味しいよね。<葬祝>のお料理」
「毎日、食べたいかも」
「いつもの食事も、不味くはないんだけどねぇ」
「まあ、仕方ないよね。必要な成分が含まれてるらしいから」
「<葬華>で、私達の体を処理し易くする成分だっけ?」
「だからか、微妙に不思議な味と言うか違和感あるよね??」
「そう言うものだと、思って食べてるからの可能性」
「錯覚? 思い込み?? プラシーボ効果???」
「「「…うーん」」」」




