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禁止

「館の主を見つけるか。シンプルな内容だが……それは敷地内での話になるのか?」


「館内だけでなく、庭。そして、森の中も含みます。とはいえ、主が移動する事はないのでご安心を」


 アルカイズの質問に零はすぐに答える。どのような質問が来るのかは大体は予想されていたのだろう。


 ゴールド=ゴールは館内だけでなく、庭や森も含まれるようだ。とはいえ、死神が用意した地図には庭や森はなかった。


 メアリ達は館から一度も外に出なかったのか、把握出来なかったのか。地図も彼女達の記憶から作成されたに過ぎない。


「質問をするのは全て聞いてからで良いのでは? 何度も腰を折っては話が進みません」


 ディアナはアルカイズに注意し、零に話を進めるように進言した。


「ふん……それは悪かった。続けてくれ」


「分かりました。期限は一週間。誰も見つけられなかった場合、該当者なしという結果になります」


 期限は一週間。その間にメアリ達に何かが起きた事になる。死神も会話に割り込まず、最後まで話を聞くつもりでいるようだ。


「主の居場所は敷地内にて、様々な謎とそれに関するヒントを用意しています。それを解読して、先に進む仕組みとなっております。当然、試練でもありますので、危険な面があるのはお察しください」


 この食堂の色で区分けされている事、従者の部屋の数字と色、クローゼットの中にあった人形も、館の主を探すための謎に関係すると考えた方がいいのかもしれない。


「試練とは別として、主の捜索にあたり、注意しなければならない事があります。一つは継承出来るのは一人なのですが、協力関係を結んでも構いません」


 継承権が一つの枠しかないのに対して、魔法使い同士で協力関係を結べるのか。相手を蹴落とすためでも、最後には協力関係は破綻してしまう。


 別々で行動した方が理に叶っているのだが、協力関係という言葉が出るというのは、必要となる可能性が高いのではないだろうか。


「ここからが重要です。協力関係は良いですが、敵対関係。魔法使い同士の争いは禁止。勿論、殺しは御法度です。その時点で継承する権利は失う事になります。更に言えば、従者同士の争いも含まれます。従者同士で殺人が発生した場合、主の責任となるので注意してください。権利剥奪だけでなく、罰も降されるので」


 魔法使い同士の争いは禁止。だとすれば、メアリがディアナ達に殺されたわけじゃないようだ。


 従者同士の争いに関しては、主に命令されない限りはないだろう。その場合、主が責任を取るのであれば尚更。


 つまり、メアリ達が行方不明……亡くなった原因は謎解き、試練に失敗したからなのか。


「もう一つ。皆様方が使う魔法ですが、一日に三回までとなっています。それは如何なる魔法であってもです。皆様に用意した部屋に荷物を出す簡易な魔法も一つと数えます」


 一日に使用出来る魔法の回数は三回まで。となれば、安易に魔法を使えない。下手にすれば、危険時に回数が切れていてもおかしくない。


 だからこそ、零はメアリ達に極力魔法を使わないように忠告したのだろう。

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