指定されたテーマ全部ぶち込んで完成した忍者アクションもどき
#ブラック企業 #必殺技 #忍者 #おにぎり #ドラゴン #文学少女 #名探偵 #ボロアパート #大魔王 #聖女 #サラリーマン #幕末 #ブラウン管 #伝説 #農民 #おねぇ #入道雲 #暇つぶし #偽物 #牛乳 #コントロール #森の
入れ忘れはないはず……!
突然だが、俺はサラリーマン忍者! 幕末時代に活躍した農民上がりの忍を祖先に持つ男! そんな俺の役目は、人々を苦しめる巨悪を人知れず抹殺することだ!
今回のターゲットは、あの伝説のブラック企業こと「偽物ドラゴン」の社長を消すことである! なんだこの会社名は。指定されたテーマの使いどころに困ってとりあえずくっつけたような名前だな!
偽物ドラゴンのオフィスは、この森の中のボロアパートの一室にある! さっそく社長室に潜入すると、いたぞ! ターゲットがいたぞ!
「あっらぁ! アナタが忍者サラリーマンねぇ! 待ってたわよ~ん!」
こ、この社長、オネェだと!? それに、何たる威容だ……! まだ椅子に座っているだけなのに、大魔王か入道雲かと言わんばかりのプレッシャーだ!
「アタシの名前はブラウン・カーン! 偽物ドラゴン代表取締役よ~!」
社名もひどいが社長の名前もひっどいな!
「かつて文学少女だったアタシは、今まで読んできた本の知識を活かして、わずか数年で会社をここまで大きくしたのよ~! 人はアタシを『業界の聖女』と呼ぶわ~!」
お前の見た目、聖女というより凄女だけどな!
「口が減らない子ね。暇つぶしに遊んであげるわ~! 見なさい、アタシの必殺技を~!」
む、なんだ!? 奴の手元から真っ白な液体が発生して……。
うわ!? ジェット水流のように襲い掛かってきた!? グワーッ!
「オホホホ! アタシはね、牛乳を自在にコントロールできる能力者なのよ~! これでアナタもお終いね~!」
……と、思っていたのか?
「な、何ですって!? アタシの牛乳が効いてない!?」
いいや、コイツで受け止めたのだ!
「そ、それは、おにぎり!?」
そして、お前の牛乳を受け止めたこのおにぎりを、お前の口めがけて投げる! 喰らえー!!
「ちょ、ホントに投げてきた……ぱくっ!? むしゃむしゃ……。
……ぎゃーっ!? マズいぃぃ!?
ぎ、牛乳でベチョベチョになったお米が、味も食感もサイアクで……。
だ、ダメ、吐き気が……ぐげああああああ!?」
これぞ我が必殺技!
忍法・おにぎり返しの術である!
……こうして、悪は滅びた。
偽物ドラゴンの社長は、あまりにマズいおにぎりを食べたことで身体が爆裂。新たなCEOのもと、企業は更生の道を辿るだろう。
しかし、サラリーマン忍者の戦いは終わらない!
人が人として生きる限り、悪の種は尽きまじ!
世が悪を滅する影を必要とする限り、彼の戦いは続くのだ!
真実は、いつもひとつ!
1000文字に詰め込むの、大変でした。
大変でした。