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武器

「そうですね。庭の手入れの道具で間違いないと思います。ですが、そうなってくると他にもあるのではないでしょうか? この館は森の中にあるのですから、木を切るための斧や獣を狩るための弓やナイフがあってもおかしくはありません」


「あったとして、それがどうしたのです?」


 ディアナは気付いていないようだ。


「……私達を殺す武器ともなる……という事ですか? 魔法以外で首を切るとなれば、斧が一番かもしれないかと」


 メアリは気付いたようだ。三の人形は首を切られていた。魔法で殺される可能性が高いが、それを可能とする武器が館にあるとすれば、話は変わってくるのではないかと。


 人形の近くに凶器があったのは十だけであり、アルカイズと三の側には置いてなかった。斧が使われる可能性は十分ありえる。


 更に言えば、魔法を使い終わっていたとしても、これらの武器で攻撃してくるかもしれない。


「魔法使いが武器を!? そのような事は……」


「侵入者も魔法が制限されているのが分かったのであれば、使うかもしれません。私達を襲うような相手であれば、普通ではないと踏んだ方がいいかと」


 ディアナにとって、魔法使いが斧やナイフで自分達を殺害しようだなんて予想出来なかったようだ。


 四人の魔法使いがいる状況で、館に侵入し、殺しを続けるのは常軌を逸しており、この時点で普通の魔法使いではないのだろう。


「魔法使いであれば、従者も連れて来ているのかもしれません。その従者に武器を与える可能性も」


 侵入者の魔法使いが存在した場合、その従者がいてもおかしくはない。とはいえ、先に館へ侵入したのは魔法使いではあるのだろう。


「……分かりました。そういう事であれば、倉庫を確認しておきましょう。武器となる物を処分は無理でなれ、一度見れば、無くなっているのは分かるはずですから」


 トイレから倉庫まではそこまで離れていない。


 カイトを先頭に倉庫へと足を進めていく。


『念の為、地下への道があるかも確認しておくべきだ。メアリ達はここに来ていないのだから。それに……零が戻ってくるまで待つのもありだが』


「メアリ様が所持している鍵の事もあります。それは難しいかもですね」


 死神が言うように、倉庫に地下へ通じる階段があってもおかしくはないのかもしれない。


 零が戻るのを待つのは、すでに武器が奪われているのかを確認するためだろう。だが、ディアナがそれまで待つとは考えにくい。


 彼女は謎解きをしないまでも、メアリが持つ鍵に合う部屋を見ておきたいはずだ。

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