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脱出方法

「……粘着性でもあれば、登る事も可能かと思いましたが、滑る感じですね。それに……」


 カイトは壁に触れてみたところ、全体が濡れており、滑る感じがある。それだけでなく、生き物のように弾力があり、壁を押せば、すぐに跳ね返ってくる。


 花瓶を外側と内側で見るのとでは全然違う。鍵が動く音が聴こえたのが、内部がこれでは幻聴だったのかとも思えてくる。


 アルカイズが閉じ込められた花瓶からは、彼の声が出てくる事はなかった。鍵が動く音は別なのか。それとも、ある一定の衝撃だけが壁の弾力は無くすのか。


『試しに鍵や人形を投げてみてくれ』


 死神の言葉に従い、カイトはポケットから鍵と人形を取り出し、壁に投げてみる。


 鍵は普通に跳ね返り、音を鳴らした。それとは別で、人形はめり込んだ後に跳ね返った。


『……スピードか。それとも大きさによって反応するのか。金属の可能性もある。魔力であれば、人形が反応しないだろう』


 鍵の音は聴こえたが、外にまで聴こえたかは別だ。こちらからは判断が付かない。


「壁に物を投げてみて、何か分かりましたか? 弾力があっても、掴ませてはくれませんよ」


 壁に弾力があるからと、カイトが手で掴むまでには至らない。滑るのもあるからだ。


『掴む必要はない。花瓶の形を考えれば、上に行くのは危険だ。手だけでは限界がある』


 手で掴めたとしても、足場は必要になる。下手に動けば、弾力による反動で下に落ちる。高さ次第では無事では済まないかもしれない。


『賭けではあるが、君が試すのは体当たりだ。勢いをつけるなり、色々してもらうぞ』


「体当たりですか!? 弾力に跳ね返されるんじゃ」


『鍵はそうはならなかった。そうでなくとも、何度も続ければ、花瓶自体が揺れて、台から落ちてくれるかもしれない』


 下に花瓶を落とす事で割れるのを狙うのか。だが、カイトが花瓶に吸い込まれた時に下へ落ちたはず。それでも花瓶は割れていない。


 割れたとしても危険はある。どのタイミングが元の姿に戻るのか。それ次第では破片が彼に当たり、致命的な傷になるかもしれない。


 それに加えて、元の姿に戻る保証もない。


 だが、アルカイズを見つけた時の事を考えれば、大丈夫だと予想は出来る。とはいえ、それは彼がすでに死んでいたというのも関係している可能性もある。


『割るのが目的じゃない。横にする事が狙いだ。元の位置に戻されたのは、横にすれば脱出可能だからだと考えられる。とはいえ、下に落ちた時の衝撃。花瓶が割れる可能性。危険ではある。賭けというのは、そういう事だ』

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