EP62:愛媛県の物型霊
北へ向かい愛媛県に着いたセルキが「で、今回は向かうか来るかどっちだ?」といつも通り聞くと、「今回は向かう方だ。新居浜市に行くぞ。」とアビスが言ったのでセルキは愛媛県新居浜市へと向かっていった。
少し飛んで新居浜市へ着いたセルキは「で、どこにいんだ?」とセルキが言うと、どこからか凄まじい音を轟いていた。「あ、アビス!何だこりゃ!何の音だ!」とセルキが言うと、「目の前を見てみろよセルキ。」とアビスが言うが、「は?目の前つったってあるのは山だぞ?まさか、この山が水塊って言うんじゃねえだろうな?」とセルキが半信半疑に聞くと、「ああ、そうだが?これが愛媛県の物型霊『アジアマチュピチュ』だよ。」とアビスは言った。
「『アジアマチュピチュ』?これの元の名前は何つうんだ?」とセルキが言うと、「別子銅山。江戸から昭和までやっていた銅産業に貢献していたとこだ。まあ、そこの東平地区っつうところが東洋のマチュピチュって呼ばれてるところで愛媛県の物型霊がなってんのは、その東平地区の部分だ。」とアビスは言った。
すると、別子銅山のところから何かが飛んできた。それは石垣やレンガで作られた建物であった。「これが、愛媛県の物型霊か…」とセルキが言うと、「おそらく、攻撃方法は神奈川のやつとそう大差はねえと思うからさっさと片付けるぞ!」とアビスが言うと、「神奈川と大差ねぇのか。それなら、苦戦することはねえな。油断はしねえが、おんなじ攻撃なら方法がわかってる分戦いやすいってもんだ!」とセルキは言って突撃していった。
『アジアマチュピチュ』の攻撃はアビスの言った通り、神奈川の『レッドブリックス』とおなじでレンガを飛ばし、ブーメランのように跳ね返ったレンガでも攻撃するものだった。これでは攻略済みのセルキにとっては一方的に有利な状態である。…と、セルキもアビスもそう思っていた。
『アジアマチュピチュ』のレンが攻撃は『レッドブリックス』のレンが攻撃よりも速く向こうのように無鉄砲に乱雑に放つのではなく、確実に当てるために慎重にセルキに向かって放ち、避けたところにも正確に放ってきていた。
「くそっ!同じ攻撃だから大丈夫だと思ったら…なんだよ!あの正確さは!避けた先にも来るし速えし!これじゃ近づこうにも近づけねえぞ!」とセルキが言うと、「流石に一筋縄じゃいかねえよな…セルキ、レンガが飛んでくる一瞬一瞬で絶望神の力を使って、レンガを無力化していくぞ。あいつに戻らなかったら、あいつも撃ってくるのをやめて近づけるかもしれねえ。」とアビスは言った。
「だったら、『レッドブリックス』のときも同じようにやればゴーキンたちに追いつかれることもなかったんじゃねえのか?」とセルキが言うと、「あんときはまだ時間が浅かったから、一瞬でもギリギリだったかもしれねえと思ったからやめたんだよ!」とアビスが言うと、セルキは自分の心配をしてくれたのかと関心していた。
そしてセルキはアビスに言われた通り、一瞬で『絶舞:絶望と混沌に染められし棺』を使うことを何度もして『アジアマチュピチュ』がレンガ攻撃をやめるまですると、『アジアマチュピチュ』はすぐに攻撃をやめた。
この機を逃さまいとセルキは『黒炎邪剣』を構えて一気に間合いを詰めて『仏多斬流』でとどめを刺しにいったが、正面から何かが飛んできたので避けたが、腕に被弾した。すると、とてつもない熱さを感じかかったものを振り払うと、それはオレンジ色に輝いていた。そして、触れたところを見るとどろっと溶けていた。「い、いってええええええええええええ!回復があるとはいえ、これは…これは…トラウマになっちまうほどの痛さだ!くそっ!」とセルキは痛みに対して叫びながら、その痛みに耐えようとその場に留まった。
しかし、その間にも『アジアマチュピチュ』はオレンジ色に輝く何かを飛ばしてきた。セルキは痛みに耐えながら避けると固まったそれを見て「これは…銅じゃねえか!あんやろう…あん中に溶けた銅を入れていやがる!」とセルキが言うと、「気をつけろよセルキ!こりゃ、『レッドブリックス』の比じゃねえ!」とアビスが言うと、「これは避けながらじゃねえと行けねえが、しんどいんだよなぁ…」とセルキは言った。
そしてセルキは近づくもやはりと言うべきか、『アジアマチュピチュ』の銅飛ばしによってなかなか近づくことが出来ずにいた。レンガもまあ痛いのだが銅は溶けているので痛さが段違いで違う。それでも近づくことしか出来なかったとそう思っていたのだが、セルキはこのとき思い出した。『絶舞:絶望と混沌に染められし棺』には鎖の部分があることを。セルキはこの戦いで使った一瞬絶望神の力を使って鎖を一瞬だけ出して徐々に徐々に『アジアマチュピチュ』を引っ張って向こうから近づけた。
このことに『アジアマチュピチュ』は銅を飛ばす数を増やしてセルキを避けに徹底させることしか出来なかった。が、セルキは避けながら一瞬だけ出してを繰り返すので、避けと近づけを両方担っているので『アジアマチュピチュ』の行動はほぼ意味をなさなかった。
そして、とうとうセルキの間合いに入ってきてしまった『アジアマチュピチュ』はレンガに銅をかぶせたものを竜巻のように出しながらセルキに近づけさせたが、セルキはそれを打ち返すように『乱舞:鬼殺し』で打ち返すと、目の前には何もかもがなくなり、核だけが存在している状態のあられもない『アジアマチュピチュ』の姿があった。「てめえがそうやって核を銅で覆うが関係ねえ!てめえは、厄介だったが慣れりゃ単純だったぜ。あばよ、『仏多斬流』!」とセルキが勢いよく振り下ろすと、核を覆っていた銅を破り核を破壊して、『アジアマチュピチュ』のレンガが消えると同時に後ろの別子銅山はゴゴゴゴと音を立てながら消えていき、それを見たセルキは飛び去っていった。
その後少ししてゴーキンたちが来て、「大川くん、セルキは?」と剣道が聞くと、「えっと…西の海!」と答えたので急いで向かっていった。一方でセルキは「いってぇ…あのときくらった銅の痛みがまだ引かねえ。傷も出来ちまったし。」と言うと、「まあ、溶けた金属を肌でくらっているからな痛みは早々引かねえだろうさ。」とアビスは言った。
「で、次は何処なんだ?」とセルキが言うと、「次は…大分だ。」とアビスが言うと、「現世に戻れてたら雪と一緒にいけてたんだろうな…」とセルキは呟いた。
愛媛県の物型霊・アジアマチュピチュの特徴:レンガ攻撃。これは『レッドブリックス』と同じだが、数は『レッドブリックス』よりも圧倒的に少ない。そこを補うのが、溶けた銅攻撃。レンガ攻撃よりも殺傷能力・トラウマ力はあるので、レンガがほぼ失くなったときの隠し玉というか、最後のあがきというかそんな感じのもの。




