表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

カードゲームが強いお姉さんと弱いボク

作者: ファイ

「うーん…今日も負けちゃった…」

ボクの名前は勝、今日も友達とカードゲーム、ポケ王で対戦してたけど一勝も出来なかった


そんなボクはポケ王のデッキを強くしようと思ってカードショップに来ていた


「なにかいいカードないかな〜…あれ?」

カードショップの大会の時に使われている対戦席の隅の方でお姉さんが座っているのが見えた


ボクはなんとなく気になって話しかけに行くことにした


「ねえ、お姉さん何してるの?」

「うん?私かい?私はねちょっと休んでるとこだったんだ、もしかしてこの席使うかい?だったらすぐに移動するから」

そう言って席を立とうとするお姉さん


待った!と言わんばかりにボクはお姉さんに話しかける

「あ!お姉さん!ポケ王って知ってる?」

「ん?ああ知ってるよ、一応やり方も知ってる、もしかしてキミもポケ王やるのかい?」

「うん!じゃあ良かったらボクとポケ王一緒にやらない?!」

「うん、いいよ、じゃあ少しやろうか」

「やったー!」


そしてボクはポケ王でお姉さんと対戦することにした

でも結果は…

「じゃあ私のターン、ショックワイバーンで攻撃、これで私の勝ちだね少年」

ボクはビックリした

お姉さんは僕が戦ったことある人達の中でも1番の強さだと下手なボクでも分かったからだ


「す、すごーい!お姉さんなんでこんなに強いの?!」

「うーん、そうだね、カードを信じてる、からかな」

「あ!それってポケ王のアニメの主人公と同じセリフだ!」

「あはは、流石にバレちゃったか」

「お姉さん!もう1回!もう1回しよ!」

「うん、いいよ」


ボクは対戦しながらお姉さんのことが気になっていっぱいお話した


お姉さんが最近この辺に引っ越してきたこと

ポケ王を昔からやってたこと

そしてボクは聞きたいことがあったので聞くことにした

「ねえ、お姉さん、どうしたらボク、ポケ王強くなるかな?」

「そうだね、とにかく考えることかな、配られた手札、残されたデッキ、それらを考え最適解…えっと1番強く動けるやり方ってやつを考えるんだ、そうすれば勝つ確率はおのずと上がってくるはずだよ」

「そっか!ボクいっぱい考えてやってみる!」

「その意気だ少年」

ボクはお姉さんに特訓をしてもらった、僕が持ってるカードで強くなれる動き、強くなれる考え方とにかくたくさん話した


時間が経ち

「ふぅ、少年、そろそろ遅い時間になるよ、帰った方がいいんじゃないかい?」

「あっ!ほんとだやべー!じゃあまた会いたい!お姉さん!何時ならいる!?」

「そうだね…また来週の君が来た時間ならいると思うよ」

「分かった!また遊ぼうね!バイバーイ!」


それからは毎週ボクはお姉さんとポケ王をして過ごした

ボクはどんどん強くなっているのを実感していた


月日は流れ

「お姉さん!ボク、今日友達とポケ王したんだけど全部勝ったんだよ!凄いよね!ボク最強になっちゃった!」

「流石だね少年、キミはずっと頑張っていたからね」

「えへへ、すごいでしょ!」

ボクはお姉さんに褒められると顔が熱くなった、なんでかな?


ポケ王の対戦が終わり、ボクはお姉さんと話すことにした

「ねぇ、お姉さん、僕と一緒にポケ王の大会に出ない!?お姉さん、強くなったボク相手でも1回も負けたことないよね!だったらボクとお姉さんで大会をそうなめ?しようよ!」

「…せっかくだけど断るよ」

意外な返しがきてボクは驚いた

「えっなんで?」


「私はね、大会に出るのが怖いんだ、人が怖いっていうのかな?昔色々あってね、とにかく怖くなっちゃったんだ」

「そうなんだ…」

「だからね、今だから言うけど最初に少年と会った日、実は持ってるカードを売ろうと思ってこのお店に来たんだ、でもねなかなか勇気が出なくて売ることも出来ずに座っていたら少年が話しかけに来た…って訳さ、そしたら売るタイミングを逃しちゃったんだ、ふふおかしいね」


ボクはお姉さんの言っていることを全ては理解できなかったけど一つだけ分かった

「お姉さんはボクのためにポケ王のカードを売らないでいてくれたってことなの?」

「少年のため…なのかな、でもキミみたいな純粋にポケ王をしている子を久々に見て、対戦して楽しかったから…うん、少年の為でもあり私のためなのかもしれないね」

ふふふとお姉さんは笑った


「じゃあさ!やっぱりボクと大会にでようよ!人が怖いのかもだけど、ボクがいるよ!ボクとならきっと怖くないよ!」

「…そうだね、うん、考えておくよ」

そう言って席を立つお姉さん

「お姉さん!…もう帰っちゃうの?」

「うん、今日は少し用事があるんだごめんね少年」

ボクはとても残念な気持ちになった、もっとお姉さんと居たかったからだ


「あぁ、そうそう、少年、次の大会っていつかな?」

「?来週に確かあるよ」

「そうか、少年は出るのかい?」

「うん!出るつもりだよ!」

「そうか、頑張ってね、…もしかしたらキミが1度も勝てない相手が現れるかもしれないよ、楽しみにしたまえ」

「???どういうこと?」

「まあ来週になったらわかるさ、じゃあね少年」


次の週

「さぁ!ポケ王大会決勝!まずは先行をとった勝選手!そして対するはお姉さん選手!一体どんな戦いが繰り広げられるのか!」

「お姉さん!本気でやるからね!」

「ふふ、楽しみにしてるよ、少年!」


そうしてボクとお姉さんは最高の対戦をした

まるで夢のような時間だった

弱かったボクが強くなった

お姉さんに出会えたから強くなれた

ボクはお姉さんが大好きだ!


「今日は楽しかったね少年」

「うん!すごく楽しかった!」

大会終了後ボクはお姉さんと話していた

「ねぇ!ボクお姉さんのこと好きだよ!お姉さんは!」

「ふふ、もちろん大好きだよ少年」

お姉さんは僕の頬に顔を近づけてきてチュッと音がした

ボクは顔が熱くなったのが分かった

「真っ赤だよ少年」

「う、うん」


ボクとお姉さんはこれからもずっと一緒に居られたらいいな

そう思いながらボクたちは今日もポケ王で対戦しながら話していたのでした


おわり

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ