表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/13

だいさんわ

「おまたせ~」

妹が部屋に入ってくる。

だからノックをしろと言ってるだろう。

まぁ、今回は戻って来るって分かってたからいいが。

「あぁ」

妹は家族全員分の好みのコーヒーを把握しているから問題ない。

ミルク無しの砂糖二個。

それが俺の飲むコーヒーだ。

そこ、妹より甘いとか言わない。

コーヒーにミルクだの砂糖だので大人とか判断するのが子供なんだ。

大人は好みのコーヒーを堂々と飲むものなんだ。

「ありがとは?」

コイツは”ありがとう”と”ごめんなさい”に煩い。

本人が率先して見本してるから文句も言えない。

それなのに、何故、入室前のノックは出来ないのか謎だ。

だが、中途半端にいい歳したおっさんは、ありがとうは中々言えない。

家族に対しては余計に。

じっと見てくる。

でっかい眼でじーっと。

多分、俺が言うまで見てくる。

目玉、零れるんじゃないか?

あと、お前、目力ありすぎだ。

化粧しだしても、アイメイクは加減した方が良いぞ。

先に根負けしたのは俺だった。

勝てた事もないが。

「……さんきゅ」

「うむ!くるしゅうない!!」

ご満悦に腰に手を当ててる所、悪いが。

仁王立ちで様になってるが。

コーヒーを提供してる側がなんで偉そうなんだ。

執事役じゃないのか。

なんで殿様口調なんだよ。

立場逆だからな?

お前、やっぱりアホだろ。

「母さん達は?」

「イチャイチャしてたよ~」

「またか…」

結婚して何年経ってんだよ。

仲が良いのは良い事だが、ある意味年頃な子供二人の前では辞めて欲しい。

独り身って辛い。

俺の歳には、母さん達は結婚してたもんな…。

俺の結婚はいつになるんだろう。

コイツは精神年齢がお子様なので、まだ恋愛には興味がない。

「三次元より二次元!!」

とか豪語してたし。

余ってる女子を俺に回せ。

何故、必要な所には来なくて、必要ない所には来るんだ?!

コイツはコレでも女だぞ?!

女の所に何故、貴重な女子が行く!!?

「まだ彼女作らないの?ホモなの?どっち役?」

「だから違う!」

お前にはモテない男の気持ちなんか分かんねーよ!

彼女は作るか作らないか。

作れない(・・・・)という選択肢がコイツの中にはない。

結果、コイツの趣味もあって、いらん疑いを掛けられている。

父さんがコイツの暴言を本気にしてな。

「ホモは許さん!!」って説教された俺の身にもなってくれ…。

母さんはコイツと二人できゃっきゃっと喜んでたのは見なかった振りをしたい。切実に。

アホの相手をしている間に狩りの時間だ。

ホラ、さっさと出てけ。

俺がパソコンに向き直った事でお喋りタイムが終了だと気付いたのか、捨て台詞を残して部屋から出ていった。

「罪もない生き物をまた身勝手な理由で殺すの?ひどーい」

やかましい。

そう言われるとプレイし辛いだろうが。

あと、ゲームだから。

本物じゃないから問題ないだろうが。

いい加減、三次元と二次元の区別をつけれるようになってくれ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ