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AK  作者: 回収人の部屋
本戦
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EP12:親戚対決

一方でゴーキンもまた進んで奥にいた。そこにいたのは、白髪でかなり厚着をしている男だった。その男は、ゴーキンを見て「…久しぶりだね、ゴーキン。兄が世話になったな」「…彪豪ヒュー・ゴー」その男…彪豪はかなり憤りを感じていた。

「…あのときのことをまだ怒ってる?」「ああ、そうだね!兄が手加減しなかった君に殺られてしまったときからずっと忘れていない!そのせいで俺たち一家は全員で心中したんだ!残れたのは俺だけだ…そして、レイってやつが俺に力をくれた。俺の名にふさわしい力…『氷』の力をな。」そういうと、彪豪は拳に氷をまとわせた。

「やらなきゃなのか?」「そりゃそうだ。俺たち『人型霊』と君達『死神』はやるかやられるか…そうだろ?」と彪豪が構えたので、ゴーキンも構え始めた。

そして、二人の殴り合いが始まった。ふたりとも、同じフォーム・同じタイミングで突きを出しているので互いに互いを殴れない状況だった。

ゴーキンは時折蹴りを入れてみるが、彪豪に防がれてしまっている。彪豪もまた、蹴りを入れてみるが、これもまたゴーキンに防がれてしまっている。なので、互いにこれといったダメージがないように思われたのだが、殴り合いが長引くたびにゴーキンの拳は赤くなっていた。

「…まだまだトレーニングが足りないかな。彪豪が拳にまとった氷で冷えてしまってこうなるなんてな。」というと、彪豪は「いや、それだけじゃないさ。俺のこの氷は殴り合うたびに相手の拳の熱を奪い、自分の氷へと変換する。つまりこのまま殴り合ってもこっちは強くなり、君は…君の拳はどんどん冷えていく。」そういうと、ゴーキンは「…それがキミの技か?」と聞く。彪豪は「そうだね…俺の技はすでに発動しているんだ。熱を氷に変換する技…名は『牙王氷愁拳』。」と彪豪は言った。

「…物理攻撃の俺にとってはきついな。でも、これならどうだ?『秘拳:貫通弾』!」そういってゴーキンはあの構えを取り、一気に突き出した。それを彪豪は『牙王氷愁拳』で迎え撃つが、ゴーキンの拳はその氷を貫通して、彪豪の左拳を砕いた。

と同時に、貫いた右拳で彪豪の右拳も砕いた。回復が完了するまでのその瞬間にできるだけ多くパンチをゴーキンは叩き込んだ。そして、彪豪の拳が回復し終わると、ゴーキンは突きをやめ、離れようとした。が、ゴーキンの足は動かなかった。「どうなっているんだ?」とゴーキンが下を見ると、砕いた彪豪の拳の一部が氷となってゴーキンの足にまとわりつき、離れずにそのまま足が凍ってしまった。

「手から離れても凍るのかよ」「そうさ。これで…おもいっきり君を殴れる。もう一度『牙王氷愁拳』っと」そう言って彪豪は再び拳に氷をまとわせてその拳でゴーキンを殴り始めた。抵抗しようにも足は動かないし、手もかじかんでて握れない。まさに、格闘家にとっては一番過酷な状況なのかもしれない。

ーなんとかして、熱をこもらせて拳を温めないと。…けど、足や今氷で殴られているから熱がこもらない。この際なんでもいい、なんでもいいからどうにかして彪豪を殴り飛ばさないと、低体温症になってやられちまう!そうゴーキンは思いながら、拳を握ったり開いたりを繰り返した。彪豪は気づいていないのか、無駄な抵抗だなとでも思っているのか何も言われずにゴーキンはこの行為を繰り返した。

すると、力いっぱい握りしめたときだけ、拳が光っているのに気がついた。しばらく握っていると、光は強くなり、その瞬間だけ力がこもったような感覚になった。さながら、『火事場の馬鹿力』のようなものである。

そして、ゴーキンは拳をこれでもかと握りしめ、力がだんだんこもっていくのを感じながら、握り続けた。すると、ゴーキンの筋肉が膨れ上がり、怪力のようなところまでいった。そして、その力を彪豪に思いっきりぶつけた。「『秘拳:怪力弾』!」そう叫びながらゴーキンは彪豪を殴り飛ばした。と同時にひどい痛みを感じた。どうやら力をためて放出するのでそれだけ拳に負荷がかかってしまうようだ。

殴り飛ばされた彪豪は一瞬意識が飛びかけた。が、その一瞬でも意識が飛んだことで、足にまとわりついていた氷が溶けて、ゴーキンはやっと動けるようになった。

そして、飛んでいった彪豪に近づき、反撃される前に間髪入れずに『秘拳:貫通弾』を叩き込み、彪豪の核をすんでのところまで割ったが、彪豪が最後の悪あがきをして、自分の拳を核に突いて氷の膜で一度ガードして核を割るのに時間がかかってしまった。そして、ゴーキンは「持ってくれよ、俺の腕!ダメ押しだ!」と言ってそのすんでのところまでいった拳に『秘拳:貫通弾』を追加してなんとか押し切って、彪豪の核を破壊した。

死神も回復できるとはいえ、流石にゴーキンも無茶をしすぎたようで、右手をだらーっと降ろしながら彪豪に近寄った。「…負けたのか、俺は。兄の…敵…討ちの…ために…ここまで…したのに…な。」と彪豪はとぎれとぎれながらそう言った。

「君は、レイ・グランティナスの『あの計画』には賛同していなかったのか?」とゴーキンが聞くと、「賛同…は、しな…かったな。あんな…無茶苦茶な…計画…には…ついて…いけない…からね。」と彪豪は答えた。

「はやく行ってあげな。向こうで家族が待ってる。」とゴーキンが言うと、「…いや、待っちゃ…いないと…思う。…レイ、亡霊神に聞いたんだ。『俺たち人型霊は核が破壊されると、どうなるのか』…ってな。その答えは、『地の底に落ちる』って返ってきた。…つまり、俺は…もう…家族には…会えないんだよ…閻魔様は…亡霊神…レイ神の…ことを…よく思ってないらしい。…けど、最後に…言わせて…くれ。『あの計画』だけは…絶対に…成功させるんじゃない…ものだ。」そう言って、彪豪は消え去った。

「たとえ、行き先がそこでも、もう一度家族と会えることを…俺の親戚たちと会えることを今願っておくよ、彪豪。俺は、俺たちは先に進むしかないんだ。レイ・グランティナスを止めるために。彪豪、絶対に計画を阻止するから」そう空を見ながらゴーキンは言うと、先へ進んだ。

牙王氷愁拳 読み方はがおうひょうしゅうけん。自身の拳に氷をまとわせて、相手の熱を奪い氷を形成して拳を強化したり、拳から離れた氷を相手の足にまとわせて相手を動かなくさせたりとできる。

秘拳:怪力弾 ゴーキンが『火事場の馬鹿力』状態のときに拳を握りしめて力をためて殴るときにそのためた力を一気に放出させて攻撃する。攻撃後、拳には負荷がかなりかかるので、しばらくは殴れない状況になる諸刃の剣のような技。

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