表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

美容師の娘

王妃様は、あの嘘つき粉屋のお嬢様ですね

【美容師の娘】

2-119.より短編閑話・・・ある勇敢な冒険者が 幼いライリューンに 語る 物語


【美容師の娘】

https://ncode.syosetu.com/n6487gq/

【美容師の娘シリーズ】

https://ncode.syosetu.com/s0641g/

ここは、サントイムハの真北に位置するスタランシア島。 この島の、さらに田舎の山奥の村で、この物語は始まります。



「オオカミが、来たぞーっ。 オオカミだぞー。」



トキニホンウルフの群れが、襲ってきたのでしょうか? ホラ吹き少年が、大声で叫んでいます。


しかし、誰も反応しません。 羊飼いも、羊も、いつものようにのんびりと、空を眺める雲を眺めていましす。 村の人間は、彼の嘘に 慣れてしまっていたのです。



「つまらないな・・・。 そうだ、都に出よう。」



彼は、スタランシアの都へと 向かうこととなりました。



それから20年・・・。



少年は、都で成功することもできず、村に出戻ってきました。 いえ、実は、少年だった彼も 大人になっています。 結婚もしましたし、かわいい子供も 出来ました。


残念ながら、嘘つきのクセは治らず、奥様には 逃げられてしまいましたが、美しく育った娘のために、今日も、水車小屋の(うす)で、小麦をひいて 粉にします。


引いた粉は、ラバが曳く荷馬車に積み、都で販売します。 小麦の粉を、わずかばかりの銅貨と 交換するのです。


「あぁ、あんなに一生懸命ひいた粉が、銅貨9枚とは・・・。」


仕方がありません。 それが、相場なのですから・・・。 しかし、彼は、チャンスを見つけることが 出来る男でした。


「ん? なんだ? あの立て札は?」


スタランシアの都は、城と城下町から構成され、水の都の異名があります。 水路が多く、小舟で移動しなければなりません。


粉屋は、近くにあった小船を手でぐいっと掴むと、勝手に乗り込みました。 人の船を勝手に使うのは、犯罪ですが、見つからなければ、いいと思ったのでしょう。 彼は、そろりとオールを動かし、立て札の場所へと 渡っていきました。




[美容師の娘シリーズ]  【 君の名は・・・ 】




    王様のおふれ


  我は、スタランシア王である。


  我を笑わせた者には、


  どんな褒美でも思うままに出す



魔物の発生によって、人々の心が暗く沈む中、噂では、地獄の魔王 デスサロペまで 生まれたというのです。 全ての生き物に、オーバーオールを着せようとする 魔王デスサロペの脅威に、スタランシアの国民の顔からも、笑顔が 消えてしまいました。 城下町に 笑顔を取り戻すため、(わら)にも すがりたいと思う 王の気持ちは、よく分かります。


「どんな 褒美も思いのままっ!?

 スタランシアの王様は、実に 太っ腹な方だなあ。」


粉屋は、さっそく 王への面会を希望する行列に 並ぶことにしました。


前の方から、声が聞こえてきます。


「スタランシアでは、みんなイカダで移動する。

 乗り心地は、いーかだぁ?」


「つまらぬ・・・。 出直して参れ。」


「布団が、ふっとんだ・・・。」


「つまらぬ・・・。 出直して参れ。」


「誰も、電話に でんわっ。」


「ぷっ・・・つまらぬ・・・。 出直して参れ。」


どうやら、誰も王様を 笑わすことが 出来ないようです。


そして、粉屋の順番が やってまいりました。


「どうした? なにも、言わぬのか?」


緊張のあまり、粉屋は、何も言うことが出来ません。 しかし、やっとのことで 言葉を絞り出します。


「お言葉ですが、王様。

 私には、王様を 笑わせることなどできません。」


「なぬ? なんと申すか?」


「ですが、私には、娘がございます。」


「ほう、娘がおるのか・・・。」


「娘は、(わら)(つむ)いで、青糸に変えることが出来ますっ。」


「ほう、それは素晴らしい。」


あぁ、粉屋の悪い癖が出てしまいました。 なんと、王様の前で いつものホラを 吹いてしまったのです。


「話の通り、娘に そのような芸ができるのか?

 本当であれば、さぞ 面白いことであろう。

 早速、明日にでも 城に連れてくるとよい。

 私が、試してみてやろう。」


「いえ、王様。 娘は、村から出ることが出来ません。」


粉屋は、必死です。 嘘がバレたら死罪となることは、間違いないでしょうから。 娘を連れて来ないでよいように、嘘にうそを 重ねます。


「ほう、なぜじゃ?」


「山奥の村でのみ、出来る芸当だからです。

 藁から、青糸を紡ぐのは、あの村でなければ、できませぬ。」


「なるほど、それならば、おぬしの村へ、行こうではないか。」


なんと、王の村への行幸が、決まってしまいました。 粉屋は、頭を 抱えてしまいます。


翌日、村は大騒ぎ。 それもそのはず、ほら吹き粉屋が、王様ご一行と ともに、帰って来たからです。


「さぁ、娘よ。 仕事に取り掛かるがよい。

 明日の朝までに、この藁を青糸にするのだ。

 できなければ、おぬしら親子の命は無いと思えっ。」


王に命じられ、藁を積んだ小屋に閉じ込められた粉屋の娘。 糸車と、綛車。 糸枠に、糸繰り台。 藁を紡ぐむ道具が、目の前に置かれています。 頑丈な木のドアには、鍵がかけられ、逃げることもできません。 娘は、ぽつねんと、そこに座りこみ、途方に暮れてしまいました。


藁を青糸にするどころか、そもそも藁を紡いだことすらない のですから 当然です。 ポロリと涙がこぼれます。


「どうしよう? また、お父さんの悪い癖が出たんだわ。

 それも、王様に嘘をつくなんて・・・。

 もう、終わりだわっ。」


嘆き悲しむ娘。 小さな 明かり取りの窓から、その背に向かって、月の光が 射しこんできています。


その時です。 ふっと、月明かりに、小さな影が映りました。 カラリと 小さな音をたてて、窓が開きます。


飛び込んできたのは、とても小さな 男の人・・・?


しかしです。 窓は、そもそも、採光用のものですから、子供でも、忍び込むのは、難しいくらい小さいのです。 しかも、とても高い位置にあります。 子供では、よじ登ることすら できないでしょう。



「おやおや、粉屋のお嬢さん。なにかお困りですか?」


どこかの悪徳金融業者のような口調で、話しかけてきた小人・・・。 坑道や地下に住み、尖ったフードの付いた服を着ていて、シワのよった小さな顔。 長いひげを生やした 老人のような風貌をしているとされる・・・ そう、『コボルト』です。 小人は、この山奥の村の鉱山に住む 邪な精霊でありました。


「あぁ、青い目をした 小人さん・・・。」


娘は、藁を青糸に変えるよう、王に命じられた その経緯を、邪な精霊『コボルト』に 詳しく話しました。


「無理です。 青い糸なんて、出来るわけありませんわ。」


「いやいや、私の魔法なら、コバルトブルーに出来ますよ。

 私が、あなたの代わりに、それを紡ぎましょう。

 しかし、そのご褒美は、何を頂けますでしょう?」


「あぁ、青いおひげの小人さん・・・。

 母の残した、この首飾りを 差し上げます。」


小人は、美しい首飾りを 首にかけてもらうと、糸車の前に座りました。



 ぐるるん、ぐるるん、ぐるぐるるん・・・



なんということでしょう。 小人が、3たび糸車を回しただけで、糸枠には、いっぱいの青い糸が、巻き付いているでは ありませんか。


「あぁ、小人さん。 ありがとう。

 これで、私と父の命は、助かります。」


礼を言う娘の言葉を 聞いたのか聞いていないのか・・・。 そそくさと、来た時と同じように、明り取りの窓から、すぅっと 小人は消えてゆきました。



 恐ろしい夜が明け、朝が来ました。



王様と、家来たちは、小屋のドアを開けてビックリっ。 それもそのはず。 昨日まで積まれていた藁に代わって、ロイヤルブルーの青い糸が、糸枠に巻かれた状態で、山積みとなっていたのです。


「なんと、見たこともない美しい糸だっ。

 素晴らしい。 褒美を取らせよう。」


王は、青い糸をすべて買い取り、山ほどの金貨を 粉屋に与えました。


「しかし、これでは、まだ足りぬ。

 よし、娘に命じるっ。 もう一度、青い糸を用意せよ。」


あぁ、なんということでしょう。 喜びもつかの間。 偉大な王と、偉い聖職者たちの服を作るためには、まだまだ青い糸が、足りなかったのです。 再び、藁が運び込まれ、娘は、小屋に閉じ込められてしまいました。


「あぁ、今度こそ、駄目だわ。」


涙をこぼす娘の前に現れたのは、昨日と同じ小人・・・『コボルト』でした。


「粉屋のお嬢さん。 嘆くのは、まだ早い。

 私が、藁を紡ぎましょう。

 しかし、そのご褒美は、何を頂けますでしょう?」


「あぁ、しわしわのお顔の小人さん・・・。

 母の残した、この指輪を 差し上げます。」


娘は、指からその石のついた指輪を外すと、小人の指に はめてやりました。


小人は、指輪をはめた手で、糸車を回します。



 ぐるるん、ぐるるん、ぐるぐるるん・・・



なんということでしょう。 小人が、3たび糸車を回しただけで、糸枠に、またもや青い糸が、巻き付いているでは ありませんか。


「なんて美しい青糸でしょう。

 小人さん、ありがとう。

 これで、私と父の命は、助かります。」



 恐ろしい夜が明け、朝が来ました。



王様と、家来たちは、小屋のドアを開けてビックリっ。 そこには、昨日の物より、美しさを増した青糸が、うず高く積まれていたのです。


「これは、素晴らしい。

 お前の力は、王妃にふさわしい。

 娘よ。 お前を私の妻としよう。」


なんと、まだ独身であった王が、平民である粉屋の娘を 王妃に迎えようと言うのです。 大変な事態に、村は、大騒ぎ。 粉屋は、口から泡を吹いて 倒れてしまいました。


「しかし、これだけでは、王妃の服がまだ作れぬの。

 娘よ、もう1日だけ小屋に籠り、青い糸を作るのじゃ。

 王妃の服にも、ロイヤルブルーの糸が必要じゃ。」


あぁ、今度は、娘が倒れそうになりました。 2度も奇跡が起きて 助かったというのに、またもや、小屋に閉じ込められたのです。


「おしまいだわ。 奇跡なんて、もう起きない。

 私の命は、明日の朝までね。」


しかし、ここまでお読みになった皆さまなら、もうお判りでしょう。 この夜も、邪な精霊『コボルト』が、現れました。


「粉屋のお嬢さん。 何度でも、あなたを助けましょう。

 私が、その藁を紡ぎます。

 しかし、そのご褒美は、何を頂けますでしょう?」


「あぁ、尖ったフードの小人さん・・・。

 私には、差し上げるものが、もう無いのです。

 青い糸は、作っては いただけないのでしょうか?」


「それは、困った。 褒美が無ければ、紡げない。

 そうだ、それでは、こうしよう・・・。

 お嬢さんが、王妃になって出来た子供。

 最初の子供を、私にくれると約束してもらおう。」


・・・んー。この先、どうなるかなんて、わからないわ。 それよりも、今、この約束をしなければ、私も父も、命が無くなる・・・。


何しろ、切羽詰まった状況です。 ほかに方法があるわけでは、ありません。 粉屋の娘は、小さく うなずき、最初の子供を『コボルト』に与える約束を してしまいました。


小人は、美しい首飾りをした首を グルリと回すと、指輪をはめた手で、糸車を回します。



 ぐるるん、ぐるるん、ぐるぐるるん・・・



もう、見慣れた光景です。 小人が、3たび糸車を回しただけで、糸枠に、青い糸が、巻き付きました。


夜が明け、朝日が昇ると、王様が、妻を迎えに来ました。 青い糸の出来は、これまでで 一番の美しさ。 村人たちに祝福されながら、王と娘の2人は、夫婦となりました。



それから、1年。


あれだけ、無理難題を、娘に突き付けたにしては、王は、優しい人物でした。


娘・・いえ、彼女は、もう王妃です。 王と王妃との仲はむつまじく、2人の間には、小さな命が生まれました。


ただ、出産日だけが、腑に落ちないくらい早かったのですが、王が粉屋の娘と出会う3か月前に同窓会があったとか、その後、クラスメイトの男性と粉屋の娘が数回お食事に出かけ、帰って来たのは、朝であったとか、そういう小さなことは気にせず、王は、跡継ぎの誕生を 喜びました。


王妃は、もう小人のことなど、頭にありませんでした。 きれいさっぱり忘れていたのです。 いえ、それだけではありません。 血液型やDNA鑑定など、彼女には 考えなければならない問題が、たくさんあったのです。



その日の月は、まん丸でした。 ある満月の夜、ひょっこりと、小人が やって来たのです。


「さぁ、約束の褒美を、いただきにきましたよ。」


ふいに後ろから聞こえた 金融業者のような声に、彼女は、1年前の出来事を やっと思い出しました。 晴れの日には、傘を貸し、雨の日には、取り上げる。 そういう・・・ いや、言いすぎでしたね。 だって、小人は、困っていた彼女を 助けたのですから。 雨の日に傘を貸してもらっただけです。


しかし、子供を取り上げられるわけには、いきません。 なんといっても この赤ん坊は、スタランシア国の跡取り・・・ 王子様なのですから。


王妃は、泣き落としにかかりました。 土下座もしました。 ただの土下座ではありません。 滑り込みながら、土下座の体勢に入る スライディング土下座です。


邪な精霊『コボルト』は、王妃のことが、少し気の毒になりました。


「じゃぁ、3日間だけ、待ってあげる。

 その間に、私の名前が何かを、考えてごらんなさい。

 当てることが出来たら、約束は無かったことにしてあげよう。」


次の夜、王妃は、国中から、名前を集めてきた名前を、小人に告げました。


・・・エリザベス、マーガレット、チャールズ、ダイアナ、カミラ、キャサリン、ジョージ、シャーロット、ルイ、ヘンリー 、メーガン、アンドルー、ベアトリス、ユージェニー、エドワード、ソフィー、ジェームズ、ルイーズ、アン・・・


しかし、どれも小人の名前では、ありません。 小人は、首を横に振るばかりです。


2日目の夜は、生まれ故郷の村に 伝わる名前を告げました


・・・ライアーン、ベホイミン、アーリナ、クリムト、フライ、トリネコ、スコット、ローレンス、マニャ、ミネマ、タフマン、パノーン 、ルシア、ドラム、エースタック、ピザロ・・・


残念ながら、この名前も、小人の名前とは違ったみたいです。 小人が、首を縦に振ることはありませんでした。


もう、1日しか、猶予がありません。 王妃は、父親である粉屋に 助けを求めました。 事情を全て話して、小人の名前を 探してくれるよう お願いしたのです。


粉屋は、農地を駆けずり回りました。 草原を馬で駆け、探索しました。 そして、山にも登り 名前を探しました。 しかし、新たな名前は、1つも 見つかりません。


あきらめかけた その時、粉屋は、小さな坑道をみつけました。 テンカフン・グルメ・アッテルノ鉱山跡です。 すでに廃鉱とはなっていますが、かつてこの鉱山は、世界最大級の銅とコバルト鉱床のひとつで、当然、スタランシア国でも、最大の銅とコバルトの生産地でした。


その坑道の中から、焚火のような灯りが、さして見えるのです。 粉屋は、そぉっと坑道を 覗き込みました。 すると、どうでしょう。 焚火の周りで、おかしな格好をした小人が、一本足でぴょんぴょんと、飛び跳ねながら 歌っているではありませんか。


  

 今日は、パンを焼き


   明日は、ビールを作る


     今夜は、王妃の子供を貰いに行く


 誰も知らない私の名前は・・・


  ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ


  ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺ


  ぺらき あまや りとじう


  ゆいり ほうこ むきうお


  やみい てうゆ ぺぺぺぺ

 


粉屋は、あわてて 紙に名前を書きとりました。 そして、山から駆け降りると、一目散に娘の元へ・・・。


たった1枚の紙片では、ありましたが、王妃の喜んだこと 喜んだこと・・・。 目に涙をうかべ、父の手を握り 感謝したのです。


2日間、夜が来るのが怖かった王妃ですが、この夜は、違いました。 紙に書かれた文字をもう1度見直します。大丈夫。 ちゃんと50文字の名前が、書かれています。


「粉屋のお嬢さん。 そしてスタランシア国の王妃様。

 私の名前は、分かったかね?」


「えーと、あなたの名前は、バルサック?」


「いやいや、違う。 そうじゃない。」


王妃は、わざと 名前を間違えて、小人を からかいます。


「それでは、キングオレ?」


「それでは、ポカナマズ?」


「残念ですね。 ハズレです。

 それでは、子供は、いただいていきますよ。」


小人が、王子に手を伸ばそうとする。


「いえ、分かったわ。

 あなたの名前は・・・。

 ぺぺぺ ぺぺぺ ぺぺぺぺっ・・痛っ・・。」


「ハズレです。

 私の名前は、ぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺイタでは、ありません。」


小人は、愛しいものを 抱き上げるかのように、王子を 抱き上げました。


「さようなら。 美しい王妃様。

 もう 会うことは ないでしょう。」


赤子を抱いたまま、城の天窓より飛び立つ 邪な精霊『コボルト』。


「ちょっと待って。 違うの。今のは、嚙んだだけ。

 もう1回ぃぃぃぃぃ。」


王妃の悲しげな叫び声だけが、夜空ノムコウへと 響いたのでした。

グリム童話を真似して書いてみようとしてところ、いつのまにか違う話になりました。難しいものですね。【美容師の娘】2-118.『鉱山の邪精霊』は『青く』、『月の女神』は『赤い』をお読みになった後に読まれると、より楽しんでいただけると思います。


言葉の解説



蛇足1.『コボルト』とは・・・


 英語で『ゴブリン』とも訳される『コボルト』は、

 鉱山に住む邪な精霊。

 坑道や地下に住み、尖ったフードの付いた服を着ていて、

 シワのよった小さな顔。

 長いひげを生やした 老人のような風貌をしているとされる。


 この『コボルト』の名前からとられた鉱物が『コバルト』である。

 コバルト鉱物は、冶金が困難なため、コボルトが坑夫を

 困らせるため、魔法をかけていると考えられたのが 由来である。



蛇足2.『コバルト・ブルー』とは・・・


 ルイ・ジャック・テナールは、フランスの化学者。

 ゲイ・リュサックと共にホウ素の発見、単離を行った

 ことで知られます。


 薬学の勉強のためにパリに上り、エコール・ポリテクニーク

 で化学の主任教授を務めました。


 1802年、内務大臣ジャン・アントワーヌ・シャプタルの

 委託を受け、青の顔料『コバルト・ブルー』

 『アルミン酸コバルト』を開発。

 この青は、テナールの名前を取って、テナール・ブルー

 ともよばれます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ