EP63:大分県の物型霊
海をわたり西を進み大分県に着いたセルキは「で、今回はどっちだ?」といつも通り聞くと、「今回も向かう方だ。温泉街の別府市に向かうぞ。」とアビスが言うと、ー温泉か…結構熱い湯とかで攻撃するのか?核は温泉の中とかか?とセルキは考えながら向かった。
そして、セルキは別府市の温泉街へ着くとそこには現世なら多くの温泉が広がっているところが、一つの大きくて温泉に似つかない禍々しい雰囲気を放つとてつもないものが目の前に広がっていた。
「な、なあアビス。これってなんだ?本当に温泉なんだよな?」とセルキが言うと、「あ、ああ。かなりでかくていかついが、有名な温泉が元になっているんだこれでもな。こいつの名は『ヘルバリー』…地獄の谷だ。」とアビスは言った。
「地獄谷温泉ってことか?一体、水塊はどんなイメージでこんなんになっちまったんだよ!まじで地獄にありそうな見た目になっちまってるじゃねえか!」とセルキが言うと、『ヘルバリー』は何かを飛ばしてきたのでセルキは避けるが、避けたあとにもそれは追尾してきたのでセルキが斬ると、それはグツグツに煮えたぎって中がブルブルとドロドロの中間のようになった卵だった。
「な、何だよこれ!卵なのか!?殻は真っ赤になっちまってるし、殻ん中は溶けちまってるしで当たったら『アジアマチュピチュ』とまではいかねえが、相当やべえことになっちまうぞ!?」とセルキが言うと、「この溶け具合は温泉卵ってレベルじゃねえぞ!セルキ!はやく避けろ!あれはまじでやべえ!」とアビスが言うと、セルキは攻めずに避けた。
「くそっ!近づくことすらも出来ねえじゃねえか!それよか、避けても避けても追いかけてくるし、受けてもドロドロに溶けて鎌にへばりついて邪魔になっちまってる!仮に、近づけたとしてもあのでけえところから核を見つけなきゃいけねえんだろ?こりゃ、かなりきつい戦いになるぞ!」とセルキは言いながら飛んでくる温泉卵を受け流しつつ少しづつ、本当に少しづつ『ヘルバリー』の所に向かっていった。
すると、「おいセルキ!あれを見てみろ!『ヘルバリー』の所々にいるの…あれは、猿だ!猿が手ぬぐいで卵を包んであの温泉卵を作ってやがる!」とアビスが言うと、「あ!?だったら、あの卵はずっと飛んでくるのか!?ただでさえこんなでけえところから核を探してやるまで大変だっていうのに、そうしている間ずっと卵の対処もしろってか!?ざっけんな!んなもん、鬼畜にもほどがあんだろうが!」とセルキは叫びながらギリギリ卵を躱していた。
そして、なんとか『ヘルバリー』の麓までついたセルキだったが、ここにいる間はあの猿たちからも死角になっているらしく、セルキは少し休憩しながら麓のところを削っては核を探していた。「とりあえず一周は死角を一周してはみるが…まあ、こんな自分が不利になるところなんざには核があるとは思えねえけどな。まあ、一応な。」とセルキは言ってなんとか一周して探してみるがやはりというべきかそりゃそうというべきか核は見つからなかった。そればかりか、途中でグツグツな溶岩のような温泉がそこそこ出てきて焦っていたし、流れた先の着地点が溶けて陥没していたところを見て唖然としていた。
「…そりゃ、あんな温泉卵が出来るところだからな。湯はもっとやべえよな。ってよりも、やっぱ上の方にいかなきゃだよな。ぜってえに頂上にあるよなこういうときってよ。」とセルキが言うと、「まあ、そりゃそうだろうよ。とにかく、あの温泉卵たちを躱しながら上に行って核を壊すしかねえぞ。」とアビスは言った。
そして、とうとう決心したセルキは麓から飛び出して頂上へと向かっていった。その道中では温泉から火柱が立っており、その火柱がセルキに向かって放たれ、そこに温泉卵たちが飛んでくるので、セルキは上に上がろうとしても卵が上からくるので、中々登ることが出来ずに地面と並行しながら動き躱すことしか出来ずにいた。『ヘルバリー』の中間あたりは絵に書いたような地獄絵図になっており、この中をセルキは躱しながら受け流しながら少しでも上に登ろうと頑張っていた。
だが、その途中でセルキは足に湯がかかってしまった。かかってしまったところを見ると、セルキは「な、なんだこりゃ!?」と叫ぶと、「セルキ!どうした!」とアビスが心配すると、「湯、湯がかかったところが波紋を呼びながら徐々に広がっていってやがる!」とセルキが言うと、「な!大丈夫なのか!」とアビスが言い、「だ、大丈夫だ!飛べねえことはねえし、ギリギリ再生が間に合っちまう程には波紋の広がりが遅い。」とセルキが言ったのでアビスは安心と心配両方感じていた。
だが、セルキが言っていた通り徐々に湯がかかったところは治っていっており、広がった場所も収まりつつあった。さらに、段々と卵たちを受け流すことが出来るようになっており、セルキはうざったくなって『ヘルバリー』の温泉で温泉卵を作っている猿たちを一匹また一匹と『邪舞:黒炎邪剣』で切り倒していっていき、少しすれば猿たちは全て消え、残るは躱しやすい火柱や湯を飛ばしたりするだけのただただ図体がでかい『ヘルバリー』の姿であった。本来ならば、頂上について核を探すところでも邪魔が可能な卵があったのだが、セルキが先に消してしまったことにより、それももはや意味をなさなかった。
そうこうしている間にセルキは頂上にたどり着き、『ヘルバリー』を削りながら核を探していった。ところが、頂上部分をすべて探しても核がなかった。削りが甘かったのかとセルキは考え、かなり深く削るものの一向に核が出ることはなかった。
「どういうことだ!こんだけ探しても核の一つも見当たらねえぞ!」とセルキが言うと、「なあ、セルキ。こいつの核は一番誰からも近づけられねえところにあるんじゃねえのか?例えば…こいつの…温泉の中とかさ。」とアビスが言うと、「…あぁ。多分そうだと思うぜアビス。こんだけこいつの谷ん中探しても出てこなかったんだ。それはもう、温泉の中にあるとしか思えねえだろ…」とセルキも顔を少しクシャッとしながら言った。
ところが、めんどくさそうにするセルキの目の前にどんどんと水位が減っている温泉が広がっていた。「な、何だこれ?なんで、温泉の水位が下がってるんだ?」とセルキが困惑していると、「あんときのじゃねえのか?ほら、下で核を探してるときの…」とアビスが言うとセルキはようやく自分が先程した行動を思い出した。「そうだった…じゃあ、あんときにやったことが功を奏したってことだろ?なら、このまま待てばむき出しになった核をぶっ切るだけだ!」とセルキが言っているうちに水位が完全になくなり、その中から赤く燃えた核が現れた。
「長え間温泉にさらされていたから結構あちいな…ちょっと離れてるだけでもかなりの熱量だな。ただまあ、切れるのは切れるから行くぜ…『仏断斬流』!」とセルキは『ヘルバリー』の核を破壊して『ヘルバリー』は消えていったので、セルキは急いで飛び去っていった。
その後すぐにゴーキンたちが来て、「大川!」と剣道が言うと、「ええと…南西!しかも、割とおいらたちが来るほんの前だから、追いつきそうではある!」と大川が言うと、ゴーキンたちは急いで追いかけた。「で、次は何処なんだ?」とセルキが言うと、「ああ、次は…熊本だ。」とアビスは言った。
※現実ではこのようなことはございません。この物語上での話ですので、安心してください。
ヘルバリーの特性:①ヘルバリーに住み着いた猿たちによる温泉卵の作成と攻撃。
②温泉の湯や温泉から出てくる火柱を何度も飛ばす。




