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どちらがどちらを

「よし!! この部屋でやる事は終わったわね。次はメアリの部屋で、別の匂いがあったのかを確認よ。時間の経過でそれが消えてなかったらいいのだけど」


 キスはディアナの部屋を調べるのを、鍵が見つかった時点で切り上げた。


 カイトと死神との会話は時間切れになり、話の途中のままになっているのだが。


 メアリとキスがやる事が多数ある。


 カイト達が眠らされた原因が、メアリとキスが眠ってしまったのと同じなのか。


 三と共に薬室、調合室の確認。


 メアリが持つ鍵の部屋を捜索。カイトと死神は書斎だと部屋の場所も分かっているのだが、それを本人に教えるわけにもいかない。


 その書斎にも謎解きはあると思ってもいいだろう。


 キスが持つ鍵で開けた部屋。音楽室の謎解きもある。七が倉庫内で謎解きに関する何かを気付いた様子があったのは確かだ。


「ディアナ様の部屋を確認し終えたので、私は調理場に戻ります。ディアナ様が持っていた二つの鍵は、どちらがどちらを持ちましたか?」


 零は昼食を作るために調理場へ戻るようだ。


 その前にメアリとキスが衣装室とディアナの部屋のどちらの鍵を所持した事になったのかを確認はするらしい。


「それも確認が必要なわけ? 鍵を掛けるつもりだったし、そこで分かるでしょ」


 キスとメアリはどの部屋の鍵なのかは確認しなかったようだ。


「でしたら、ディアナ様の部屋に鍵をするので、私の鍵を試してみます」


 ディアナの部屋から全員が出たのを確認し、メアリは鍵を差し込む。


「鍵は掛かりました。私が持っているのがディアナ様の部屋の鍵みたいですね」


 メアリが持つのがディアナの部屋の鍵なら、必然的にキスが持っているのが衣装室となる。


「分かりました。メアリ様がディアナ様の部屋の鍵。キス様は衣装室の鍵を持っているわけですね」


 零は声を出して確認した後、一階の階段へ向かおうとする。この場にいるメンバーはそんな事をしなくても分かるはず。


『自身に言い聞かせたのか。それとも誰かに聞かせたかったのか』


 死神は思わず、そんな言葉が漏れた。


「待ってください!! 少しいいでしょうか」


 死神の声を聞き、カイトが零が下に行くのを止めたわけではない。


 彼女を止めたのは三。


 三はメアリ達を薬室まで案内するまでは共に行動する事が決まっている。


 それ以降は主のアルカイズ捜索を続けるつもりでいるはず。


 ディアナの部屋を調べた事で、彼女が零を止める理由はあるのか。鍵はメアリとキスが受け取ったのだから、思い当たる節はない。


 ただ、彼女はディアナの部屋にあった魔物の体毛を手にしていた。


 それに関しては所有者であるディアナが亡くなっている事から、メアリとキスは目を瞑るようだ。


 二人だけでなく、零もそうだ。彼女に何も言わない。


 館の主であるゴールド=ゴールも手に入れたいと思わないのだろうか。

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