表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

〜突然〜

あの日は、とても綺麗な青空の日だった。当たり前にある一日だと思っていたが今思えばその日から日常が変わり始めたと思う。


 高校を卒業して3年が経ち仕事にも慣れてきた。私は、あるスーパーで働く店員だ。主な仕事内容は商品の陳列、商品の棚に掲示するポップ作り、レジの対応である。レジの対応はいつもではないが人手が足りない時に行う。

 商品を陳列するエリアは店員によって異なるが私はほとんどのエリアを任せられていた。

「ここ終わったら次牛乳の品出しお願いね」

 上司が指示を出してくる。いつものことではあるが職場に不満があるかと聞かれたら否めないのは事実だ。休憩の時間に求人サイトを見るが、自分に合った仕事はなかなか見つからない。「今のままでいいのか?」そんな疑問がいつも頭の中にあった。

 そんなある日、お店に万引きGメンより連絡が入った。このスーパーで万引きしてると思われる客がいると。しばらくすると万引きGメンに連れられた男が事務所にやってきた。

私は、彼を横目で見ていた。

「盗んだものを出しなさい!」

そう店長に言われポケットに手を入れ盗んだものを出していく。菓子パン…おにぎり…チョコレート…次々と出していき全部で7品程盗んでいた。

彼の表情はずっと変わらないままだ。少し猫背気味のその姿は何か事情があるかのように思えた。時計を見ると午前11時を指していた。しばらくすると、警察がやってきた。警察が彼に簡単に話を聞くと二人で、事務所を出て行った。その時、彼と私は目が合った。私はドキッとした。

なんだか心の奥が読まれているような気がした。

終業時間が近づいていく。私はその日どの仕事をしていても彼の表情が頭から離れなかった。タイプという訳ではないが、今どんな取り調べを受けているのか気になって仕方がなかった。

牛乳が入った正方形型のケースを6箱台車に乗せて運んでいる時、うっかり倒してしまった。どうやら台車のタイヤが上手く回らずブレーキが掛かってしまったようだ。

「大丈夫?」

同じエリアを担当している小林さんが声をかけてくれた。

「はい、大丈夫です」

私はそう言うと、立ち上がり床に倒れてあるケースと牛乳を拾った。

バックヤードに行くと、社員の2人が話をしていた。

「このお店も物騒になったね。万引きなんて今までなかったのに」

「万引きGメンを雇って正解だったけどこれまでもバレてないだけで万引きとかあったんじゃない?」

「怪しい人は頻繁に見かけるけど声をかけてこっちの勘違いだったら嫌だし、お詫びに安くしろだの言われたら色々とめんどくさいから見てみぬフリしてるわ」

私は無言で二人の前を通り過ぎた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ