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ドア破壊?

「ドアを魔法で壊すつもりですか?」


 鍵が壊されたのであれば、ドア自体を破壊すればいい。魔導具で鍵を壊せるのだから、魔法でドアを破壊する事が可能なはず。キスが得意とするのが攻撃魔法であるのなら、余計にだ。


「それも出来るって話よ。わざわざ、あちらが待ち構えているであろう場所に行くよりも、別から行けるのなら、メアリを取り戻すのが楽になるかもしれないわ」


「ですが……魔法回復は残り一回。結界に必要無くなったとしても、ドアを壊すために使うのは勿体ないです」


 残りの魔法を結界に使う必要は無くなった。


 七を殺したボウガン。ボウガンを所持していたのは黒の侵入者ではあったが、確定ではなかった。


 倉庫から零が取り出し、痛みを堪えて、使用した可能性も十分あるからだ。


 それだけでなく、本当に赤と黒の侵入者が再度館に侵入しているのか。


 七が招き入れる事が出来ただけで、その姿を確認出来てない状態。


 だが、赤の侵入者がドアを閉めた姿を死神が確認した事で、結界を張る意味が無くなった。


 零や館の主が変装するにしても、片腕しかないのは赤の侵入者本人しかいない。そのために腕を切り落とす事はないはずだ。


「侵入者達を相手に魔法なしでは……僕の力だけでは、太刀打ち出来ません」


 戦闘では赤の侵入者が圧倒していた。片腕になったところで、カイトが単独で勝てるはずもない。


 赤の侵入者一人でも無理なのに、零や三も加われば、どうしようもなくなる。


 一回だけでも、キスの魔法は残しておかないと詰んでしまう。


「……自身の腕を躊躇なく切り落とした奴もいたわね。ルールを無視する方法もあるけど……仕方ない」


 ルールを破るというのは、魔法回数の事だろう。キスの魔法回数は残り一回なのだが、魔力が無くなるわけではない。


 魔力が残っているのなら、回数を無視して、魔法を使えるはず。


 ただし、その代わりに罰が発生する可能性がある。継承権剥奪は当然。この状況でも残しておきたいだろう。


『試す場所としては安全だが、失敗すれば致命的だ。成功しても、何かしらのデメリットは発生するはず』


 侵入者達との戦闘になった場合、魔法回数を越えた時にどうなるのか。


 魔法使用不可なのか。それとも罰による体に影響が出るのか。どちらにしても、命を落としかねない。


 この部屋でなら、安全に試す事は出来る。代償がなければ、侵入者を対策可能だが、失敗すれば……


 キスは魔法を残す事は決めたようだ。

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