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可哀想なトラック運転手。そして死。

主人公は短髪金髪金イヤリング身長190の怖いヤンキーみたいなやつです。

俺は苦手です。


いつも通りだった。青森から東京までりんごの入ったダンボールをトラックに入れて運ぶだけだったんだ。

なんで、こんなことになるんだ?

_________________________________________________

「…よって被告人を懲役5年に処する」

言っておくが俺は何もやっていない。


「ふざげるなぁ!!ゾウダを返゛ぜごのクズ野郎゛!」


1人暴れる男がいる。

俺ではない。

父親だ。゛俺が轢き殺した ゛らしい被害者の。


「俺じゃ、ない………」


そう、誰にも聞こえない声で惨めにつぶやくこの男が俺だ。


俺が犯した…らしい罪の詳細としてはこうだ。

俺は人をトラックで轢いてしまった。即死だった。人通りの少ない下道を走っていたら俺は不注意で、横断歩道を渡ろうとしていた内藤蒼大を轢いた。俺には何の精神疾患もなく事故当時は睡眠不足でもなかった。要はただボケっと運転してたから横断歩道を渡ろうとしていた内藤蒼大に気づかずに轢いてしまったとのことだ。完全なこちらの過失ということで裁判は進み、有罪判決を受けた。目撃者の発言も証拠も全て疑いようのないものだったためトントン拍子だった。

誰が見ても妥当、いやむしろ甘すぎるというくらいの判決だろう。



実際本当に轢いてしまったのならこんな俺だって罪を素直に償おうと思う。



だが素直になれない理由が俺にはある。

俺は、やっていないからだ。こんなことを言われても誰も信じないと思う。

でも本当に俺じゃない。

俺は横断歩道の前でしっかり一時停止をした。

しっかりと確実にだ!

だが信じられないことに内藤蒼大は横断歩道を渡っている途中


トラックの進行方向へ吹っ飛んでいったんだ。


その時トラックにも衝撃があり、確認するとトラックの顔がめちゃめちゃにひしゃげていた。

慌てて内藤蒼大のもとに行き生死を確認したが彼はすでに死んでいた。それで警察を呼んで、聴取を受けて、容疑者になって、これだ。

状況証拠が人身事故のそれだったし、目撃された地点がトラックの後方の家からだったので確実にトラックが彼を吹っ飛ばしたように見えたろう。

俺の話は虚言としてマトモに聞き入れられなかった。


今までの人生、確かに自暴自棄になって人様に迷惑をかけた事もあった。だからこそ迷惑をかけた人、特に親には死ぬまでその時面倒かけた詫びをしていこうとしていた。苦労して手に入れたこの仕事だって…全部これからだったんだ。それが意味の分からない現象に巻き込まれて、人が死ぬところをみて、犯罪者になって、恨まれて。…やっぱ俺の人生クソだったよ。

期待する価値のない奴でごめんなさい。


さっきまで暴れていた父親を警備員が外に出す。

こっちにも警備員がやってきた。俺はこれからさっそく刑務所に行くのだろうか?刑務所ってどんなとこだろ。刑務所から出たら、俺どうなんだろ。母さん大丈夫かなぁ。ずっと1人で頑張らせちゃったせいで体が弱ってるんだ。なのに、申し訳ないなぁ。


もういっそ…俺なんていなけりゃ…


警備員に両腕を捕まれた。

そのときだった。








裁判所の被告席に座っていた俺の視界は突然何の前触れもなく真っ白になった。

俺の腕を掴んでいたはずの警備員もいなければ被告席も裁判官も、消しゴムで丁寧に消してしまったみたいに綺麗に消えてしまった。


「あ…?」


何が起きたのだろうか。

夢か何かなのだろうか。こんなこと、現実に起こりうるわけがない。


「現実ではないからね」


この声は俺の声ではない。俺以外の、裁判官でも検察官でも警備員でもない、包みこまれそうな危うげな声。誰だ?…あれ?俺いつしゃべった?


「ここは、世の理を超えた場所だ」


「そして全ての物質の到達点であり、始まりの場所だ」


「何もないように見えるが何でもあるよ」


「いらっしゃいませぇ」


゛真っ白 ゛から声がする。誰なんだ。


「エラーだ」


「君のことだ」


「逸脱したんだ、全ての物質から、理から」


「たかが基礎的な素粒子の無限に等しいパターンのたった1つの可能性に過ぎない集合体が」


「美しい!新しい概念だ!」


なんだなんだなんださっきから。異常だ!

何が起こっている!夢にしては常軌を逸している!辺りを見回してみたが相変わらず真っ白だ。

上下左右前後どこを見ても…きもちがわるい。


「オェ…」


幾数百年ぶりに吐いた。あ?いや吐いていない。

吐いたところに何もない。いやあるぞ。

……幾数百年?そもそも今ここに来たばかりだろう。


「あるし、ないよ」


「君もそれ以外のすべても最初からここにいる」


「そしてずっとここにいる」



「だまれ!!!!!」


何かを殴った。空振った。い、意味が分からない

意味不明は悪だ!!消えろ!抹消されるべきだ!!

…いや最初から、ない。抹消もクソもない。


「ボケが」


………………………………………………


__________________________________________________


目が覚めた。寝ていた…らしい。何故?記憶が裁判の途中からかなり曖昧だ。ひどく不快な…夢…なのだろうか。

ここはどこだろう。豊かな土の匂いがする。

子供の頃以来の懐かしい感覚だ。゛郷愁 ゛ってやつかな。

空は木々に覆われてよく見えないがいい天気に見える。とするとここは…知らない森だ。

………あ?


「スゥー…」


とりあえず、状況整理だ。


謎の現象で犯罪者になってしまった俺は裁判で有罪判決を…今日?受けた。

そして…警備員に腕を掴まれて………

気がついたら、このフカフカの土の上で仰向けになっていたと。


意味が、わからない。

ここはどこなんだ。何故裁判所から森にワープしているんだ。


「…痛い」


ほっぺをつねって見たがめちゃくちゃ痛い。現実のようだ。あの事故を境に何かがおかしくなっている。


「ぐーーーーーーーーーーー!」


どうやらちゃんと腹も空いているようだ。

そういえばしばらく何も食べてなかった。

救助…はスマホ持ってないし、まず俺がどういう扱いになってるか分からない以上期待はしづらい。

何か、食べれそうなものを探そう。


俺はこの見知らぬ森を食料を求めて歩くことにした。…森で食べれるものってなんだ?雑草とか木の実とかだろうが、よく分からないまま食べて良いのだろうか?馬鹿なりにスマホに頼って乗り切って来たことが多いから知識が脳に入っていないのがこの状況においてはかなり致命的だった。

そうしてしばらく歩いているといささか奇妙な点に気づいた。えらく歩きやすいし、枝々の所々に隙間があり日光が照って雑草が生えている。

明らかに ゛手入れをされている森 ゛なのだ。

誰か人がいる可能性がある。

そしてもう一つ。落ち葉がない。

地面に1枚すら落ちていない。森に関してど素人だが、手入れするにしても落ち葉1つない森など聞いたことも見たこともない。

ますますわけのわからない場所だ。


そんなこんなでこの森をしばらく歩いていると

小屋があらわれた。

木造の小さな小屋だ。その小屋の周囲は切り株が多くあった。明らかな人の生活の痕跡だ。俺はたまらずその小屋へと駆け出した。そしてドアをノックしてできるだけ落ち着いた声で呼びかける。


「すみません、どなたかいらっしゃいますか?

遭難してしまったようで…助けていただけないでしょうか。」


「………」


返事がない。留守か、誰も住んでいないのだろうか?もう一度ノックして呼びかける。


「怪しいものではありません!ドア越しでも構いません!どうか話を聞いていただけないでしょうか!」


「………」


返事はない。留守だったのだろうか。


「ここで、何を、している」


後ろから声がした。この小屋の人だろう。


「あ、すみま」


振り返って挨拶をしようした。そうしたら、

後ろにいたそいつは俺の右肩に両刃の西洋チックな重々しい剣を置いた。


「人間だな」


「そうですが…あなたは?」


「黙れこのクソが!弱々劣等種が魔族様に偉そうに口聞いてんじゃねえ!質問に答えろ。

ここで!何を!している!!」


罵倒のセンスが近所に住んでた女児にそっくりだ。いやそんなことを思ってる場合ではない。コイツ人間なのか?コイツは、人間と大体のかたちは同じだが、肌は紫、目の配色は鷹に近く、耳はトンガリ、そして頭には天使の輪っかが浮かんでいる。そんなファンタジーなよく分からない種族みたいな見た目だ。コスプレイヤーではないだろう。剣がガチだ。ちょっと肩の皮膚が切れた。

ここはどうやら俺のいた世界ではないことが確定した。おそらくちゃんと行動をしなければ

首は確実に飛ぶ。


「遭難してしまって…」


「ここは魔界と人間界の間にある腐敗の森のド真ん中だ。あえて近づかないとこんなところに来るわけがない。そもそも来れるわけない。馬鹿にしているのか?」


知るワケがないだろう馬鹿。さっき来たばかりなんだから。ともあれどうする。ここからどうする。今俺の脳で考えられる選択肢は2つだ。


1:正直に現状を言う


2:嘘をついたといい、その後それっぽい嘘を言う


前者を言ったところでこいつが信じるわけがない。となると後者だが…それっぽい嘘とはなんだろうか。

……閃いたぞ!天啓!いけるか分からないがなにか言わねばどのみち助からない。

思い切りは、大事だ!


「すみません…遭難というのは嘘です。実は、家族に見捨てられまして。もう失うものもなくなったから、子供の頃好きだった冒険ごっこでもしようかと思いまして」


「よりによってこの森でか?」


「はい、まぁ少しヤケになりまして。

ははっ…こんなこと恥ずかしくて言えなくて。」


「そうか。まぁ雑魚なりにいろいろまいっちまってるってのはなんとなく分かった。苦労してきたんだろう。」


なんか上手くいきそうだ。


「だがソレはソレコレはコレだ。境界に近づく者は種族関係なしに始末するようにというのが新魔王様のご命令だ。そっちの王様もそういう風に国民に伝えているはずだ。ここに立ち入った瞬間からお前は死刑囚だ。よって死んでもらう。」


「分からずy」


剣が首を切る動作に入った。ナイフを相手にしたことはあるがこんな恐ろしいモノを相手にしたことはない。だが適応できなければ死ぬ。

死ぬ!

俺は軽く屈伸してなんとか斬撃を避けた。そしてすかさず相手の膝目掛けて渾身の蹴りを浴びせた。


「死ね!」


それで膝をへし折るつもりだったが、相手には微塵も効いている様子はなかった。普通の人間なら確実に折れていた。やはり人間ではない。人外だ。戦うことを考えるべきではない。

そう思い立つと俺はすぐさま相手に背を向け逃げた。


「待て!!!」


待つか馬鹿。しかしかなりのスピードで追ってきている。おそらくこの森には奴の方が慣れているだろうしそのうち追いつかれるだろう。

くそっ!木々の隙間を縫って走るのがこれほどむずいとは。

状況は絶望的だ。喧嘩には自信あるが殺し合いはちょっと未経験だし、奴はどう見ても人外だ。対面したところで勝ち目は薄いだろう。

逃げても死、戦っても死だ。

無常の風は確実にこれから吹くらしい。

なんて理不尽。

……腹を決めよう。覚悟を固めよう。

俺はおもむろに口角を上げ、歯を食いしばる。


それならば、あいつに特大の最後っ屁をかましてから逝ってやる。目だ。あいつの両目を潰す。肉体の強度の高さは理解した。だが人型である以上弱点も人と同じである可能性が高い。ガードされるだろうが、気にせず突っ込んでいってやろう。

目が見えなければこの先だいぶ苦労するはずだ。

余裕があれば鼓膜も破ってやる。さらにあれば喉を、鼻を。

ワンチャンあるならむしろ殺してやるって気概で!!

俺はやる気と闘志に満ち溢れた。背中をあいつからそらし、腹をあいつとニラメッコさせた。


「!」


奴は一瞬驚いた素振りを見せつつも先程と同じ勢いでこちらに向かってくる。こちらも負けじとスピードを上げた。重心をできるだけ下ろす。こうなれば奴は剣の突きで勝負を決めにくるか、それとも間合いギリギリで止まって頭をかち割りにくるか。頭頂部の攻撃は確実に死に至るものだろうが、ギリ動けないことはないだろう。警戒すべきは突きだ。一撃で動けなくなる。顔面への突きを食らわないようにさえすれば俺の攻撃範囲内に奴を入れられるはずだ。

防御は突きを警戒したものにする。


もうすぐ剣の射程に入る。

奴が剣を動かす。

手を顔の前に出して弾く準備をした。

剣は俺の



頭頂部をたたいた。



予想より結構効く。

頭頂部守っときゃよかった!!!

頭蓋骨が割れたようなきがする。

きにするな。

やつのめをつぶすんだ!

め!め!め!め!め!め!め!め!め!め!め!


「めぇ!!」


「死ね」


づっ………ポタポタポタ……


突然、地面から太く長いトゲが生えて来て

俺の腹を貫いた。


「…なんだ…それ……グフッ!」


どこまでもついてない。

どうやらもう駄目みたいだ。こんなに血が出てきたことはない。身体に鈍く鋭い痛みがはしる。この理不尽に対し何も反旗を翻すことすらできず死ぬのか。こんな、おぞましい運命受け入れられるか。受け入れてたまるか!

チョキの手をを奴の目に伸ばした。


切り落とされた。チョキはグーになった。

だが腹が痛すぎてあまり痛みを感じなかった。

あ……ヤベ…死ぬ……


「ぺっ」


「………」


面汚すくらいはできたな。まぁ及第点だ。

…母さん、大丈夫かな。


視界が暗転した。


続くよ

読んでくれてる人いたら文章あまり書かないから拙い感じでごめんなさい。

面白かったらまた読んでってね。

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