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倉庫

「トイレ、浴室両方共にありませんでしたね」


「従者側にはあってもおかしくはないと思いましだが……自身の人形がないだけで、ホッとはします」


 ディアナとメアリは浴室、トイレを調べ終えた。魔法使い側に関しては人形の有無だけなので、時間を掛けていない。


 従者側は浴室のシャワー、トイレが複数あるので、メアリとディアナが一つずつ確認していく。勿論、気配遮断の魔法も警戒しながらだ。


 二人が調べている間、カイトは一緒に入らず、外を警戒するように指示された。従者が罠を試す機会はないと分かっているのもある。


『三の姿を見掛けないのは、アルカイズに手紙を置いておくため、二階に向かったからか』


 先に食堂を出たはずの三の姿がない。彼女はアルカイズ抜きで探索し、鍵の合う場所を見つける。もとい、侵入者が攻撃を仕掛けるのを待つのが仕事のはず。


 ディアナ達の話した内容を報告するため、部屋に手紙を置くために戻ったのかもしれない。彼女自身、気配遮断をしたアルカイズを見つけられないのだ。


『零が一度こちらに戻ってきた事をメアリに伝えておいた方が良いのではないか? あの許可も得たのもある』


 零は庭の手入れと侵入者の確認のため、庭の方に出ていたのだが、館の方に戻ってきた。


 従者の部屋の近くにある部屋で、零は鍵を使用して、中に。すぐに出てきたのだが、その手には鎌と大きな袋。


 その時、カイトと零は目が合い、思わず声を掛けてしまった。


 彼女から話を聞いたところ、入った部屋は倉庫で間違いなかった。そこは従者が使用する様々な用途のある道具が置かれており、その中に魔導具はないらしい。


 長い雑草等を切るため、鎌が必要だと思ったようで、袋は切った雑草を一つにまとめるための物だそうだ。


 それに加えて、鎌は武器にもなり、侵入者も簡単には襲ってこないようにするための護身用にもなる。


 カイトはその倉庫を調べてさせて欲しいと、零に頼んだ。


 何処に地下へ繋がる道があるとも限らない。それに加えて、倉庫はメアリ達が調べてない部屋の一つでもあったからだ。


 零が鍵を持っていた以上、メアリ達の手には渡らなかった。従者が使用する倉庫を調べる必要はないと、キス達は考えたのか。


「メアリ様。先程、零が館内に戻り、倉庫から庭の手入れ用の道具を持ち運んでいました。そこの鍵を借りる事が出来ましたので、見に行くのはどうでしょうか?」


 ディアナが一緒にいる以上、出過ぎた真似をしたかもしれないが、早めに調べる事に越した事はない。それに夕食時には鍵を返すという約束の元で借りている。


「夕食時には鍵を返す約束で、借りれた物です」


「従者が使う倉庫ですよね? 重要な物をそんな場所に置くとは思いません。彼女が人形でも見つけたのなら、話は別ですが」


 零も十の人形を食堂で確認しており、アルカイズの人形の件もメアリ達が伝えている。


 流石に誰かの人形が倉庫にあった場合、それをカイトの会話時に伝えないわけがないだろう。


 つまり、倉庫に人形は置かれていない。零が鍵を所持していたのだから当然だと思うのだが、アルカイズの件もある。

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