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消失


『まさかだな。食堂と従者の部屋の距離は近い。そこを大胆に移動したのか? それとも、この時のためにだけ魔力を残していたかだな』


「あの時が人形を奪えるチャンスだったからですか。夕食時も集まるようと言われてますが、流石に警戒するかと」


『その夕食時までに十が死、殺される可能性があるからな。それに謎を解くたびに人形を置くとすれば、朝食時しかない』


 今は朝食を終えて、キス達と共に従者の部屋の部屋に向かった後だ。


 メアリとカイトは従者の部屋に残り、キスとアルカイズは館の探索を開始している。


 朝食を終え、従者の部屋で何が起きたのか。


 十達が従者の部屋で人形を確認し、メアリ達が次の行動を決めた後、零が用意した朝食を食べた。


 あんな出来事があっても、体に何かを入れた方が良いからだ。昼食は集まる事なく、各自で取る事に決まった。


 調理場に作り置きを用意しておくとの事。それを従者が温めるなり、そのまま出すなりする。


 その時が危険なのかと、ディアナは独り言のように言っていた。


 調理場には包丁やナイフのような、切るための道具が複数あり、警戒するべき場所だろう。


 夕食に関しても零が用意する。情報共有の場として、一日に集合する時間を二度は作ろうという事になったのだ。


 その後、ディアナは探索の準備として、自室に戻ったのだろう。


 彼女としては十の死を避けるため、何かしらの魔法、もしくは魔導具を渡すためか。魔導具の使用回数も魔法に含まれるようだ。


 そして、メアリとキス、アルカイズは従者を連れて、自室に戻らず、従者の部屋に直行。


 部屋は食堂の目と鼻の先にあり、戻るのは時間の無駄だと判断。


 従者の部屋に魔導具はなく、罠の心配もないからだ。


 先に入ったのは七。その後に三とカイトが続き、メアリとアルカイズ、最後にキスが従者の部屋の中に。


 人形よりも先に目が止まるのはベッドの数と色。そこはアルカイズやキスも同じ。話は聞いていたのか、二人はベッドの中に隠されている数字を確認していた。


 この部屋にも何かしらの謎解きがあると誰もが考えるだろう。キスやアルカイズもそうだ。


 だが、二人はこの部屋の謎解きをせず、出て行く事に。


 その理由は一つ。従者の部屋にあった人形が全て消えていたからだ。


 部屋に人形があった事は十、三、七の三人が確認している。


 この三人は互いに監視する役目であり、誰かが人形を持ち出せば、気付くはずだが、そんな反応はなかった。


 朝食を取った後だとしても、あれから一時間も経過していない。その間に人形は取られた事になる。


 食堂には一人以外、全員揃っていた。その一人は館の主である魔法使い。ゴールド=ゴールだけが奪い去る事が可能。


 その目的は何か。十のように予知で誰かの死を表現するため。皆にそう思わせる事が出来る。


 キスとアルカイズは消えた人形の事を考え、一度部屋に戻ったのだろう。


 更にいえば、この部屋に人形が置いていたのなら、謎解きに使用する可能性がある。謎を解くためのピースが無くなったため、この謎を後にしたと考えられる。

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