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リコレクトコード  作者: 有須乃
~第一幕:崩落の日常
13/26

【外伝3】侍と騎士の心

 外伝3は、ルキアとセルディアのまさかの二度目の出会いの場面を書いています。

 時系列的に、第一章で初めて出会ってから第三章の対決の間の出来事です。

 敵なのか味方なのか、妙な威圧感と雰囲気に不思議な感覚を覚えていたルキア。

 全てが謎に包まれた東の騎士は、何を考え、何を求めているのか…。

 明かされることのない心は、予想外な形で欠片を覗かせます。


 この作品は、ルキア目線です。


 これは、まだ私があの騎士に初めて会ってからそう経っていない頃のお話――。

 初めて会ったのは、もちろんあの戦場でラルファースと話していた時の事だが、

 その日から少し経ったある日。

 私は日課としていた森での訓練を終え、帰路へついていた…。


 ある日の夕刻、中央国アルメリアの東の森で修行をしていた帰り、

 道に迷った可愛らしく幼い少女に出会った。

 中央を囲む森は天然の迷宮要塞であり、土地勘の無い者が迷い込むと厄介な場所だ。

 だから、各国の人間は森には地図を持って抜けるか、

 無用な立ち入りを禁止しているのだが、時折こうした迷子も珍しくない。


 「どうして森に?」


 私はできるだけ不安にさせないように、

 アルメリア側の出口に向かいながら優しい口調を努めて聞いてみた。

 すると、少女は不安そうな顔をしたまま私の方を見上げて、

 恥ずかしそうに小さな声で答えてくれた。


 「かわいい小鳥がいて…追いかけてたら、…迷っちゃって……。」


 「あー」なんて苦笑いで返すと、少女は照れたようにうつむいてしまった。

 実は、私が迷子を出口に送り届けた回数は結構多く、

 片手じゃ足りないくらいだった。その理由の大半は…


 綺麗な(可愛い)動物を追いかけていたら迷った。


 天然要塞であり、美しい森や湖がある為、

 そこに生息する動物は美しい動物や珍しい動物が多い。

 それを追って、気付けば森に入り込んでしまうらしい。


 私も最初や、修業から久々に帰った時は迷ったりして大変だったけど、

 もう慣れたもので土地勘もあるし、

 アルメリアに定住してからはよく森で修行をしている。

 だから迷子に良く遭遇するんだ。

 しかし夜になると、この森も陽の射すときとは違い、野盗が駆ける場所と化す…。

 美しい森だが、迷う為に人通りが少なく木が密集しているから、

 絶好の隠れみのとなるからだろう…。

 私もこの時間までには森を出ている。

 陽が傾いている今、出来るだけ早く抜けたいと足が早まってしまう。

 私の背を、テテテッと必死に追いかける少女は少しだけ息が乱れていた。


 「あっ…。ちょっと、待ってくだ……きゃっ!」


 「!」


 追いかける為に駆け出した時、前のめりに転んでしまったようで、

 その声に反射的に振り返っては少女の体をかかえることができた。


 「ごめん。少し焦りすぎた…。」


 反省するように笑っては少女に言いかけると、その謝罪と反省の声に、

 少女は安心したようにふわりと可愛らしい笑みを浮かべる。

 その笑顔に静かに笑い返すと、歩みを再度進めようと私達は並んで足を踏み出す。


 その時だった―――…。


 ザワッと周りの木々や草がざわめくと、複数の足音が私達を取り囲む気配がする。

 辺りは陽が傾き、薄暗い森へと変貌を遂げていた。

 視界が悪く、顔の確認はおろか、人数すらハッキリとわからない。

 自然と少女を背中にかばい、刀に手をかけて構える体勢に入る。


 「こんな時間に女が二人でいるのは危ないなあ?」


 どこからか男の声が耳に届く。

 刀をしっかりと握り直し構えると、男が一人真正面から駆けてきた。

 その一撃を刀で弾き返すと簡単に弾く事が出来た。

 しかし、弾かれた男の顔が僅かな夕日に照らされると、

 その表情は不気味に笑っていた。

 なんだ? そう思った時、背後で土を蹴る音が聞こえた。


 「きゃあっ!!」


 甲高い少女の声が響き振り返ると、

 背後に潜んでいた男に少女が捕まってしまっていた。

 一瞬思考が停止した時、弾かれた男が再度地を蹴れば私の刀を握る腕が掴まれ、

 不覚にもその力に刀を落としてしまった。

 それを見計らって潜んでいた多数の男が姿を現し、私と少女を完全に押さえ込む。


 「お前らは一体何だ!何が目的なんだ!?」


 声を張り威勢良く言葉を放つが、複数人に捕まれていては動くことが出来ず、

 ただ気丈を振る舞うだけが精一杯だった。


 もしかしなくても、コイツらは追い剥ぎか野盗か!?


 そんな私を嘲笑うようにただ黙ってはにやにやと笑う男達。

 すると、私の体の向きを少女が見えるように向かせ、

 両肩と両手を後ろで掴んできた。

 …さすがに複数の男…。身をよじることもできず、掴まれている肩と手が痛い…。

 その少し離れた先で男達が少女を羽交い締めにし、

 前で男がいやらしい笑みを浮かべていた。少女の悲鳴と泣き声が響く中、

 この男達の目的は決して許しはできない行為だと確信する。

 痛む体など無視して体をひねったり力を入れたりし、

 何とか振り払って少女を助けようと藻掻くが、

 男の力が強く複数な為、逃れる事ができない。

 ならば、私に出来ることはただひとつしかなかった。


 「やめろ!その子に手を出すな!!」


 全力で声を男共に投げかけること。

 その声は確かに届いたが、男達は手を緩める事も止める事もない。

 泣き叫ぶ少女の顎を前に立つ男が片手で包むように掴み、にやりと笑う。

 そのあまりにも身震いする笑みに少女は泣き叫ぶ声すら枯れてしまい、

 喉で短い悲鳴しか出なくなっていた。


 「くっ! 離せ!やめろっ!! 頼む、やめてくれッ!!!」


 悔しさと怒りから全力で声を放つ。

 この絶望的な状況と、少女に降り掛かろうとする悪意に、涙が滲んでしまう。


 やめてくれ!その子に手を出さないでくれ…!!


 そう、何度も訴えることしか出来ない無力さに心が軋むように痛い。

 その時だ。

 背後から掴んでいた男が耳元で小さく囁いてきた。


 「まあまあそんな急ぐなよ。

  あの女が終わった後、アンタも可愛がってやるからよ。」


 ゾワッと一気に身震いしてしまう。

 しかしすぐに冷静を取り戻し、目的を理解する。

 コイツらは追い剥ぎや野盗なんかじゃない。もっと憎むべき存在、暴漢だと。


 「だったら私を先にやればいいだろ!?

  あの子は関係ない!!彼女を離してくれ!!」


 こんな状況だが、私には勝算があった。

 いくら守りたいといっても、誰かをかばう為に簡単に体を渡す真似は決してしない。

 複数といえど、目的が達成に近付く時は誰だって油断する…

 そこを狙えば反撃が出来ると。

 だが、もちろん男はそんな狙いすらわかっていたようだった。


 「楽しみは後に取っておくもんなんだよ。…大人しく見てなって…。」


 一人が私の頭を少女の方へ向けて無理矢理見せるようにする。


 「あんまり手荒に扱うなよ。

  コイツらみたいな上玉ならかなり値打ちは良いんだからよ。」


 私を押さえる男が声を投げると、その目的はより明らかなものだとわかる。

 値打ちは良い。そう言うということは、恐らくきっと常習犯なのだろう。

 アルメリアの要塞でもある森で、なんて不敬な奴らだろう。

 その男の言葉を合図に、少女の前にいた男が少女の服に手をかけた。


 「いやあああああッ!!!!!」


 枯れた声を最後とばかりに全力で叫んだ少女の声が、

 頭に響いては心が貫かれるように痛んだ。

 ビリッと少女の白いワンピースのボタンが引きちぎられる音と、

 布の裂ける音がうるさいくらいに耳に響いてきた。


 「やめてくれ!!!頼むッ!誰かッ―――!!」


 懇願するように叫んだ声が森の中で虚しく響く。


 ――私の力は、彼女ひとり守れないほど無力なのか…!?


 ………しかし、その後に続くと思っていた音が聞こえない。

 閉じていた目を開いた時、自分の横を刃が通っている事に気付く。

 目の前に…誰か…いる。


 「動くな。」


 低く鋭い声が短く届く。

 それがどちらに向けられた声なのかはわからないが、真横近くに刃がある以上、

 頭を上げる事を停止させて目だけで見上げた。

 状況を確認してみると、刃は自分の後ろの男に向けられており、

 どうやら助けてくれたようだ。

 少女は…と向こうを見ようとしたが、その者の姿で遮られていて見えない。

 が、刀を持っていない片腕に少女が抱え上げられていた。

 逆光の為顔が良く見えなかったが、何かこのシルエットと声には覚えがある。


 「ど…、どういうことだよ…。一体…どこから…!?」


 まっすぐ刃を喉元に突き付けられた男が声を絞り出して小さく呟く。


 「その手を離せ。」


 男の質問に答える気などなく、ただ圧倒的な気迫と冷徹な声色で淡々と威圧する。

 男が無言のまま睨むが、私を掴む手が小さく震えていた。

 そんな男にも無慈悲に刃を返し夕日を反射する刀身。

 喉から小さく悲鳴が聞こえると、手が緩み一歩後退(あとずさ)っていった。

 その時、後退あとずさる男とは逆に、急に私の体は前に引き寄せられた。


 「うわっ!?」


 ふわりと背を押され、男から逃れる事に成功する。

 刀を下げ、優しく背を押される感覚…?

 そのスラリとした長身と、白い服にあかい髪。

 近付いた時に見えた顔に、私は驚きを通り越して思考が全停止してしまう。


 「あ…あなたは…!」


 小さく呟いた言葉。

 あの東に存在する絶対的な存在、―――薔薇の騎士だった。


 そんな時に、刃が自分から外されたのを好機とし、

 後退あとずさった男が腰の剣を引き抜き、反動を利用して踏み込んできた。

 だけど、私の背後で小さく刀を握り直し、

 微かで控えめな動く音の後には、鉄のぶつかり合う鋭い音と共に、

 金属の割れるようなつんざく音が同時に耳を突いてきた。

 そう。女騎士が刀を振り払うと、男の持つ剣が折れたのだ。

 その剣の切っ先が宙を舞ってから地面に突き刺さった。

 対峙した男の他に、私を捕らえていた男達は完全におびえていて

 戦意喪失状態となっている。


 …相変わらず、すごい…。


 「て、撤収だ!みんなッ、撤収するぞ!!」


 対峙していた男が全員に声をかければ、近くにいた男がまばらに返事を返している。

 しかし、少女側にいた男達に反応がない。


 「おい!撤収するぞ!聞こえてんのかっ!?」


 「残っているのは、オマエ達だけだ。」


 「は?」という顔をする男と共に、私も女騎士の背後に視線を投げると、

 味方と思われる男達複数人が草むらの上に倒れていた。

 何が起きたかなんてまったくわからなくて思考停止する私と、

 一気に血の気が引いていく男達を前に、女騎士は軽く口角を上げてみせた。


 「…下衆の極みだな…。こんな幼い少女と、一国の女剣士を手に掛けようなどと…。

  特に、この銀の彼女に手を出せば、アルメリア王子に消されるだけだぞ?」


 …アルメリア王子…、リオンのことだよな?なんでそうなるんだろう?

 だなんて考えていた時、男とはるいの違う不敵な笑みで冷たく言い放つ女騎士を見て、

 男達は一目散に撤収していった。

 その最後尾を駆ける、対峙した男を呼び止め言葉をかける女騎士。


 「…覚えておくといい。この森は生きており、風で言霊ことだまを投げる…。

  ………。…聞こえるんだよ、キサマらの騒がしい音がな…。」


 男の頭に「?」が浮いたように見えたが、すぐに走り去ってしまった。

 三人のみとなった空間は先程の森の雰囲気とは打って代わり、

 穏やかな風が流れる静かな空間となっていた。

 先程まで姿を隠していた小鳥や動物も物影から姿を見せて、

 こちらの様子を伺っているようにしている。

 女騎士がため息をつくと、一度刀を振り払いそのまま腰の鞘に納めた。

 未だに敵なのか味方なのか良くわからない人ではあるが、

 今回は助けてくれたという解釈で間違いはない…だろう。

 刀を納めた後、少しだけ疲れたように目を閉じていたが、

 すぐに腕に抱えた少女へ視線を向けた。


 「…大丈夫か?」


 女騎士は少女に問いかけてから地面に降ろし、引きちぎられた衣服を軽く結び、

 胸ポケットに入れていたスカーフを取り出して、

 胸元を隠すように少女の首の後ろで結んだ。

 少女は涙で濡れた顔を拭い、満面の笑顔を女騎士へと向けていた。

 その様子を見ていた私も、女騎士の背に素直な声をかける。


 「あの…、ありがとう…ございました。」


 震えかけた声を留め、小さくもしっかりとした口調で言えば

 女騎士がこちらに気付き立ち上がる。


 「…キミも、大丈夫か?」


 相変わらずの感情の読めない冷たい声で聞かれれば、

 ただ頷くことしかできなかった。


 あれ?この人、普段は「アナタ」と言わなかっただろうか?


 全くの別方向に意識が飛んだ時、女騎士がこちらに歩み寄って来た事に意識が戻る。

 

 「えっ、あの、だいじょ――」


 「いやすまない。

  あんな体験をして、大丈夫な女性なんかいないな…。」


 そう言えば私の身成りを見回し、どこも外傷がない事を確認する。

 少し柔らかいトーンで話されれば不思議と安心してしまう。

 きっと、ただ頷いただけだったから、声が出ないと勘違いされてしまったようだ。

 しかし「大丈夫」と口では言い切ったものの、

 心配されている事と女騎士の想像を裏切る優しい声色に安心したせいか、

 ふと無意識に雫が落ちた。

 少女はその涙を見れば、泣かないようこらえていたまま、私の方へ駆け寄ってきた。


 「お姉ちゃん…ごめんね…。」


 ぎゅっとしがみついてきた少女も瞳を潤ませていた。

 そんな私自身、今自分の目から涙が零れた事に気付いて、

 軽くパニックを起こしてしまう。


 「え!? なんで泣いてんだろ?

  ごめん、私は大丈夫だから、泣かないでくれ…!」


 あわあわと小さく混乱してはなんとかあやそうとする私の頭に、

 不意に、ぽふんと女騎士の手が乗せられる。

 たったそれだけなのに落ち着いて、

 ただ不思議な力を持つ女騎士を見上げる事しかできなかった。

 敵の…はずなのに…。

 なんで、今はこんなに覇気も棘もない雰囲気で向き合っているのだろう…?


 「…二人とも、アルメリアへ出ようとしていたのか?」


 アルメリアの方へ視線をやりながら女騎士はそう聞いてきた。

 それに返事を返せば、女騎士は視線を私と少女に戻して、

 見たことのないくらい優しく微笑みを浮かべた。


 「…そうか。ならば送ろう。歩いて抜けるよりは幾分―――……、………っ…。」


 急に、女騎士の体がグラリと揺らぎ、目を伏せては目元を押さえた。


 「だ、大丈夫ですか…?」


 私が声をかければすぐに目を開き、押さえる手を外して息を吐いた。

 明らかに体調が悪そうに見える。


 こんな様子を見るのは初めてで、弱っているからあの覇気がないのだろうか?

 いや、でもさっき戦っていた時の覇気はいつもの通りだった気がする。

 なら、無理でもしているのだろうか?

 それに、何故この時間にこんな場所にいたのだろう?


 そんなことを考えていると、

 その詮索を断ち切ろうとするように女騎士は平然を装って途切れた言葉を正した。


 「…送ろう。だが、ここは夕刻以降来ない方がいいだろう。

  来るなら護衛をつけるべきだ。」


 私達に対して言えば、何やら右手に青い光をまとう。

 この光の魔法には見覚えがあり、すぐに転移魔法だと気付く。

 高位魔法を操れる魔導士のみが扱えるという転移魔法。

 それをこうも即展開し、瞬時に使えるとなると、

 かなりの魔力の持ち主だと見せつけられた気分になる。

 剣だけじゃなく、この魔力もやがては敵として向けられるのだろうか…。

 剣といえば、前は身の丈を越える大剣を使ってたはずだけど、

 さっきは黒い日本刀のような刀だったような…それよりも。

 まだひとつ聞きたい事があり、少し早口に女騎士に問いかける。


 「さっき、森の音が聞こえるって言ってましたが、あれはどういうことですか?

  私は良く森で修行してるんですが、まさかそれも知って…!?」


 必死に問いかける姿と、修行を知られてるかもしれないという恥ずかしさから

 声に焦りが見えたらしく、軽く笑みを零す女騎士。

 転移魔法を私達に掛けてから女騎士はその口を開いた。


 「いや、意識しない限りは聞こえないよ。

  それに、森が言霊を投げるのは悪意を感じた時…。

  人でいう『悲鳴』だ。キミが修行しているのも今知った。

  …先程は、森がやけにざわついたから気になって来ただけだ。」


 先程までの言い捨てるような冷たい口調ではなく、

 柔らかい親しげな口調の変化に、この者の本性が一体どれなのかわからなくなる。

 そんな事を考えていた時、転移魔法が発動し、

 女騎士の姿は消えてしまっていた…。



 次に見た景色は、アルメリア側へ森を抜けた所の風景だった。

 すると、少女の帰りが遅くて探しに来ていたご両親が駆け寄ってきては、

 私達の着衣の乱れに心配していたから事情を説明する。

 私は女騎士の事を素直に話し、

 ご両親は私とその女騎士へのお礼を述べて少女を連れて帰って行った。

 少女は振り返りながら満面の笑みで手を振っていた。

 だから私も笑顔で手を振り返す。


 …本当に無事で良かった…。


 そう思えば思うほど、あの女騎士への敵意は消えていく。

 最初は敵とばかり思っていたが、どうなのだろう?

 それに、体が倒れそうになるくらい体調が悪そうに見えたのに、

 まるでそれを隠しているように思う。

 誰にも気付かれないようにして動いているならば、

 休めないほどの動きが東にはあるのだろうか?

 しかし、どんなことがあったとしても、どんなに同情の余地があったとしても、

 国を消した事実は決して許せる事ではない――。


 複雑な感情をいだいては、

 森の方へ見えぬモノを見るかのように眺めることしかできなかった。

 今はもう見ることが出来ない、薔薇の騎士の姿を思い描いて…。




 予想外な時に、予想外な場所で出逢うことになった二人ですが、

 騎士は一体どれが本当の姿なのか。

 味方でもなければ敵でもない…?

 そんな不思議な雰囲気の騎士と、

 ルキアの困惑する心を感じてくだされば何よりです。


 それでは、【外伝3】侍と騎士の心は終了です。

 ありがとうございました!

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