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気になる点


『一人で行動出来る時間が増えたのは良いが、外に出れなくなったのは痛手だな』


「ですが、一人で行動すれば、侵入者に狙われ、僕だけでは対処は難しいですよ」


 カイトはキスとメアリに指示され、汚れを落とすために一人浴室へ。


 着替えもメアリに渡され、汚れた物は後で返すため、彼女の部屋に行く事になっている。その時にカイトがどう行動するのかを、メアリが尋ねてきてもおかしくはない。


 カイトはシャワーを浴びて、汚れと疲れを取っている状態。死神との会話も一人の時は気にしなくてもいいのが、彼的にも助かっている。


『それもそうか。結界が張られた事で、メアリ達は安心しているが、警戒を解いていないのはありがたい』


 入口に二重結界を張り、侵入者の侵入を許さなくしたが、その経路が一つだけとは限らない。


 メアリ達は知らないが、地下の存在がネックだろう。


 ディアナ殺害、カイト達が眠らされた時には入口の鍵は掛けられていた。


 侵入者は二人であり、何時侵入したのか。そして、どうやって出たのか。何処に隠れる場所があったのか不明のままだ。


 焼却炉は地下にあり、そこからの侵入が可能であったかは分からず仕舞い。カイトに調べるだけの時間はなかった。


「ですね。メアリ様も休んでくれるようですし。何度かは顔を見せに行くつもりですが……キス様に言われたのなら、流石に無茶はしないと思います」


 メアリも書斎から本を持ち出し、自室で調べるようだが、魔物の体毛の二の舞にならないようにしなければならない。そこはキスが咎めてはいるのだが。


「……僕も書斎を見に行った方がいいですか?」


『いや……書斎は調べなくてもいい。黒と白の本をどう使うか。本を調べるにしても、時間が掛かり過ぎる。数字はすでに知っているわけだからな』


 七が神の数字をメアリ達に教える前に、カイトはその数字だけでなく、悪魔の数字まで知っていた。勿論、死神の知識から得た答えだ。


 死神自身も半信半疑な面もあったが、七が496の数字を言葉にした事で、正解と判明。


 それを伝えるにしても、カイトが仕えたのはメアリだけであり、悪魔の数字を知る機会はない。


 死神が悪魔の数字が記載されている本を知っていれば良かったのだが、人が書き記した本までは把握していないようだ。


 ともなれば、メアリ達に見つけてもらうしかない。最悪、カイトが出鱈目な風を要して、入れ込むかだ。


「……そうですか」


 そのはずなのだが、カイトとしては気になるところがあるようだ。白黒の本の情報はなく、数字も分かっている。それ以外に何があるのか。

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