4/10
診察日
香絵は、一週間毎に大晴の病院に通って
治療をしてもらっていた。
徐々に腰痛の調子も良くなってきた気がしたので、
大晴に軽く尋ねてみた。
先生、お陰さまで腰の調子が大分良くなってきた
気がするので、少し間隔をあけて通院でも大丈夫
ですかね?
すると、いつもは優しい大晴が少し強い口調で
いや、今治療の間隔をあけるのはよくないですよ。
引き続き、一週間毎には治療しに来てください。
と香絵の目を鋭い眼差しで見つめながら言った。
分かりました。
では先生、引き続きよろしくお願いします。
香絵はそう言って、病院をあとにした。
自宅までの帰り道、香絵はまた
大晴のことを考えていた。
先生、なんか今日は雰囲気?が違ったな。
そんなに私の腰の状態良くないのかなぁ。
まあ、いいか。
それにしてもなんか、魅力的な人なんだよなぁ。
とふと香絵は思ってしまった。
はっとした。
私、何考えてるんだろう。
別に好きなタイプなわけでもないし。
まあ、優しいことに変わりはないけど、それは
私が患者だからだし。
そんな風に少しだけ夫に罪悪感を覚えながら、
それでも大晴のことを考えずにはいられない
香絵になっていた。




