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状況説明

『魔法ではなく、魔導具だと判別出来るのは凄いな。使った後で変化でもするのか』


「あるかもしれませんね。魔法使いによって、魔力の違いもあるようですから」


 それは魔法使いでなければ分からない事だろう。魔法にも種類があり、それに合った魔力があったとしてもおかしくはない。


『だが、自身の部屋で使われた時は気付かなかった。匂いを送り込んだ場所は分かっても、方法はまだだ。魔導具を使用する際、その魔力によって感じ方が違うのか。それとも、従者の部屋とメアリ達の部屋では匂いは同じでも、別の魔導具を使用したか。もしくは、使用者が違うのか』


「待ってください。確定ではないですから。普通の魔力とは違った感じがしただけです。それが魔導具かな? と口に出てしまっただけで……それに」


「魔力が感じ取れただけで十分よ。気になる事があったのなら、さっさと言いなさいよ。こっちに集中出来なくなるから」


 メアリ達とは違う魔力。魔導具の可能性を示唆したが、特別な魔力となれば、ゴールド=ゴールはどうなのだろうか。


 回復魔法や予知魔法等、特別な魔力を必要としないのだろうか。その場合、メアリやキスは使えない事になる。その魔力自体を継承するつもりなのか。


「魔力を感じ取れる場所です」


「場所? ……私達の部屋にあった時計の抜け穴を見つけれるかもしれないわけ? ベッドの下? 時計自体に細工がしてあるとか?」


 魔力の発生場所。ベッドの下であるなら、地下から匂いが来た事になるのではないだろうか。


 ただし、侵入者が地下の場所を知っていたという事になる。


 更に言えば、従者達を眠らせたのがゴールド=ゴールであった場合、それを調べに来た魔法使いに地下がある事を、本人がバラす事になってしまう。


 謎解きをやらせるにあたって、そんなミスをするだろうか。


「……ちゃんと調べてから、キス様に報告します。キス様もあちらの方を見ていてください」


「……分かったわ。けど!! 危険な時はコイツを使いなさいよ。それに……耳は聴こえているから、声を掛けてくれたらいいから」


 メアリは安易に答えを出さず、まずは調べる事を優先させる。キスも七の目に意識を飛ばすため、ベッドに腰を掛けて、目を閉じる。


 意識を七に移動させるわけではなく、視覚だけ。聴覚はこっちにあるのらしく、あちらの声までは聴こえないようだ。


「メアリ様。僕は何をしたらいいのでしょうか。指示をください」


 カイトはキスを気にして、メアリに小さく声を掛ける。キスもそれが分かっていたらこそ、従者の部屋のドア前に立つのを選ぼうとしていたのだろう。


「そうですね……まずはあの時の状況を覚えている限りで一から……出来るだけ詳しく説明してください」


 あの時というのは、従者達が眠らされた時の状況だろう。

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