表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
82/407

断言

「……はっ!! 馬鹿にしないで。私達が別の魔法使いに協力を求めるわけがないでしょ。それで継承が無理になったら意味がないし。回復や予知とか、誰もが欲しがる魔法なんだから、下手したら寝首を掻かれるだけよ」


 キスは零の台詞に思わず反論した。キス自身だけでなく、ディアナ達も協力者の魔法使いはいないと断言する。


「彼女の言う通りです。貴女は従者になって間がないのでしょう。魔法使いは下手に仲間を増やしたりしません。契約、代償、裏切り等、色々ありますから。あるとしても、束の間の協力だけです。重要な時こそ、協力者の存在が危険なのですから」


 ディアナもキスの意見に賛同した。魔法使いであるからこそ、貴重な魔法を横取りを狙う可能性がある。仲間を呼んでも、いつ裏切られてもおかしくない。そんな相手を呼べるわけがない。


『二人が言っている事は間違いではないだろうな。何度も言うが、メアリを含めた四人の魔法使い以外の名前は分かっていない。協力者に裏切られたとしても、誰かはその名前を知っているはずだ。名前も知らない相手に頼むのは危険でしかない』


「……ですね。メアリ様も一人でした。私を引き取った魔法使いに協力を求める事はしませんでしたから。という事は、零はメアリ様達に揺さぶりをかけてきたのでしょうか?」


『どうだろうな。メアリの感視でどう見えてるかで分かるのではないか?』


 メアリは零から視線を外さない。ディアナとキスの言葉に彼女も同意であり、二人の真偽を見る必要もないのだろう。


「そういうものなのですか? 主を疑うのなら、他の人達もと思っただけで、他意はありません。火種を撒くつもりなんて毛頭ないです。争いは禁止と言ってますので」


 零は少し驚いた顔をしている。純粋に思った事を口に出しただけだと思わせる。


「もし、本当に侵入者が存在して、皆さんを殺害したとしても、継承の権利はありません。奪い取る事は無理だと断言します」


 侵入者はどうあがいても継承権を得る事は不可能。彼女が強く断言するというのは、ゴールド=ゴールからの指示がすでにあったのだろうか。


「それも分かっています。招待状に私達四人の魔法使いの中と書いていたのは、契約と同じですから」


「それなら一体何が聞きたいんですか?」


「魔法使い同士の争いは禁止となっています。それが侵入者である魔法使いに対しても適用されるかどうかです。あちらが攻撃してきても、私達が反撃出来るかどうか。それをしたせいで継承が破棄されたら、どうする事も出来ません」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ