表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
421/424

幕間 ー14ー

「アイツは事件に直接介入するのはない。あるとすれば、擬似的世界の中だけ。それも私に教えるためだけ。彼女が途中で変更させる事はない。やるのは実行者である人間なのだが」


 今回もディアナ、アルカイズ殺害が従者達の犯行だとバレたのは、あちら側のミス。


 決定的となったのは七のキス殺害ミス。それもカイトが一緒に行動していたからなのだが。


 三や七も無意識による言葉のミスが多かった。そこまでツヴァイが指示出来るわけもない。


 謎解きの突破口はそういったミス。もしくは、自然による不確定な要素があった時。


「今回、ツヴァイは私が付いてるのがカイトであると、最初から分かっているようだ。なら、何故彼を生かそうとするのか。私に勝つのが目的なら」


 ツヴァイがアインズに勝利するのは、再度事件を未解決に終わらせる。


 それもあるが、誰がアインズに選ばれたのかを見つけ、その人物を殺害させる。


 勿論、それに関しての情報はその世界の犯人には渡してはいるのだろうが、誰なのかは犯人は当然として、ツヴァイも認知していない。


 それが今回ばかりは違うようだ。


 館の主が独断でカイトを守る必要はあるのか。固執する理由はなく、必要としているのはメアリの体のはず。


 先にツヴァイがカイトの存在を知れたのは、どういう方法だったのか。


 ツヴァイが会ったのは館の主ではなく、メアリとも会っていた。勿論、メアリがカイトをすでに従者としている前ではなく、後の話だ。


 カイトはメアリにその話を教えられていない。ツヴァイとも会っているわけがない。


「彼が先にツヴァイと知っていたのなら、私と最初に会っていた時の反応は違っていたはず。絵画室のメアリの反応もそうだ」


 メアリはそこまで隠し事が上手くはない。何度もカイトの名前を口に出しそうになっていた。


 あの絵を見た時の反応は、本当に知らない感じだった。それを隠すために、自身と似ている事を口に出してもおかしくはなかったはず。


「……時系列の違い。だが、私達の進む時間は同じ。擬似的世界による変化は、本来の世界に影響を与えないはず」


 この擬似的世界終了後、ツヴァイがカイト達の世界に向かう。


 死神に別世界による時間の概念はなく、好きな時間に移動は可能ではある。


 だが、ツヴァイが再度事件を蒸し返すような事はしない。擬似的世界で起きた事であり、現実で起きた事件に影響を与えない。


 擬似的世界の内容を教えたとしても、意味がないのだ。


 それでもする理由が、彼女にあるのか。そこまでアインズが知る良しもない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ