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ちびドールさん、さくさくを知る

※ドールさん視点

マスターはどうやらあの三匹の何かにやられたみたいで、すでに部屋はもぬけのからだった。

他の同僚は一切動くつもりがないらしいけれど、私は折角だから外に出てやろうと思っていたんだけど、

外に出ようとしたら出入り口に緑色のごぶごぶうるさいのがいっぱいうろついていた。

そいつらは私を見たとたん鼻息荒く捕まえてきたんだけど、臭いを嗅いでポイされた。こわぁ。

そいつらが出口を塞いでいるので出るに出られないので、いなくなるまで引きこもろうと思ったのになかなかいなくならない。

でもなんか同僚が怖いのかそいつらもなかなか入ってこようとしなかったのでどうしようかなって思っていたら、こないだの奴らと似たようなのが四匹と、四本足が二匹、ごぶごぶを蹴散らして入ってきた。(パフ君には気が付いてない。)


見つかったらマスターみたいにやられてしまうんじゃないのかって思ったから隠れることにしたんだけど、

私が一番奥に逃げ込んだら、そいつらはすべての部屋を順番に覗きながら私の隠れている場所までやってきた。

すぐにいなくなるのかと思ってたのに、そいつらは何かを地面にしいてよくわからないものを口に入れだした。

口にもの入れて大丈夫なの?

何だか目が離せなかったんだけど、私のすぐ近くにそいつらが口に入れてる何かが転がってきた。

ちょっと気になっていたから、私もそれを口に入れてみたくなった。

それを拾うともしかしたら向こうから見えちゃうかもって思ったけど、大丈夫。シャっと行ったらわかんないよシャっと。

目にもとまらぬ早業で拾い上げたそれは、小石に似てるけどとっても軽かった。

いざ

パクっ サクサクサク……





うっはぁ!!

なにこれ!!

さくってして……ほわっとなってふんわりした!!

なんか……なにこれ!!

あ!もいっこある。

さくさく……

しかも、これさくさくしてると、マスターがいなくなってから無くなるばっかりだったちからが、また使えそうな気がする。

いっぱいキラキラ作ってたら、いつの間にか使えなくなっちゃってたのに。

しゅごい!!


ほあぁぁぁ!!

よくみたら!さっきのところにまだいっぱい落ちてる!!

(このあたりで侵入者のことを完全に忘却。)


あ、あ、いっぱいある。いっぱいさくさくできる(?)

夢中になって拾っていくけど、いっぱいあるからポケットにつめつめしていく。

あ、こっちのポケットにはキラキラいっぱい入れてたんだった。

しょうがないから反対のポケットにつめつめ……


あれ!?よく見ると、あっちにも落ちてるじゃないか!!

まさか私が気が付かなかっただけで、このあたりにはいっぱい落ちてあったのかな?

いやっほう!!

これだけいっぱいさくさくあったらむてきじゃん。ムテキ!!

これは片っ端から拾っていくしかあぁあぁあぁぁぁぁ!!


暗い!!なんで?暗い!!こわい!

こわい!なんで?あれ、あかるい!!


なんということだ!!つかまっちゃった。

私は罠にかかってしまったみたいで、今は哀れにも宙づりにされてる。

私を捕まえている何かと、じっと見てくる三匹の何か。


「ど、ドールちゃん。私と契約を……」


その中でも。空色の毛が生えているやつが私に何か言いながら手を出してきた。

しかし、私はそれどころじゃない。つかまっていることもやばいけど、それよりも黒毛の奴が持っている袋の中に、あのさくさくがいっぱいあるのを見てしまったのだ。

ちくしょう!こいつら。私の知らないうちにいっぱい拾ってたんだな!!

私のなのに!!


「んな!!」


一瞬のスキをついて、赤毛の奴の拘束から逃れることに成功した。


そのまま逃げてやろうと思ったけど、あの黒毛が持ってる袋の中にはさくさくがいっぱいあった。

改めて見渡しても、もうどこにも落ちてない……全部拾われちゃったみたい。

こうなったら、どうにかしてあれをとりもどさないと!!


大丈夫!!実は私には秘策がある。

なんと、さっきの罠がまだあの場所に残っているのだ!!


この部屋にあんな罠あったっけ?


まあ、そんなことはいいよ!私はあの罠の使い方を身をもって覚えることができたんだから!

あいつらがきらきらを拾うのは知っている。

あれを使って侵入者を捕まえて、その隙にあのさくさくをうばってやるのだ!!






おかしい、私の作戦は完ぺきだったはずなのに……

今私は侵入者の四匹に囲まれてしまっていた。

金色の毛をした奴が罠にかかりそうだったはずなのに、なぜかきらきらを罠の中にこぼしてしまったのだ。

中にいっぱいおいておいたのに、気が付かなかったのかな?

しかし、なんというか、絶体絶命だった。

折角自由になったのに、私はこんなところでやられてしまうのだろうか。

さっきから威嚇してみるものの、なんだか空色のがくねくねするだけで、効果がない。

こうなったらたとえやられようともせめて一矢報いて……え?くれるの?

さくさく。で、でもたとえさくさくをもらおうとも、そうやすやすとはあきらめないさくさく。



しゅごい、いっぱいくれる。さくさくいっぱい!

もういくらでも出てくる。何ならあーんってしたらもらえる。

しあわせ~。

ぅん?契約?ついて来いってこと?……しょうがないなぁ♪さくさくいっぱいもらったし、お手伝いしてやる!!


こうして私は外に出ることになった。 さくさく

※言葉が通じなくても、契約魔法をかければ契約したいという意思が伝えられます。


他の作品で、説明過剰な分が多かった気がしたので控えたらキャラの外見すら書いてなかった件。

とりあえず髪の色

フローネ 透き通った水色の長い髪

リューナ 黒で肩くらいでそろえてる。

ライロ  金色の短髪

ルイン  赤毛を少しだけ伸ばしている


あと、投稿目前にほかの使い魔の存在を思い出して慌てて加筆しました。あぶねぇ

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