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第2話
まずは初回起動。「〇〇(自分のバディの名前)、起きて!」と呼びかけよう!
・・・と、説明書に書いてある。
よし。逸る気持ちを抑えながら、僕は叫んだ。
「カイザードラゴン!起きて!」
その瞬間、カイザードラゴンが眩い光を発しながら起動した。
『ふう・・・、初めまして!あなたがヒロキ君ですね?私は・・・カイザードラゴン、これからよろしくお願いします!』
やった!起動した!返品しよう!
『ちょっ待っ』
えっと・・・電源ってどうやって落とすんだっけ・・・
『えっ何何何』
ここかな?
『やっ・・・!いきなりどこ触って・・・!』
もういいや、とりあえず箱に戻そう
『何し・・・何してんだテメェ!!!』
「うわっびっくりした」
『こっちのセリフだわ!!ボケッ!!!出会って早々何なの?!感動もクソも無いんですけど!!!!』
「えぇ、こっちのセリフなんですけど」
『なんだと!』
「だって声も形も♀型じゃん、絶対おかしいよ」
『・・・はあぁ?!』
僕とカイザーの出会いは最悪だった。