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やはり義妹の方も必要だった。


 「スッー、スッー..。」


俺が梨花をしばらく撫でていると、梨花が寝てしまったようだ。これは無理もないだろうな、引越し当日で片付けをして料理をしたり風呂を掃除したりと普段はしない量運動しているのだ。体の方は限界だったんのだろう。こうして寝顔を見ていると昔の面影を感じられるので、やっぱり俺の幼馴染みなんだと思わされる。膝立のまま寝かせるの、梨花がキツいと思うので、リビングにあるソファーまでお姫様抱っこで運び横に寝かして置いた。このまま寝かしておいたらエアコンで体調を崩してしまいそうなので、マリーさんにタオルケットの場所を聞こうと周りを見渡したがリビングには居ないようだ。

俺は上の階にいるのかと思い、二階に向かうと何故か掃除機を持ったまま首を傾げているマリーさんがいた。

彼女は掃除機のボタンを押したり、吸い込んだゴミを溜める本体部分を軽く叩いたりとしているが動かない、それでどうしようかと悩んでいるようだ。おそらく少し考えて諦めたのだろうマリーさんは一階に降りようとしてようやく俺に気がついた。ちなみにかかった時間は5分だ。俺そんなに影薄いだろうか?やはりチビの弊害がここにもと少しショックを受けた。


「ねぇ、光はこの掃除機がどうして..動かないか、分かる..?さっきから全然動かないの..。」


マリーさんは丁度良い所にと、ポンッと手を叩きこちらに質問して来た。俺はその質問に苦笑いしながら答えた。


「それ、コンセントに刺さってませんよ。」


「あっ、本当だ..。!.....さすが光、圧倒的感謝..。」


マリーさんは俺の発言でようやくコンセントの存在に気づいたようで、掃除機のコードをコンセントに刺してボタンを押し、掃除機が動いたのを見て、キラキラと尊敬しているような視線を俺に送ってきた。

このやりとりをしただけで俺は、彼女はどこか抜けているタイプで、梨花とは別のベクトルで世話が掛かりそうだと思うのだった。








「光、助かった..。貴方のおかげで早く終わった..。」


「別に良いですよ、掃除くらいそんな手間じゃないですし梨花が脱衣所を水浸しにしたのを処理する方が何倍も疲れましたから。」


マリーさんは上の階の空いた部屋に掃除機をかけるのに邪魔な物を俺が退かしていたことにお礼を言ってきた。これくらいは別に労力もかからないし、脱衣所を掃除した時の方がよほど疲れていたので、気にしなくて良いと苦笑いをしながら伝えた。


「そういえば...おねぇちゃんは?」


「あぁ、梨花なら下のソファーで寝かしてます。あっ!

そういえばマリーさんにタオルケットの場所聞こうと思って来てたの忘れてた!マリーさんタオルケットってどこにあります?」


「ん..それなら私が取ってくる..。」


と俺がマリーさんを探していた理由を思い出し、慌てて説明するとマリーさんがタオルケットを取りに行ってくれた。

が、2分くらい経っても戻らない。

タオルケットを取りに行くだけなのに彼女は一体何をしてるんだろう?と思いマリーさんが入った部屋に入るとまたも、

マリーさんはタオルケットを持って首を傾げていた。

そして俺が入ってきたのに気づきまた質問して来た。


「タオルケットって..これだっけ...?」


「それで合ってますよ。」


「さすが..私一発で当たるとは..。どうだ..。!」


彼女はタオルケットを一発で当てたことが、よほど嬉しいのか俺の方を向いて自慢げに胸を張ってきた。

その時に、見事なお胸様もブルンッと震えたので、まだチェリーボーイの俺には刺激が強いため視線を下に向け


「さすがです。」


と言うしか俺には出来なかった。

その後俺達は梨花の元に行き、寒そうに寝ている梨花にタオルケットをかけた。特にその後することも無いので俺は梨花達にご馳走になったので、自分も何かを作ろうと思い冷蔵庫の中を見させてもらうとほとんど空だった。俺に作った料理で全て使い切ったらしく調味料とお茶くらいしか残ってなかった。ていうか、人の家に来て勝手に材料を使って料理をするのはいくら元幼馴染みの家とはいえ失礼では無いか?と結論が出たので俺は、早速彼女達に振る舞う料理を近くのスーパーに買いに行くことにした。


「マリーさん俺ちっょとスーパーに行ってくるんで梨花のこと見といてください。」


「待って..私も行く..。」


「別にそんな物を買うわけでは無いですし、俺一人で良いですよ。」


俺は玄関に向かおうとするとマリーさんが俺を止めて来た。

おそらく俺が一人でスーパーに買い出しに行くのを察して止めてきたのだろう。自分が荷物持ちをしよう、と。


「スーパー..のお菓子見に行きたい..。」


それを聞いて、俺はズッコケるのだった。やはりこの子はどこか抜けているなと再度思わされるのだった。




マリーさんと俺は徒歩30分のスーパーにやって来た。

おっとここで、読者は思っただろう。スーパーあるならそこで涼めば良いだろう?と。

だがしかし考えて見て欲しいただ涼みに行くだけなんて、商品を買って欲しい店からしたらたまったもんじゃ無い。それに、俺の場合は背が低いため子供に間違えられて迷子のアナウンスをかけられたりされるので目的なしに行くのは嫌だったのもある。


「ね〇ね〇のソーダ味..いや.ブドウか..?」


マリーさんは、スーパーに入り最初の方はついて来てくれたがお菓子コーナーを見つけると、どのお菓子を買うのか選び始めた。俺はその間に梨花が好きだった唐揚げの材料とその付け合わせの野菜やジュースを買った。戻ってくると未だにマリーさんは悩んでいたので流石に声をかけた。


「マリーさん、まだ決まらないんですか?」


「ん、光..。光はどっちが良いと思う..?」


「俺はソーダ味の方が好きなんでそっちですかね。」


「でも、ブドウも捨てがたい..。」


ね〇ね〇を持ったまま彼女は俺の意見を聞いても悩んでいる。

これでは買い物が終わらないと思い、


「二つとも買ってあげますから。ほら、行きますよ。」


「光は..神か!?」


両方ともを買い物カゴに入れて、マリーさんを連れて行くのだった。後ろからマリーさんが崇めるようなポーズをしていたが、恥ずかしいので他人のフリを俺はすることにするのだった。

その後、レジで会計を済まし俺達はスーパーを出ようとした所でマリーさんが足を止めた。

どうしたのか?と思い彼女の顔を見ると


「おねぇちゃんの分..。忘れた..!」


とやっちまったという顔してそう呟いた。


「ね〇ね〇どっちかあげれば良いんじゃないですか?」


「その手があった..!」


また俺の意見を聞いて、ポンッと手を叩きその手があったのかとホッと安心していた。

今日何度も行われたやりとりで、やはり彼女も梨花同様に世話が掛かりそうだと再認識させられたのだった。






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