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謎解きではなく

『ピアノ室の謎解きをしたのは誰かか。私は館の主……零も怪しいと思っている』


「……えっ!? 零ですか?」


 死神は謎解きをした人物に、零の名を上げた。彼女は零=館の主説を提示していた。だが、零には魔力がなく、メアリやキスが気付くはずと、カイトは否定したのだ。


 死神はそれに納得をしていたはずだが。


『零が館の主でなくとも、可能ではある。鍵を開けたのと、謎解きをしたのは別人の可能性もある』


 彼女がピアノ室を調べる時間はあった。従者の部屋で休んでいる時間。メアリやキスが来るまでに戻ればいい。


 鍵に関しては、七の行動次第だろう。七がピアノ室の鍵を先に開けていたかもしれない。


 ピアノ室の謎解きのヒントも、七が調べていた事を零も知っていたはず。


「彼女が謎解きをする理由は何ですか? 今も協力は出来ないと、メアリ様達に告げてました。彼女には何のメリットもないはずです」


 零が館の主と繋がっていたとしても、謎解きをする理由はない。


 七の部屋に鍵を置いたのがゴールド=ゴールだとすれば、謎解きの邪魔をした事になる。


 それとも、連絡を取れる状態ではなかったのだろうか。


『ピアノ室を開けたのが、謎解きのためじゃないとすれば』


「……謎解きのためじゃない? どういう事ですか? 絵は変化してみたいですし、凹んだ部分が現れたのも、キス様が証言してます」


 謎解きの正解により、この二つが登場した事をキスはメアリ達に伝えている。彼女が嘘を吐く理由はない。


 最初からキスが解いていたとすれば、彼女の性格からすると、自慢気にメアリ達に伝えているはず。


『謎解きの成功の報酬が一つだった可能性はないか?』


「報酬が一つ……ですか?」


 カイトは死神の考えが分からない。館の主の姿の提示。凹み部分にあるはずだった物。


 凹み部分にあった物が何かは分からない。花瓶の中にあった鍵なのかもしれない。


 とはいえ、館の主の姿が分かるのも十分な報酬と言えるのではないだろうか。


『これは私の仮説に過ぎない。あの絵は報酬ではなく、意図的に絵を取り替えたのではないだろうか? それを館の主がした。謎解きをしたのは、それを隠すためだとしたら?』


 死神はピアノ室の謎解きの報酬は凹み部分にあった物のみであり、ゴールド=ゴールの絵に入れ替わっているのは、館の主本人がした可能性がある。


『館の主の特徴を零から聞いた直後で、本人の絵が登場。あまりにもタイミングが良すぎる』


 カイトが零に館の主の特徴を聞いた後の出来事だ。零に準備が出来なくても、館の主がした可能性はある。

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