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順番

『そうだな。メアリに話す過程で振り返ってみるとするか』


 あの時、二人交代で従者の部屋の見張りをする事になっていた。勿論、二日目で様々な出来事が起きたからだ。


 先に仮眠をする事になったのはカイトと三。見張り番をするのが零と七の二人だった。


「昨夜、僕達従者は何が起きるか分からないと考え、二人交代で番をする事に決めてました。僕と三が仮眠、零と七が見張り役となってました。ですが、意識するとなかなか眠れず、全員がそうだったと思います」


 カイトだけでなく、三もすぐに眠りにつけてなかった。彼女の方が人形が発見されての不安があり、余計に眠れなかったのだろう。


「か……壱達が眠らされる前、従者の部屋に以前と何か変わったところがあったりはしませんでしたか?」


「それは……なかったと思います。鍵も掛けましたし、一応全員で怪しい物がないのかを確認しました。ベッドも各自で調べたはずです」


 カイト達が従者の部屋に戻ってきた時、誰かの人形が置いてあったり、怪しい物はなかった。


 自身が休むベッドも全員が確認はしている。


「誰がどのベッドを使ったのか、教えて貰っても良いですか?」


「はい。色は主達の色を選んでます。零は灰色がなく、茶色でした。いつもそこを使ってるのかは分かりませんが」


「そうなると……七が赤、三が白、壱が黒ですか。最初に眠ったのは」


「三です。僕が眠れなかったので、零が話し掛けてきたのですが……その時に彼女がフラフラとし始めて」


「零がですか? 社交的なところはあるとは思ってましたが……何故壱だったのでしょうか。三の方が不安になってると思うのですが」


『確かにそうだ。三よりも君の方が声を掛けやすくても、心配すべきは彼女の方だ』


 三に声を掛けた後、カイトに話し掛けたわけではない。カイトと死神が話している時は時間が止まっているので、気付かないわけがない。


「ここですか。彼女がフラフラとしたのは、緊張が限界に達したのと、眠気もあったという事はないのですか?」


 三が眠るのはおかしい事ではなかった。極度の緊張で意識を失うのはあってもおかしくはない。


「あまりに急な出来事で……零がすぐに彼女の元へ行き、眠ってると判断したのですが」


 零は三が意識を失ったとは言わず、寝息が聞こえてきた事で、眠っていると言葉にしていた。顔色も悪くないとも言っており、意識を失った感じでもなさそうだと。


「なるほど……次に眠ったのが」


「七です。それは僕が確認に向かいました。目を閉じて、寝息を立ててました」


 メアリは三のベッドを念入りに調べる事はなく、すぐに七が使用したベッドに移る。

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