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メリット

「首を切られるのが本当の殺害方法ではない可能性があるかもしれないと。それでしたら、確かに魔法使いでも斧や剣で首を切れそうですが……」


 ディアナはカイトの考えに言葉を濁した。


 従者だった場合、斧や剣の扱いに慣れていれば、首を切る事は可能だろう。といっても、動いてる相手には難しいはずであり、不意をつく必要はある。ましてや、魔法使い相手だとすれば余計にだ。


 魔法使いが相手の首を切る場合。魔法制限がある事から、首切りに武器を使う。それはメアリやディアナ達を見た感じでは無理だろう。


 死んだ後、首を切るだけなら出来なくもない。だが、それをする必要はあるのかだ。十も首を切られていたら分かるのだが、そうではなかった。


「殺した後にするメリットはないですね。それを行動に移すだけの時間、見つかるというデメリットが増えるだけです」


「申し訳ありません。そこまで考えられませんでした」


「大丈夫です。私が貴方の意見を聞いたのですから。従者であれば可能。ここに乱入するぐらいですから、魔法使いでも使えるようにしているかもしれませんね」


 魔法使い同士であれば、簡単に殺す事は出来ない。相手よりも上回るために、武器の扱いを覚えるを選んだ事も考えられる。


『……可能性は低いな。アルカイズの人形は刻まれた形だ。逆に三は首を綺麗に切られている。再現するのなら、三の人形に他の傷があってもおかしくないのではないか? あの人形には全くなかったぞ』


 死神が見たのであれば、間違いないだろう。三の人形は首を切られた以外、傷らしき物はなかった。


 鏡越しで十の殺害を見た時も、人形と同じで背中の一刺し。


 それと同じで不意討ち、尚且つ一撃で終わらせなければ、他に傷があってもおかしくはないはずだ。アルカイズの人形がそうなのだから。


『攻撃の魔法をまだ見てないが、それが一番可能性が高いか。もしくは……彼女が寝ている間か』


 死神は魔法による攻撃を見た事がなく、判断がつきにくいようだ。それだけではなく、もう一つの安全策も言葉にしている。


 睡眠時は誰もが無防備になる。その時に斧を振り下ろすだけなら、魔法使いでも十分出来るのではないか。


「三が寝ている状態なのは無理じゃないですか? その時は僕達が一緒にいるはずです。従者同士での争いは禁止されていますし、そんな事が起きれば、従者全員が殺される事に」


 三が寝ている間の殺害。だが、三が休むのは従者の部屋であって、カイトと七も同じ場所にいるはず。


 そんな事が起きれば、カイト達は気付くはず彼女だけが殺されるのもおかしな話になる。


 ただし、それはカイトと七の人形が発見されていないだけかもしれないが。

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