第一話
ついにきてしまった、下手に理工学をやっていきたいと周囲に喧伝したせいで俺の高専生活の幕が上がってしまった。
別にそこまでここにきたくなかったわけではない、いや、むしろ自分からこの場所、そう高専という環境に行こうと思っていた。......少なくとも、初めの頃は......
「登校初日」、うん、なんとも甘美で、そしていて惨い響きだろうか。大部分の新高校一年生は「登校初日」に対して、不安、期待、達成感という、うまく取れば前向きな考えを持つのだろう。まぁ、あくまで個人の感想だ。俺は保険をかけないと気が済まない、心の小さいまさに「小心者」だから、もしなんらかの方法で俺の思考がわかるやつがいたりした時のために、こんなことを考えておいている。
走行しているうちに、いやこれで正しい別に変換はミスっていないわざとだ、そう......いや、もういい、とにかく入学式が終わった、知り合いにもあった、あとはなにがあるか?もちろん友人(かどうかはよくわかんない奴ら)と駄弁って笑ってはい、「解散」だ。喋るシーン?あるじゃないか、もはや殆どがその喋るシーンとやらになっているはずだ。
......なぁ、一つ言わせてくれよ、「なんなんだあんた」






