となりの小ギャルに懐かれた俺は、普通の生活が送りたい
匿名コンに出したものです。
「たのむ、付き合ってくれ!」
「……はい?」
終礼が終わり、帰る用意をしていた俺は突然となりの小ギャルに告白された。
何が起こったのかとぽかんと口を開けていると、
「ちょ、茉莉花。いきなり告ってんじゃねーよ」
そう友人にバカ笑いされ、見る間に顔を真っ赤にした彼女は勢いよくブンブン首を降った。
「ばっ……違うっ! そうじゃねーし! そっちちじゃなくて、試験勉強に付き合って欲しいんだよっ!」
……なるほど。要件はわかった。ああびっくりした。けれどもなぜ俺にそれを頼むのかがわからない。恐る恐る聞いてみた。
「あの、何で俺? きみ友達多いでしょ。教えてもらったら?」
すると彼女はきょとんとした顔で言った。
「あいつら? だめだめ。だって勉強になんねーし」
「桂木は? 頭いいだろ?」
桂木は彼女がつるむグループ男子のリーダー格で、チャラい見た目だがクラスでトップクラスに頭がいい。
けれども彼女は俯いてぼそりと言った。
「無理。あいつの説明が難しすぎてわかんねー」
なるほど。
目立つ彼女は授業中によく当てられる。ろくに答えられないので見かねて何度かこっそりカンニングさせてあげたことが、どうやらあだになったらしい。
さあどうする俺?
こちらの作品は
別短編「恋とはみとめない!」
https://ncode.syosetu.com/n3818hu/
のサイドストーリーとなります。
どちらの作品もこのあと連載にリテイクし直す予定です。お楽しみに。