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間室

「彼女が戻ってきたら、隣の部屋の鍵を渡した方がいいですか?」


 零は三にも隣の部屋の鍵を渡すのか尋ねてきた。


 アルカイズがこの場にいなくとも、均等にするのなら、三に鍵を渡すべきではある。


 渡したところで、メアリとキスが危険な目に合うわけでもない。


「それは構わないわ。けど、すぐに鍵をかけてもらうから」


『……気になる事が色々あるのだが、隣の部屋を調べる事を提案してくれないか』


「えっ!? 隣の部屋が使われた事は分かりましたよね。鍵をかけたわけですから、後から調べる事も」


 隣の部屋はキスも後で調べるつもりではいるのだろう。


 メアリの部屋で匂いがあったのも分かっている。


 鍵をしたのだから、それ以上は今調べなくても問題ないはずなのだが。


『メアリの隣の部屋は十が殺された……消えた部屋だ。他の客室よりも痕跡が残っていてもおかしくはないのだが……そこではない』


 十が衣装室から転移して、殺された場所はディアナの部屋の前の部屋に当たる。


 つまり、メアリの部屋の横なのだ。


 何かするにしても、血の跡が邪魔であったり、物を動かす事が難しくなっているはず。


 それにメアリだけでなく、キスも十の死を確認するため、部屋に一度訪れている。


 他の部屋よりも変化に気付きやすいのだ。


 ただ、血溜まりのある部屋を放置するわけにはいかず、零は今日にも片付けると言っていた。


 それも今回の件で断る事も可能のはず。鍵もメアリが受け取っているのだから。


「そこではない? 別の部屋という事ですか?」


『アルカイズの隣の客室だ』


「アルカイズ様の部屋ではないのですか?」


 アルカイズの部屋にも眠らせる匂いがあるのか。


 それ次第で侵入者が館の出来事を把握している可能性が生まれてくる。


 もし、アルカイズの部屋に匂いが流されてなければ、侵入者はアルカイズが姿を消している事を知っている事になる。


 でなければ、ディアナ以外を全員眠らせるための準備はするはず。三も眠らされているのだから、アルカイズだけが例外ではないはず。


 彼が協力者であれば、怪しまれないためにも匂いを流す必要はあるのではないか。


『違う。アルカイズの部屋の隣は、同時にディアナの部屋の隣でもあるからだ』


 魔法使いの部屋は前と横の部屋を空け、斜め事になっている。


 階段側からアルカイズ/キス\ディアナ/メアリの順番だ。


 アルカイズの部屋の横は、キスの部屋の前であり、ディアナの横の部屋にもなる。


 アルカイズの部屋は階段側の一番端になり、穴を空けれるのは部屋は一つ。


 それは一番奥の部屋になる、メアリの部屋も同じ。穴を使える部屋は一つ。


 キスとディアナの部屋に関しては、両側の客室の二つの可能性がある。


 キスの部屋の場合、メアリの部屋の隣とは被らなかった。


 そこにあった時計の位置もあり、穴が空けられてないのが分かる。

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