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#生と死

#生と死


「俺たちが行かないといけないのかな?」

俺は、出かける準備をしていたが、心配だった。

なぜなら俺たちは、まだ名だけの勇者だからだ。

「そりゃそうだろう? アタイたちは勇者パーティーなんだから? 何だ怖いのかい?」

「ああ。ちょっとな」

ガルダーも言っていたが、真実の日はかなり危険な様だ。

「大丈夫だよ。アタイたち以外にも勇者はいっぱいいるんだから。それにもしピンチになったらアタイが助けてやるよ」

「期待してるよ……」

「俊彦のくせに偉い素直だね? 褒めても何にも出ないよ? まさか!? アタイの体が目的なんじゃないだろうね!? 少しくらいなら触らしてあげようか? ふふふ」

「いや、ご遠慮します」

「またまた」

「それよりアリサはどこ行った?」

「トイレじゃない?」

「俺ちょっと探してくるよ」

「急げよな?」

「ああ」

だが、アリサは部屋の前で固まっていた。

手には、新約神書を持っている。

「アリサ? そんな顔して、どうしたんだ?」

「いや、新約神書に続きが追加されてるの」

「え?」

俺は、慌てて新約神書を受け取ると、そこには、謎な事が書かれていた。

『異世界から来た男、生と死の狭間を彷徨う。生を取っても駄目で、死を取っても駄目、逃げる事も許されない。運命に従えば、半分は天使、半分は悪魔が握ってる』

「どういう事だ?」

「この異世界から来た男と言うのが、俊彦の事を指してるんだ。だから、この文章の意味を考えると、近い将来危険な目に遭うって事じゃないか?」

「……」

「今回の旅は、パスした方がいいかもな? アタシがリースに言ってあげようか?」

「いや、いい。もしかしたらこれが分かればこれからの対策も立てられるかもしれないからな……」

俺は、一度死ぬ事を覚悟している。

だから、死ぬ事は怖くない。

ただ……。

「そうか……。まぁ、気を付けろよ? 死んだら終わりなんだからな?」

「ああ」

そうこうしていると、外で王国の迎いの馬車が到着した音が聞こえた。

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