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信用


「客室を調べ終えたところで、ピアノ室に行くわよ。謎解きに関して、アンタは協力は無理だろうけど」


「はい。私は見届ける事しか出来ませんが……一緒には行かせてください」


「勿論です。この状況で一人になるのは危険です。それは零にも言えた事だと思うので」


「従者の死にアンタも含まれてる可能性はあるからね」


 カイト達は自室を確認し終えた後、ディアナの部屋を再度確認した。


 キスもその話をちゃんと聞いていて、生贄や儀式も彼女から言い出した事もあり、彼女から指示が出たのだ。


 その結果、ディアナとアルカイズの遺体は無事。消えてはいなかった。


 二人をどうこうする時間が無かったのか。


 もしくは、零も生贄の対象に入っていたのか。


 死神は儀式、召喚は失敗したと答えている。実際はなかった可能性もある。


「キス様も気をつけてください。ピアノ室の謎解きもそうですが……何か仕掛けている可能性もあるかもしれません」


 七に預けていた鍵はキスの手元に戻ったわけだが、使われたかどうかは話を別だ。


 ピアノ室は謎解き以外に罠を設置している事も考えられる。


 彼の自室も鍵で開けられたわけなのだから、警戒するのは当然だろう。


『自室を調べる際、一人以外誰も部屋に入らなかったのだな』


「メアリ様とキス様の部屋に関しては当然ですね。魔法使いとして、知られたくない物もあるはずです」


 ディアナの場合、殺害現場が自室であった事から、そこは除くのだろう。


『それは分かるが、君と七の部屋もそうだ』


 結局、キスが鍵を発見した事をきっかけに、謎解きを優先した形になった。


 それを提出した事により、その部屋は他に何もないと判断したわけだ。


 カイトに監視させていた分、メアリはましだったわけだが、部屋に入るよう指示する事はなかった。


「メアリ様は零を信用していますから。僕の部屋に関してもそうだと思います」


 キスもカイトがメアリや自分を裏切る事はないと信用しているからこそ、零にも調べる事をさせなかったのだろう。


『疑うよりも信用か。疑心暗鬼を避けるためでもあるか』


 協力関係である以上、互いに信用しなければ動けなくなる。今は零もその中に含まれているのだろう。


『七の部屋にあった服はどう思う。彼の燕尾服からは加護が消えていた。キスが嘘を吐くとは思えない』


 七の燕尾服には加護が消えていた。それも攻撃された跡はなし。魔力を無くす事は、花瓶の魔導具からも可能なのは分かる。


 メアリもカイトの体に溜まる魔力を吸収するのだから。だが、合った魔力でなければ、体を疲弊させる。


 それを館の主はするのか。その魔力で魔法は使えるかも分からない。

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