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最初の質問

「まずはさっきも言った質問よ。それを先に答えて貰うわ。それに関しては拒否する事はないわよね?」


「大丈夫です。その質問には答えます。あの死体が三でないと思ったのは、頭です。一番の証明となる頭が無かった事。置くとすれば、胴体よりも頭。その方が印象強く、本人だとすぐに分かりますから。背丈、服装が同じでも、絶対とまではいきません」


 あの場面で頭だけが取り残されていたのなら、話は違っていただろう。勿論、彼女は生きているのだから、頭を切り離すのは不可能。


 首から下を地中に埋めたとしても、カイト達が近寄れば、バレてしまう。


 メアリ達を騙すにしても、首から下を残すしかなかった。そのために三の人形の胴体と頭を切り離して、印象付けたのだが。


「なるほどね。そこはどうしようもなかったから。魔法使い達だったら、従者がどんな死体になっても気にしなかったのに」


 キスやメアリの魔法使いだけなら、燕尾服の色だけで、三本人だと決めてかかっただろう。


「それと……あの死体が別の場所で殺されていました。血の流れ……痕跡がおかしかったので。運ぶにしても、胴体よりも頭の方が持ち運ぶのが楽だったはずです」


「……へぇ〜……あんな短い時間での観察力は流石ね。次は壱の質問で構わないわ。質問出来る回数は増えたけど、ちゃんと考えないとね」


 三はカイトを試すように挑発してくる。彼女が答える事によって、館の主が不利になる事はないのか。


『メアリの居場所を尋ねるのは駄目だ。必要ない。彼女がこの場にいるのは、君がどう行動するのかもあるが、メアリがいる場所まで案内する可能性は十分にある』


 三がカイトの質問のために待機していたわけはない。質問に関しては彼女の独断。別の理由でカイトを待っていたはずだ。


 七がカイトをメアリが探しに行かせたのなら、彼女が案内役に選ばれてもおかしくはない。


『彼女自身が関係した事に限定されているのか。従者の部屋の出来事や君を花瓶の魔導具から助けたのは誰か。色々とあるが』


 従者の部屋でカイト達が眠らされた事。カイト以外の従者、零、七、三が関与していたのか。


 花瓶の魔導具に捕らえられたカイトを助けたのが彼女である可能性。


 これも気になるところだ。七が閉じ込めたはずが、彼女が助けた場合、何の目的があったのか。


 先程の質問を答えさせるためでは流石にないだろう。


「……アルカイズ様を罠に嵌めたのは三……貴女ですよね。メアリ様達が君に話し掛けた時にはすでに……」

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