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「ディアナもメアリも気にし過ぎね。アイツは私達が生真面目に答えた事を面白がってただけでしょ。侵入者に関して、嘘を言ってる様子はなかったんだったら、それでいいじゃない」


「……そうね。メアリが見た限り、ゴールド=ゴールと侵入者は無関係。彼女を追い掛けず、アルカイズの従者に会いに行きましょうか。メアリもそれでいいですね」


「はい。侵入者に関しては情報を共有すべきですから。特にアルカイズ様にとっては重要になってくるはずです」


 キスとディアナは零を疑うのを止め、アルカイズの従者である三を探す方向に。


 メアリもアルカイズの安全を考慮して、零の疑いを一時置いておく事に。


 彼女との会話の後、ディアナとメアリはキスと別行動になる予定だ。


『言っておくが、君は今の事を気に留めておくべきだ。この事件において、彼女の生死は不明だ。生き残ってる可能性もある』


 メアリ達の記憶において、従者達の生死も分かっていない。本来の名前が分かれば、記憶の本の在処が分かるらしいのだが。


 それでもディアナ達が殺されているのであれば、命約によって、従者達が先に請け負う事になっている。彼等も亡くなっているはずだ。


 だが、零はゴールド=ゴールと命約を結んでいない。


『継承権の試練の内容を考えると、メアリ達は館の主を見つけていない。会えてないはずだ。そうであれば、仮の名のゴールド=ゴールではなく、本来の名前を知ろうとするだろう』


 ゴールド=ゴールは館の主が仮で名乗っているだけであり、本来の名前ではない。


 メアリ達もゴールド=ゴールの名を知っていて、彼に会う事が出来たのなら、名を聞くはずだ。


「館の主の存在は不明のままですね」


 館の主の生死も不明。とはいえ、侵入者自身が館の主である事はないだろう。


 本当にそうなら、零が侵入者の攻撃を許すはずがない。


「……あの……一つ思った事があるのですが」


 カイトは死神にオドオドと質問する。それは彼からの質問には死神が答えない事になっている。それも時と場合による事にはなったのだが。


『質問ではなく、考察だな。聞こうではないか。その前に……時間は動き出す。間を置くぞ』


 死神とカイトの会話時は時間が止まる。だが、それもずっとではなく、ある程度の時間が経つと解除される。


 カイトの考察の途中で時間が切れるわけにもいかない。死神自身も彼の考察をじっくりと聞きたいのだろう。


「まずは食堂に行くわよ。従者がアルカイズの食事を運びに来たのかもしれないでしょ。もしくは毒を仕込む……なんてね」


 キス達は食堂へ。他の部屋は鍵がなければ開かないのであれば、行き先は食堂になる。


 アルカイズのために食事を運ぶのもあるが、零が調理場から離れている以上、用意された食事に毒を仕込む事は可能。それが争いに含まれるのかも難しいのではないだろうか。

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