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対策

「僕が閉じ込められていた時、二人の会話が廊下から聴こえてきました。十はその時までちゃんと生きてました。そこから時間があまり経過してません」


「……つまり、十を殺害したのは零……という事ですか? カイトを案内したのは零だとして、キス様に襲われたとしたら、彼女も無事ではいられないはず」


 キスが十や零を襲い掛かった場合、零だけが無事でいられるはずがない。


 十が零を身を呈して、キスから逃す。彼女だけが早く気付き、回避した……等という事もない。


 彼が殺された状況を鑑みて、あれは不意討ち。殺害方法も後方から背中にナイフを突き刺す形だった。


 キスが魔法の回数制限を無視した場合、わざわざナイフを使用するまでもない。魔法があれば、接近せず、危険を回避も出来るわけだ。


「僕はそう思っています。……三をキス様に仕向けたのはメアリ様ですか? でなければ……零の指示だとしたら」


「私はそんな指示を出してません。彼女一人では荷が重いはずです。話を聞いたのは後からで……」


 ディアナやアルカイズ殺害に関しては、不意討ちや騙し討ち。命約を切り、従者でも殺害出来るようにしていた。


 だが、魔法使い相手に真正面から行けば、負けるのは目に見えている。そんな事をメアリが指示するわけがない。


「ですが……キス様殺害も必要らしく、それは七が失敗した事で、どうするかは零が任せて欲しいと……」


 メアリだけでなく、キスが死ぬ事も世界を終わらせるために必要だと聞かされていたようだ。


 本来、死ぬ事が決定している四人。それだけでなく、零以外の従者が含まれている可能性はある。


 それを零が実行しようとしているのか。


「結局、それは失敗に終わったようですが、そうなるとキス様を殺害する方法があるとすれば」


「……私にぶつける……ですか? キス様は私を殺す権利はあるでしょうから。キス様を殺害するのではなく、死を受け入れてもいいぐらいです。カイトの手で死ぬのが無理なら、罰による死を」


 メアリはキスを殺害するつもりはなく、彼女が攻撃してきたのであれば、受けるつもりのようだ。


 零の目論見は外れるのか。メアリが死ぬ事により、魔法使いが一人減るのは間違いない。


 だが、メアリの場合、死を受け入れている。自死を選ぶ事も、零による殺害も抵抗しないはず。


 逆にキスであれば、零が死なないようになっていても、被害を受けるのは確かだ。


 零からすれば、最後の人物はメアリでなければならない。彼女がどうすれば、キスとの戦闘を選択するようになるのか。

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