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AK  作者: 回収人の部屋
序章
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EP2:初任務

翌日、彼等は寮を出て委員会へと向かった。

福田が「おはよう。いよいよ今日が初任務だ。今から君達にこれから使う武器を持ってきた。ネフェリ」

と言うと、ネフェリは五人の武器を持ってきた。五人にはこの武器に見覚えがあった。剣道は「あの…これって」というと、「ああ。君達には見覚えがあるだろう。君達の暮らしていた孤児院から持ってきたのだ。」と言った。続けて「まず、セルキ君の武器だ。君の武器は双鎌。その鎌は君が家の手伝いでよく使ってたそうじゃないか」というと、「これが家族とも唯一の思い出の物なんだ」とセルキは手にして言った。「次にゴーキン君、君の武器は籠手だ。幼い時に一度だけ使って以来らしいな。今あのサイズを使うと小さいだろうから少しサイズを変えさせてもらった。」というと、「…」とゴーキンは黙ってしまった。「次に剣道君、君の武器はこれだ。」と刀を持ってきた。剣道は「これは…もしかして」と刀を持った。「そうだ。これは君が拾ったという妖刀『烏丸』だ。」と光に当てる場所によって赤や青に光る不思議な妖刀『烏丸』を持ち「…『烏丸」」とつぶやいた。「次に大川君、君は武器で戦うというよりサポート寄りと判断した。君は武器と呼べるものも普通とは違う何かを持っているわけでもない。そして君はこれを使って皆をサポートしてくれ。君の宝物だ。」と福田はボンゴを渡した。大川は「…懐かしいなぁ。」とそのボンゴを抱きしめた。「次に魔導君、君は君がいつも持ち歩いていた魔導書だ。」とかなり使われている魔導書を渡した。「8代目…僕の父上までがそれぞれ専門で扱ってきた魔術の集大成が細かく書かれた魔導書なんです。今はまだこれに頼らないと一族念願の『最高術式』が完成しません。」と魔導は説明し、「でもいつかはこの魔導書無しで魔法を使ったり、この魔導書以上の本を書いてみせます」と目標も語った。

「さて、次は仕事内容についてだが、まずは彷徨う亡霊だ。これは何処にもいるもので逃げ足は速い。他にも亡霊の種類はいるが、それは出現したときにでも言おう。昨日も言った通り、核を見つけてそれを壊す。核の場所だが亡霊によって違うんだ。人型霊や死神は心臓部分だがな。そこで役に立つのが大川の耳と特技だ。」というと、大川は「知っていたんですか。おいらが音を反射させて心音が聞けること。」と言うと、福田は「そうだ。その事もこの資料に載ってるからな。」「なんでも載っているんですね。」大川家はとても耳が良い。中でも鼓太郎はめっぽう良かった。連打させることでお客の心音を聞けるまでに。「君が亡霊たちの心音を聞くんだ。心音を聞いて、セルキ君達に伝えサポートする。そしてこれは皆に言えることだが、君達は戦う間にいつの間にか『技』が使える状態にある。だが、何時使えるかは分からない。何か兆しが見えたら逃す前に身に着けておくこと。」と言い、「では頑張ってくれ。」と鼓舞した。AKが外に向かおうとすると、福田は「そうだ最後に言っておこう。たまに亡霊からは黒いモヤがでる。そのモヤは、その亡霊の動力源だ」と言った。

外に出ると、すぐに亡霊たちは逃げ惑う。「さて…どうやって飛ぶんだ?」とセルキ。他の皆は「「「「あ、確かに。」」」」と言った。「魔法と同じかも。」と魔導は言い、「意識を集中し、『飛べ』とやれば…」「…それでできるか?」と魔導に対し剣道は言う。「あ、できたわ」とセルキを見ると飛んでいた。「「…嘘でしょ?」」とゴーキンと剣道。四人も同じ様にするが、できたのはセルキ、ゴーキン、剣道だけだった。魔導は「筋力がある人はできるんじゃ?大川はサポートって言ってたし、僕も飛んで戦う近接系では無いし…」というと、「なるほど」と納得した。こういうことに関しては勘が鋭い。「じゃあ俺とゴーキン、剣道は飛んで近づいて倒す。大川は核の位置。魔導はお得意の魔術で援護頼む。」とセルキは言い、四人は「了解!」と勢いよく言った。しかし、飛び始めた彼等には苦戦するものであって、はじめは核の位置が分かっていても逃げられるは、追いついても核に当たらずにいるはで苦戦していた。そして、慣れ始めると、だんだんと倒せるようになっていった。その時、「ありゃなんだ?」とゴーキンは目の前にいる亡霊を指さした。普通の亡霊から腕や足が生えている。すると、そいつらは同時に襲いかかり、攻撃してきた。思わず、「襲ってくる個体あるのかよ!」とセルキは驚いた。それもその二人一組の亡霊は普通の亡霊の半分もいた。「…辛。」と全員苦笑した。そして、初任務の戦いが激しくなった。普通の亡霊を倒しつつ、襲ってくる奴らも相手をしなくてはいけない。それも繰り出すパンチやキックはかなりの威力である。セルキと剣道は苦戦しながらも倒しているのにゴーキンは空手家の長男っていうのもあって慣れた手付きで倒し続ける。こうした戦いは現世の22時になるまで続いた。

任務時間が終わり疲れ果てた五人。あ、大川は核の位置を教えていたし、魔導はちゃんと援護していましたよ。「疲れた〜〜〜」とゴーキン。「はやく報告して寮に戻りましょうか。」と剣道。「今日は俺が一番風呂な!」とセルキ。「ずる!」と四人。そうこうしているうちに委員会にたどり着き、報告をした。報告が終わると、福田は「いやぁ、初任務から腕脚亡霊が出るとはな。あいつらは二人で一つの亡霊で恨みが少し多くなって、あのようになったんだ。」と笑っていった。「えぇ〜〜〜」と五人。「んん。とにかく、初任務お疲れ様。寮でゆっくり休みなさい。」と言い五人を寮へ帰らせた。

「腕脚が増え始めているな。『G』も18年振りに出るかもな」と福田は剣幕な顔で言った。中田は、「今頃になって出てくるってことは…でも彼等、大丈夫ですかね?」と言うと、「わからん。だが、今の死神は彼等だ。頑張ってもらわなくては困るのは私達だ。…アルバン、神田。奴は動き始まるか?」と福田が聞くと、二人は「…近いうちにNo5隊と戦うやも」と言った。「…そうか。」と福田は言った。

寮に戻り、宣言通りセルキは一番風呂に入って疲れを癒やした。他の皆も風呂に入り疲れを癒やす。全員が風呂から出ると明日のためにさっさと寝ることにした。こうして、彼等の初任務が終了した。

亡霊:よくゲームとかアニメに出てくる人魂みたいな感じの見た目をしている。攻撃手段がないため、逃げることしかできない。


腕脚亡霊:亡霊から腕や足が生えている見た目。攻撃手段を身に着けたため、襲いかかってくる。なお、動きもバラバラなのでかなり苦戦する。

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