EP69:佐賀県の物型霊
北東へと進み佐賀県へとセルキはたどりつくと、「な、なんだ?この泥濘は?」と言うと、「…ちょうど干潮の時についたか。本来なら干潮になるまで待つ必要があるんだが、ちょうどいいな。これだと、すぐに物型霊と戦えそうだ。」とアビスは言った。
「干潮に出てくるってことか?だとしたら何だ?小せえカニ類とか貝類とかか?」とセルキが言うと、「んなもん、他んとこでもいいだろうが。佐賀で泥濘に出てくるもんっつったらよおめえ…」とアビスが言うと、奥から巨大な何かがジャンプして飛んできた。
「なあ、アビス。水塊は小せえやつは何でもデカくすりゃいいって思ってんじゃねえのか?」とセルキが言うと、「そうじゃなきゃ戦うってなった時に戦えねえし、威圧っつう観点でもでけえほうがいいだろ?んなことは置いといて、佐賀で作者が有名だと思ってんのが…このムツゴロウこと『マッドスキッパー』だ。」とアビスは言った。
すると、『マッドスキッパー』は勢いよく飛び跳ねたあとセルキに向かって尻尾で平手打ちしてバチンと激しい音と共にセルキは右に吹っ飛んでいった。「痛ぇぇな!何だありゃ!?あんなん佐賀で亡くなった亡霊にゃ太刀打ちできねえほどの威力してんぞ!捌そうにも時間がかかりそうだし…なにより、あのジャンプ力だ!十数メートルは飛んでんぞ!何が『泥を飛び回る』だ!ありゃもう十分飛んでんだよ空中を!あと泥!泥が足に纏わりついて避け辛ぇし泥が飛ぶ時にかかって視界も邪魔されちまう!」とセルキが言っているとドンと音がなった。
何かと思った次の瞬間にセルキは今度は後方へと吹っ飛ばされていた。見ると、『マッドスキッパー』があの勢いの強いジャンプ力を横向きで使いそのジャンプ力で新幹線並みの速さで突っ込んできたのだ。「くそっ!そりゃ、横にも使えるはな!『黒炎邪剣』で受けたとはいえこの威力だ…多少威力が落ちても肋が折れかけた。死神も再生力があるとはいえ、辛ぇんだよな…」とセルキが言うと、「セルキ!また来るぞ受けるか避ける準備しとけ!」とアビスが言うので、セルキは泥から足を何回も上に上げて抜けようとした。
そうしていると、『マッドスキッパー』が来ていた。セルキはなんとかぶつかる前に抜け出し『マッドスキッパー』の突撃を避けたあと、『黒炎邪剣』で横から一撃お見舞いした。すると、『マッドスキッパー』は尻尾を振り回し、セルキを海の方へと吹っ飛ばした。
「ちっ!だが、海に来ちまえば泥よりかは動きやすいな!こっから海ごとあいつを斬りてえが、泥ん中から来るからな…全力でやっても当たらなかったら意味ねぇしな…」とセルキが性に合わず考えふけっていると、「セルキ!来たぞ!」とアビスが言うので、セルキは「だぁもうめんどくせぇ!考えることなんざ俺にゃ無理だ!躱されてもいい!とにかく攻撃しまくるしかねえ!」と言い、『マッドスキッパー』に向けて『黒炎邪剣』を使って斬りかかった。
だが、表皮がカサカサで斬ろうにも刃が中々入らず、入ってそのまま斬ろうにも途中で刃が止まり、その間に『マッドスキッパー』に吹っ飛ばされるの繰り返しとなっていた。「クソが!あの皮をなんとかしねえと刃が入らねえし、入ってもすぐに止まっちまうから決めきれねえ!その間にもやつは回復してるし、これじゃすぐにゴーキンたちとまた鉢合わせちまうぞ!」とセルキが言うと、「落ち着けセルキ。おめえは何でそんな怒りやすくなっちまって周りが見えなくなっちまうんだよ。状況と今いる環境を考えてみろ。」とアビスが言うのでセルキは今一度考え込んだ。
「今はやつの皮のせいで『黒炎邪剣』の刃の通りが悪ぃ…あのカサカサした皮だ。あの乾燥肌に潤いを持たさなきゃいけねえ…そして今この環境は…」とみなさんならまあ、分かっていることをセルキはたった今思いつき、「だぁ!そうだよ!最初っからこうしときゃよかったじゃねえか!」とそれまで自分がどれだけ時間を無駄に浪費していたのかを知り悔やみの表情を浮かべながら言った。
そうして、セルキは『マッドスキッパー』にめがけて海水をかけ始めた。これに『マッドスキッパー』は地中に潜ろうとするも、セルキは『黒炎邪剣』で『仏断斬流』を放ち、泥に潜らせず海水を被りカサカサした皮に潤いが出始め、セルキが試しに『黒炎邪剣』で斬ると、しっかりと刃が通り『マッドスキッパー』にダメージが通るようになった。
更に、セルキが付けた切り口から海水が入ってきて『マッドスキッパー』は苦しみ始めた。「よし、これなら行けっぞ!」とセルキは思っているところに干潮の時間が終わり、段々と満潮に向けて海水が押し寄せてきていた。
「まずいぞ!満潮になっちまったら、『マッドスキッパー』に逃げられちまうぞ!急いで倒せ!セルキ!」とアビスが言うと、実際に海水が押し寄せてきていることに気づいた『マッドスキッパー』はスピードをあげて泥の中に潜っていっている。そこでセルキは泥に潜ろうとしている『マッドスキッパー』に向かって『絶舞:絶望と混沌に染められし棺』の鎖でガッチリと『マッドスキッパー』を固定し『マッドスキッパー』を潜らせないようにしたあと、力任せに抵抗し潜ろうとする『マッドスキッパー』を強引に自分の方に引いて「潜らせねえぞ『マッドスキッパー』!このまま終わらせる!『乱舞:鬼殺し』!」とセルキは『マッドスキッパー』の巨体を一気に猛スピードで切り刻み、核が出てきたところに『末多無死』で斬って『マッドスキッパー』を倒した。
「…満潮になることをすっかり忘れてたぜ…なんとか倒せてよかったわ。さてと、急いで離れきゃだな。」とセルキは飛び去っていった。
そのあと、先に追いかけていた魔導と大川が着き、「大川君。セルキ君はどの方向に?」と魔導が聞くと、「次は…東だよ。」と大川が答えると、「お〜〜〜い!」と遠くからゴーキンと剣道が追いついた。そして、大川からセルキが向かった方向を聞き、急いで向かっていった。
「で、次はどこなんだ?」とn回目のセルキの質問に「次は…福岡だ。」とn回目のアビスの回答をした。




