表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
337/491

継続

「まさか!! ここまで来て、継承を諦める程馬鹿じゃないわ。鍵があるお陰で、魔法を使わなくて済むのは好都合よ」


 キスは継承争いから端から降りるつもりはなく、メアリを安心させる。キスが継承したとしても、彼女の目的は達成出来るからだ。


 謎解きのために鍵が必要であり、それが無かった場合、最終的には魔法を使用するだろう。


 とはいえ、メアリ達の記録からは開けられてない部屋がある。


 それを考えると、魔法で開けなかったのかは疑問に残るところだ。


 回数制限もあったのだろうが、その部屋自体に魔法が使えなくなっていたのか。


「ここまで御膳立てがされてるのなら、次に行くのはピアノ室ね。さっさと自室を調べるわよ」


「分かりました。先にキス様が部屋を調べてください。私がそれを確認します。壱は引き続き、零が全てを見終えるまでは、待っていてください」


 キスは早々と自室に入っていく。彼女自身が用意した魔導具の鍵ともあって、魔力に反応したのか、ドアノブに触れた時点で鍵が開いた音が聞こえてきた。


 この時点で、キスの部屋には誰も入ってないと想像出来る。


「分かりました。廊下の方はどうしますか?」


 カイトが零、メアリがキスの動きを見ると、廊下を確認するのが疎かになる。その隙を着くのは難しいだろうが、不可能ではない。


 アルカイズが得意としていた気配遮断の魔法。彼よりも上手くはないだろうが、館の主なら出来るかもしれない。


「でしたら、廊下も私が見ます」


 廊下もメアリが見る事に。どちらを警戒するべきかになると、キスよりも館の主の動きだろう。


 カイト、死神の目が良くても、そこは魔法使いであるメアリが見た方が確実ではある。


 それに加えて、キスと零の警戒度でも、彼女の方が高い。信用しているだろうが、主の事を考えるとそうなる。


 カイトとメアリが話をしている間に、二人は部屋の確認をしていく。


 零は人が隠れる事が出来るスペースを重点的に調べていくのを、カイトは目にする。


 キスに至っては、ものの数分で終わり、零よりも先に終えてしまったようだ。


 彼女は一度眠らされている事から、警戒度を上げていた。そのための魔導具を置き、それを見るだけで済んだのだろう。


 メアリはキスと交代し、キスが廊下の警戒と、メアリが部屋を調べるのを確認。


 両方共に何もなし。


 零も七の部屋を調べ終えたが、七の死体が隠されていた事はないようだ。


 最後にカイトの自室となった客室。


 そこは鍵はきちんとされており、何かが動かされた形跡もなし。残り三人の人形のどれかが置かれている事もなかった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ