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幕間 ー6ー

「こちらからの接続が邪魔されて、カイトは気を失った状態か。それでも擬似的世界は止まらず、動いている。それがどう転ぶか」


 アインズはツヴァイにカイトの接続を邪魔されたのだが、擬似的世界の進行を止める事はしなかった。


 彼女にしてみれば、それでどのような展開になるのかも楽しみの一つではある。でなければ、カイトの睡眠時、視点を変えて、世界を見れば簡単に推理出来てしまうからだ。


「メアリは彼が倒れている状態のまま、行動するのは避けるだろうな。キスはどうするか。彼女もカイトの呪いに関して、メアリから話を聞いているはずだが」


 カイトが倒れた事で、メアリは動かないのは死神も予想出来る。その場合、キスはどうするのか。


 零に疑いを持っている中、七と三人で動くのは危険だと判断するだろう。それでも行動するかまでは、キスの事は分かっていない。


「ツヴァイに関しては、彼には伝えるべきではないな。私に対しての不信感を与えるだけだ」


 アインズはカイトにツヴァイの事を魔物同様、伏せる事にした。同じ死神同士疑いの目を向けてもおかしくはない。今の事件にだけ集中されるべきだ。


 絵画室の肖像画に入れる四つの文字もツヴァイで当て嵌める事が出来るが、彼女が今までにその名前を犯人達に教える事はなかった。


 つまり、入れる文字はツヴァイではない。謎解きの報酬として、その名前があれば別ではあるが。


「彼女と関係しているのはゴールド=ゴールに間違いはないが……」


 館にツヴァイの肖像画がある以上、館の主はツヴァイと会った事がある。予知関連でもそれは決定的だ。


「複数人いてもおかしくはないか」


 今のところ、ツヴァイの指示通りに動いているのは侵入者のはず。


 だからといって、館の主と侵入者が協力関係であるかは不明。


 館の主とその従者である零には怪しい面は確かにある。零の言動からか、キスもそう感じている。


 だが、館の主はメアリ達に侵入者への攻撃を許可している。それに加えて、零はメアリの感視の魔法で何度も見られているのだ。


 ツヴァイの流儀により、館の主が彼女であり、零に連絡している事もない。


 擬似的世界において、彼女が介入すれば気付くからだ。そうだった場合、ツヴァイがここに来た時に表明するだろう。


 だとすれば、館の主と侵入者は協力関係ではなく、別々の指示を受けている。其々に思惑がある。


 二つの思惑により、ツヴァイはアインズを惑わせるつもりなのかもしれない。


「それでもやる事は一つ。謎を解くだけだ。今後、第一に優先するのはツヴァイがどう思考したか」


 思惑が複数あったとしても、思考したのはツヴァイ。そこから辿り、犯人達がツヴァイの思惑を上手く捉える事が出来、アインズの参戦による変化に応用出来たのかだ。

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