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書斎の謎解き


「こうなってくると、書斎の謎解きは重要でしょうね。ピアノ室の事もあるし、報酬が館の主の手記だとありがたいのだけど」


 キス達は絵画室を出て、書斎の前へ。勿論、ドア前にいるのはメアリの従者であるカイト。


 書斎の謎解きはメアリとカイトの役目であり、鍵も所持している。


「手記は書斎で見た事があるので、隠されている……報酬になっていてもおかしくはないと思います」


 零も手記を書斎で見た事があり、報酬の可能性があってもおかしくない事をキス達に伝える。


 ピアノ室の謎解きによる報酬を、館の主の絵だと考えるなら、彼の情報も報酬となり得る事になる。


 彼の手記も情報の一つ。その手記を見なければ、何も分からないままに、メアリ達が殺される可能性もある。


「……大丈夫です。鍵はきちんと掛かっていたようです」


 鍵は掛かっている。誰かが先に入った事はなさそうだ。解錠出来たとしても、鍵がなければ閉める事は出来ない。魔法をそこで二回も使うわけにもいかないはずだ。


 カイトはそれでも慎重にドアを開け、中に入る。


『来た時と少し違っているな』


 書斎にある踏み台の位置が違っていて、本棚の所々に隙間も出来ている。


「借りていた本があるから、戻しておくわ。……この本を使うのが安全ではあるわね」


 カイトが書斎の変化を知らないのも無理はない。メアリとキスが書斎から本を持ち出した時、カイトは浴室にいたのだから。


 焼却炉の中に入った際の臭いと汚れを取るよう、キスに命令されたからだ。


 本を持ち出したお陰で、キスは悪魔の数字を発見する事が出来、死神が言う数字と合致した事から、正解なのだろう。


 それだけでなく、キスが調べた事により、その本は安全だと保証されている。


「ありがとうございます。それを使わせて貰います。幅を合わせて、計算をしていかないと駄目なので」


 神の本棚は496。悪魔の本棚には666の数字を上中下と三つに分けて、その数字を合わせていく。


 黒の本は−。白の本は+。本の厚さ、幅を考えながら、白黒の本は全て使用するべきだろう。


 他にも神の本棚には神学の本を。悪魔の本棚には悪魔学の本に挿し込むと考えた方がいい。


 カイトはキスから渡された本を悪魔の本棚に入れて、計算していく。上中下の答えが全て六なのは分かりやすい。


「これで……問題ないはずです」


 悪魔学の本棚から、本を抜き出していき、悪魔の本棚に入れていき、最後の一冊。


「……何も起きませんね。答えが間違っているのでしょうか?」


 悪魔の本棚に全ての本が入り、数字も六に合わされている。だが、書斎に何の変化もない事に、メアリは疑問に感じたようだ。

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