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6:温暖化と地域活性化について考えるふりをしてみる

 オアシス。オアシス。オアシス?

 温暖化とか、砂漠化とかよくわかんないけど、とりあえず緑が増えればいいんだよね?

 木陰があって、湧き水があって、緑地があって、住処があって、食べ物があるって感じかな?

 みんなが立ち寄れるオアシスにしたいよね。


 まずは、

 木? ある。

 水? ある。

 草? ある。

 家? ある。

 食事? 野菜はある。

 広さ? サッカーできる位の広さがあればいいかな? 400mの陸上トラックくらい?


 困った時は精霊黒ウサギさん相談だね。


「黒ウサギさんたちどこー?」


 小屋の周りをグルリと探してみたが、気配はするけど姿は見えず、黒ウサギさん達は青々とした下草の中を、ガッサガッサと物凄い勢いで走り回っていた。

 ぼんやりと立って様子を眺めていたら、突然真後ろから


『いかがなさいましたか?』


 と、草をモグモグしながら青目黒ウサギさんが聞いてきた。


 緑を増やしていくにはどうすればいいか相談しようと思ったと伝えると、やっぱり広さが必要で、奉納舞で雨を願って欲しいと言われた。


 奉納舞はなかなかハードルが高いけど、雨ふりだったら、やっぱりあの童謡だよね。


 ふと見ると、傘になりそうな大きな葉っぱが生えていた。

 コンニャクとか山芋とか、カエルの陶器が持ってそうな大きな葉っぱ。

 プチンと一枚拝借して、クルクル回ってみた。


 あめあめ ふれふれかあさんが じゃのめでおむかえ うれしいな

 ふんふふふ ふんふふふ らんらんらん


 ああそういえば。小さな頃は、おばあちゃん家に預けられた私を、蛇の目じゃないけど傘さしてお母さんが迎えにきてくれたんだよね。嬉しかったな。


 お母さんとおばあちゃんの元にも幸せのマナが届くといいな。


 優しい霧雨とともに新しく砂漠にできたオアシスは、私の歌とクルクル踊りでジャングルみたいになっていった。


 わっさーとした森になったけどいいよね?

 最初に生えた大木が、光り輝いているけどいいよね。

 ウサギさん以外の精霊さん達も喜んでピカピカしてるし。


 ところで黒ウサギさん達は精霊なのにモグモグ食べても問題ないんだろうか? なんて眺めていたら、有能な青目黒ウサギさんは


『食べることもできます。精霊ですから』


 って答えてくれた。そんなに表情にでてたかしらん?

 てか精霊って万能ね。



 ーーーーーー


 一方その頃、人族、獣人族、魔人族では、召喚に成功したはずの雨巫女が現れない事で騒然となり、捜索隊を結成しようとしていた。

 いち早く、マナの源である雨巫女を確保すべく奔走していたのである。


 マナを感じることのできる者達は、ほんの少し世界に満ち始めたマナに喜び、同時に三種族で新たな争いが始まるのではないかと不安に駆られていた。

童謡は著作権消滅曲になります。

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