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AK  作者: 回収人の部屋
全国逃亡編
55/77

EP54:滋賀県の物型霊

セルキは、西へと進んでいき滋賀県へとたどり着いた。そしていつものように「で、今回はどっちだ?」とセルキが聞くと、「ああ、今回は待ちゃ来る方だから。ただなぁ…」とアビスは言葉を濁した。「なんだよアビス、言い淀んじまってよ。」とセルキが言うと、「ああ、すまんな。その…滋賀県ここの物型霊はな…物型霊って言えばいいのか、人型霊って言えばいいのかわからねえんだよ。」とアビスは言った。

「どういうことだ?物型とも人型ともとれるような言い方して。」とセルキが言うと、「ああ、ここのやつはな、その…もう言うがここの物型霊は琵琶湖何だが、昔に琵琶湖に捨てられて死んじまった女の子がいてな、まあそれだけだと人型霊だ。だがな、その女の子は地縛霊になって冥世ここの琵琶湖でゆらゆら揺れていたんだが、そこから何十年経った後に、とある日本人の霊が冥世こっちに来ていてよ。ああ、今までの外国人の霊じゃねえぞ。その人は琵琶湖に何やら立て看板を立てたんだ。『琵琶湖に捨てられし悲しき女児:琵琶子の安寧を願う』って書いてあったんだ。そこから生まれたのが…」とアビスが言っている途中で後ろに気配を感じたセルキが後ろを見ると、そこには女性が立っていた。

その女性は容姿が整っており、体形もスラッとしていてとても美しい女性だった。「な、なあアビス…俺の後ろに立ってたこの女性がその…」とセルキが言うと、「ああ、その女性が名前がつけられる前に琵琶湖に捨てられてしまった『琵琶子』だ。」とアビスは言った。「と、とりあえず人なんだし話しかけてみるか…」とセルキは『琵琶子』へ近づいた。

「あなたは…誰?」とセルキが近づいてきた瞬間、『琵琶子』がセルキへ話しかけてきた。突然のことで困惑したセルキだが、「お、俺はアビス・マエストリーだ。」とセルキは少し話しづらい雰囲気に押されて少し戸惑った言い方になってしまった。

「そう…ねえ、あなたは私の親を知らない?」と『琵琶子』が聞くと、当然「さあ?知らねえよ。てか、ここに来たのも今が初めてだ。」とセルキは言った。続けて、「なあ、あんたは自分を捨てた親のことをどう思ってるんだ?」と聞くと、『琵琶子』は今までの落ち着いた雰囲気から一変、髪は逆立って目は見開き、手や足には力が入っていて明らかに怒りと憎しみをこれでもかと感じれるような様子だった。

「私は、目が覚めたらここにいたの。どこかに行こうとしてもここから離れられないの。今までずっとここで過ごしてきたの。時々来てくれるおばあさんが私のためにいろんなことを教えてくれたわ。名前…『琵琶子』っていう名前を私にくれて、言葉も教えてもらって、私に何があったのかも他にもいろんなことを教えてくれたわ。私にはあのおばあさんが頼りだった。けど、ある日そのおばあさんも冥界?って呼ばれているところに行くって言って、私も行こうとしたけどここに縛られているから行けないって言われて…私は初めて怒りってものを覚えたわ…私をこんなふうにした私の本当のお父さんとお母さん…だから、私はずっと復習する機会を伺っていたけど…一向に現れずにずっとここで待ってるの。」と『琵琶子』が言うと、「なるほどな…それはだな『琵琶子』、あんたが未練を残してるから冥界むこうに行けねえんだ。」とセルキは言った。

「未練?」と『琵琶子』が言うと、「ああそうだ、未練だ。あんたは自分の両親に復讐したい。それが未練だ。未練が残ると冥世ここに残っちまって冥界むこうへは行けねえんだ。だからよ、俺があんたの復讐の手伝いをする。そしたらあんたは未練がなくなって冥界むこうに行けるようになるんだ。そしたら、あんたに優しくしてくれたおばあさんとのまた会える。…どうだ?」とセルキは優しく言った。

「…お願い。私は唯一の親もいなくなって、その後誰も私にそうやって助けてくれようとしなかった。だから、助けてほしいの。私の未練がなくなるように。私がまたあのおばあさんと一緒にいられるように。」と『琵琶子』が言うと、「ああ、いいぜ。じゃあ、まずは琵琶湖そこから出れるようにしねえといけねえな…『絶舞:絶望と混沌に染められし棺』!久々に頼むぜ!」とセルキはその鎖を『琵琶子』に取り付けて琵琶湖から剥がそうとした。すると、琵琶湖から紫のモヤが出始めたので、セルキは琵琶湖に向けて左手で触りそのモヤを消した。すると、今まで琵琶湖に縛られていた『琵琶子』の体は琵琶湖から離れて自由に歩けるようになった。

その事に対し、「ほ、本当にあそこから私は自由になれたの?」と困惑しながら『琵琶子』はセルキに聞くと、「ああ、これであんたは自由に動けるようになったんだ。」とセルキが言うと、『琵琶子』は新しいおもちゃを買ってもらった子どものように無邪気に喜び回った。この様子を見てセルキはー復讐したいみてえだけど、中身は無邪気なままなんだな…勿体ねえな。生きてたらぜってえに幸せになってたろうにな。この人の親をぜってえに許さねえって思いが俺も出てきちまった。と思っていた。

「じゃあアビスさん!早速あのクズ親を探しに行きましょう!」と『琵琶子』は自由に動けることに喜びながら言うと「おお!だがな、あんまはしゃぐなよ!」とセルキはお母さんみたいなこと言った。

それからセルキと『琵琶子』はそこら中を探し回った。だが、人型なんて本当に少ない冥世では見つけることはなかなか難しかったのかかなりの時間を使っていた。そうこうしているうちにゴーキンたちも滋賀県にたどり着いてきてしまった。

「よし、滋賀県についたぞ…だが、まだセルキが戦った雰囲気がないから、セルキはまだ滋賀県にいるはず…だから、急いで探し出すぞ!」とゴーキンが言うとみんなうなずいて探し始めた。

そのことに直感的に気づいたセルキは急ごうと思っていた。だが、それでもまだ見つからない。なんせ、その出来事も何十年も前におきたことだからである。もういないんじゃないかと高をくくっていると、目の前に変なカップルがいた。「だから、お前があんときにガキを捨ててなければ俺達は金がまだまだ入っていたかもしれねえんだぞ!それをお前…保険金かけて速攻で捨てやがって…そういうことは後からでも良かっただろ!」「仕方ないでしょ!すぐにお金が欲しかったんだから!お金がなかったら何も出来ないんだから!それにあなただって何も言わなかったでしょ!?」と醜い言い争いをしていた。

そこに「あのぉ、すいませんが…」とセルキが話しかけた。するとその夫婦はギロッとセルキを見て、「なんだ!」と声を荒げた。「失礼ですが…道に迷ってしまいまして…」とセルキは嘘をついた。「まあ、それだけならいいけどよ…」と男性の方は言った。「俺はセルキって言います。あなたがたは…」とセルキが言うと、「名前は、在川大喜だ。こっちは妻の在川清子」と男性が言うと、セルキは後ろからおぞましい気配を感じた。見ると、『琵琶子』が先程と同じ…いや、それ以上の怒りを示していた。その時『琵琶子』はおばあさんの話を思い出した。それは、自分の両親の名前…在川大喜と在川清子であること。

それを見たセルキは「…そう、ですか。じゃあ、殺っちゃっていいですよ…『琵琶子』さん。」とセルキが言うと、『琵琶子』はずんずんと在川夫妻へと近づいて「あなたたちが…私のお父さんと、お母さん?」と言うと、在川夫妻はゾッとした顔で「あ、あなた…なんで?琵琶湖に縛られるようにしたはずなのに!」t清子が言うと、「あああれ、呪いの類だったんだな。あれは俺が破壊しちまったんだよ…クズ親。」とセルキが答えた。

「な、なんてことしてくれてんのよこのガキ!あんた自分が何したのか分かってんの!?」と清子が激昂すると、「知らねえよ、んなことは!てめえの自業自得だろうがよ!てめえはやっちまったことに対する償いをしなきゃいけねえんだよ!巡り巡っててめえに帰ってきただけだろうが!大人しく『琵琶子』さんに殺らちまえ!」とセルキは声を荒げて言った。

すると、『琵琶子』は在川夫妻の真ん前まで来ていた。そのことに「ゆ、許してくれなんて言ったところで俺達はとんでもないことをしてしまったことは分かる!だが…だが、見逃してくんないかなぁ!?」と大喜は言ったが、そんなことが『琵琶子』の耳に届かず、大喜と清子を腐食させた。「な、何よこれぇ!?ちょっとあんた、何なのよこれは!」と清子が叫ぶと「これは、あのとき私が味わった苦しみの分よ、お母さん。けど、これだけじゃまだ終わらないわ…今まで琵琶湖あそこで縛られ続けて苦しんでいた分がまだ残っているんだもの。」と『琵琶子』は低い声で言った。

「ま、待ってよ!分かったわ、謝る、謝るからぁ!だからぁ、許してくださいぃ!」と清子は叫ぶが、「これはあなたがしたことを今度は私があんたにしているだけのことよ!自分の行いはいつか自分に返ってくるのよ!だから…はやくにはくたばらないでよね…お母さんもお父さんも。」と『琵琶子』はゆっくりと腐食させながら大喜と清子をいたぶり続けた。

清子は許してと叫びながら、大喜は仕方のないことだと清子を止めなかったこと、見て見ぬふりをしてしまったことに対し反省しながらその苦しみを受けていた。その様子を遠くから見ていたセルキは「ひゃーーーー結構酷いことするんだな『琵琶子』さん。戦ってたらと思うと恐ろしいぜ…」と言った。

やがて、大喜と清子の体が消えかかったときに「あんた…向こうで覚えてなさいよ!この親不孝者!」と清子は叫んでいたが、「向こうで会うことはほぼないと思ったほうがいいわよ、このクズゲスババア!」と『琵琶子』も叫んだ。その様子を見ていた大喜は最後に「…済まない。」と言って大喜と清子は消えていった。

その後、『琵琶子』の体は光りに包まれて今から冥界むこうに行きますよという状態になっていた。「ありがとう、セルキさん。お陰で冥界むこうに行けそうです。」と『琵琶子』は元の口調と声に戻って言った。「そうか、なら良かったよ。」とセルキが言うと、「ねえ、セルキさん。もし、冥界むこうで会えたら、私とk」と『琵琶子』が何かを言いかけ戸惑っていた。

セルキが「なんだ?」と聞くと、「私と友だちになってくれませんか?」と『琵琶子』は言った。セルキは「ああもし、冥界むこうで会えたら、そん時は友達だ!」とセルキが言うと、『琵琶子』は満円の笑みを見せたちょうどそのときにゴーキンたちがセルキにたどり着いた。

「セルキさん、最後にこれはお礼です!」と『琵琶子』は言いながらゴーキンたちを吹き飛ばした。「さあ、急いでください!」と『琵琶子』が言うと、「あんがとな、『琵琶子』さん!」とセルキはお礼を言いながら飛び去っていった。それを『琵琶子』は見送りながら消えていった。

起き上がったゴーキンたちはまたしてもセルキを逃がしてしまった。「くそっあとちょっとだったのに、大川、あいつどっちに行った?」とゴーキンが聞くと、「セルキは南の方に行った!」と大川が言うと、南の方へと向かっていった。

「いやぁあっぶねかったなぁ今回に関しちゃ。」とアビスが言うと、「ほんとだぜ。というか、ここにいきつくまで結構時間かかりすぎてねえか?」とセルキは言った。

「まあ、3週間もかかっちまってるからな。ここにいきつくまで結構時間使ったらしいぜ。」とアビスは言うと、「まあ、結構内容濃くなっちまったからな…で、次は?」とセルキが聞くと、「ああ、次は三重だ。」とアビスは言った。

一方で、ここは冥界。光りに包まれてやってきた『琵琶子』は冥界の街を探索していた。しばらく探索した後、目の前から「お前さんはもしや、『琵琶子』か?」という『琵琶子』にとって懐かしい声が聞こえた。見ると、そこにはあのおばあさんが立っていた。『琵琶子』は涙しながらおばあさんに抱きついた。おばあさんも少しよろめきながらもしっかり受け止め再会に涙した。

「あ、そうそうおばあさん。私ね、友達できたんだよ!」と無邪気な子どものように喋る『琵琶子』をうんうんと頷きながらー見ていますか爺さんや。可愛いじゃろ?儂らの孫は。と先に天国に行ったと思われるおじいさんに向けて話していた。手には『在川奈緒子』という名札を持って。

まっじで長くなったけど、『琵琶子』のストーリーは個人的に好きではある。

ところで、最後のあの名札は一体何だったのでしょうかね?

琵琶子の特性:相手を腐食させる。腐食させる速度は1分で1割腐食させる遅延型。30秒で1割腐食させる普通型。10秒で1割腐食させる速効型の三種類と思われる。

範囲内吹き飛ばし。この吹き飛ばしの範囲は琵琶湖と同じ。

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