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AK  作者: 回収人の部屋
全国逃亡編
46/77

EP45:栃木県の物型霊

セルキは北に進んでいき、栃木県へと着いた。「セルキ、このまま日光市に向かってくれ。」とアビスが言うと、「やっぱ、栃木の物型霊はあそこで間違いなさそうだな。」とセルキは言い、セルキは日光市へと向かっていった。

そしてしばらく飛んでいったあと、日光市にたどり着き、セルキは分かっているかのように山の中へと入っていった。そして、しばらくすると奥から猿の鳴き声が聞こえてきた。「なあ、絶望神。ほんとに物型霊なのか?この鳴き声は猿だろ?言っちまうが、日光東照宮じゃなかったのか?」とセルキがアビスに聞くと、「いや、日光東照宮であってるぜセルキ。だがな、日光東照宮には『三匹の猿』がいるだろ?」とアビスが答えた。すると、

「おいおい、『見猿、聞か猿、言わ猿』の『三猿』のことかよ?」とセルキが聞くと、「ああそうだ。日光東照宮自体は動けねえが、日光東照宮にある三猿…またの名をスリーモンキーズだけが動き回っているんだよ。」とアビスが言うと、「まあ、俺は向かっていくだけだからな!」とセルキが勢いよく向かっていくが、「待て、セルキ!そいつらにむやみに近づきすぎると…」とアビスが言っている途中で、『見猿』が「ウキャーーーーーーーー!」と叫ぶと、「な、何だ!?な、何も見えねえぞ!ど、どうなってんだ絶望神!」とセルキが言うと、「スリーモンキーズは叫ぶことでそれぞれの能力が発動するんだ。そして叫び声は一定の範囲に入ったときに効果が現れるんだ。今、お前がくらっているのは『見猿』の能力:不見だ。文字通り目を開けていても何も見えなくなってしまうんだ!」とアビスが言うと、「なんで先に言わねえんだ!」とセルキが言うが、「言う前に突っ込んだのは誰だよ!」とアビスに言い返された。

「これ解除する方法あるのか?」とセルキが聞くと、「解除する方法は一つしかねえ。それは、その能力を持つやつを倒すことだ。」とアビスが言うと、「ってことはよぉ…俺は瞑想したような状態で戦わなきゃいけねえってことかよ!俺、瞑想とかそんなもんやったことねえよ!」とセルキが言うと、「だったら今からしやがれ!今からでもーーーーーーーー。」とアビスが言っていたが、途中から何を言っているのか聞こえなかった。

「お、おい絶望神?最後何言ったんだよ?聞こえなかったぞ!…まさか、『聞か猿』か!『言わ猿』なら、口が開かねえと思うからな。」とセルキが言うと、セルキからは見えないが、『聞か猿』はけらけらと笑っていた。「…幸い、自分の声が聞こえるのはありがてえな。」とセルキは言った。「おい、セルキ?クソっ!『言わ猿』か『聞か猿』が能力使いやがったか!…ここからはセルキ、おめえ一人で頑張ってくれ。」とアビスは言った。

スリーモンキーズは、三方向に散らばり、セルキを取り囲む状態にした。そして、次々とセルキに向かって攻撃をし始めた。セルキはどこから飛んでくるのかわからないスリーモンキーズたちの攻撃に翻弄されていた。「クソが!瞑想すりゃ相手の気を感じれて場所や間合いが分かるってゴーキンが言っていたが…適当に聞き流さねえで一緒にやっときゃ良かったぜ…」とセルキは後悔の言葉を口にしながら、瞑想しつつスリーモンキーズたちの気を感じようとしていた。だが、セルキはいつまでたっても気を感じれないことに苛立ちを覚えていた。

「クソっ!急に瞑想状態になって急に気を感じろなんて…こちとら時間がねえんだよ!早くしねえとゴーキンたちが来ちまうってのに…どうすりゃいいんだよ!」とセルキが叫ぶと、スリーモンキーズは攻撃する速度を上げた。セルキは更に攻撃に翻弄される形になった。

「チッ!まじいな…このままだと負けちまうぞ!なにか…あいつら特に、『見猿』を『スリーモンキーズ』の中から探し出して倒さねえと…」とセルキは考えていた。もう、『スリーモンキーズ』たちからの攻撃などどうでもいいように。

すると、セルキはある一つのことが脳裏をよぎった。「そうか…それがあったな!ここにはな!」とセルキが言いながら、一直線に突っ込んでいった。その先にあったのは、スリーモンキーズたちの住処でもある日光東照宮であった。

「おい、猿ども!よーく聞きやがれ!今から『見猿』を俺のとこに連れてこねえと、てめえらの住処のこの日光東照宮をぶち壊す!てめえらは、これを壊されちまったら拠り所がなくて能力も使えねえだろ!」とセルキは高らかに叫んだ。すると、スリーモンキーズは攻撃をやめて相談をし始めた。「セルキ…考えたな!ベルタイムも同様に拠り所としている塔の部分が破壊されてから能力が使えなくなっていた!その原理で日光東照宮を囮にしやがった!やるな、セルキ!」とアビスは称賛の声を上げた。

スリーモンキーズは考えた。このまま攻撃してセルキを倒しにかかっても、確実に倒せるというものはないし、倒しそこねたら自分たちの拠り所が失われ、能力を失う。則ち全員死ぬ。

逆に、『見猿』を突き出せば、『聞か猿』と『言わ猿』は死なず、拠り所も失わない。則ち『見猿』だけが死ぬ。考えた結果、『聞か猿』が自ら覚悟を決めて、『聞か猿』と『言わ猿』に向かってうなずいた。

そして、『見猿』は進んでセルキのところへと向かった。「てめえが『見猿』か?『見猿』なら、頬ずり、違うなら、代われ。」とセルキが言うと、『見猿』は、頬ずりをした。

そして、「そうか、ならさよならだ。」というセルキのその一言で、『見猿』は『聞か猿』と『言わ猿』に向かって笑顔を見せて、セルキに倒された。『見猿』が倒されたあと、セルキの視界が元に戻った。

「ああ、てめえらが『聞か猿』と『言わ猿』か。やっと目が見れるようになったし、てめえらにも死んでもらうからな。」とセルキが言うと、『聞か猿』と『言わ猿』は動きが止まった。そして、その顔が見せたのは絶望の顔だった。せっかく、『見猿』が自分の身を犠牲にして自分たちを守ってくれたのに、その自分たちも『見猿』と同じようにこの男に殺られてしまうのだから。

「それが、てめえら猿の駄目なところなんだよ。こういういかにも悪人面してるやつの言うことは信じねえほうがいいんだよ。消える前に一つ勉強になったな。」とセルキが言うと、『聞か猿』と『言わ猿』はそれぞれ違う方向へ逃げようとしたが、セルキの『末多無死』によって、切り刻まれて消えていった。

「ふぅ…」とセルキが一息つくと、「セルキ!おめえ凄えな!よく物型霊の特徴に気づいたな!俺でも気づかなかったのによ!」とアビスが言ってきた。

「ああ、何となくなんだがな。その何となくが合ってただけなんだよ。ベルタイムのときだって塔の部分が破壊されてあの場所から動いたとしても能力は発動できたはずだ。でも、発動できなかった。だから、拠り所としているところが消えると能力も無くなるじゃねえかって思っただけだよ。」とセルキが言っていると、「ああ…セルキ。そろそろお仲間たちがここに来ちまうぞ。早えとこ次の県に移動しねえと。」とアビスが言ってきたので、「まじか、急ぐか。」とセルキは言って飛び去った。

セルキが飛び去ってちょっとしたあと、ゴーキンたちが日光東照宮のところに来た。が、そのあとはすでにもぬけの殻だった。すぐに大川は風の音を聞き、「セルキは南東に向かっているよ!」と大川が言うと、ゴーキンたちは南東へと向かっていった。

一方で南東へと向かっていたセルキが「なあ、アビス。この方角ってことは、次は茨城か?」と聞くと、「そうだな。次は茨城だ。」とアビスは言った。

ー茨城か…なんかあったっけな…?とセルキは思いながら飛んでいた。

スリーモンキーズの特性:発動条件は叫ぶだけという簡単な発動条件。

         見猿:能力が発動すると、対象の目を見えなくさせる。

        聞か猿:能力が発動すると、自分とスリーモンキーズ以外の声が聞こえなくなる。

        言わ猿:能力が発動すると、口が開かなくなりコミュニケーションが取れなくなる。

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