表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
90/141

#好き

#好き


結局、俺は、この大きな屋敷でルーシーを見つけることが出来なかった。

後で、リースに部屋を聞くしかないなと思い、とりあえず夕食の準備を手伝う事に。

「遅いぞ! 俊彦!」

「すまん。フニャール」

「謝罪はいいから、さっさとその料理を運んでくれ」

フニャールはとっくに来ていて、すでに料理はほぼ完成していた。

なので俺が出来上がっている料理をダイニングに運ぶと、驚く事にフレリアさんとリースの間にルーシーがいたのだ。

「俊彦!」

俺は、リースに名前を呼ばれる。

「紹介するわね? 私の妹のルーシー」

「よろしく……」

俺は、戸惑いながらも挨拶をする。

「よろしく」

するとルーシーは先ほどの件が嘘の様に挨拶する。

「ここんところ体調が悪くて一緒に食事が出来なかったけど、薬のおかげで大分良くなったの」

リースは、満面の笑みだったが、俺は、まだ戸惑っていた。

「それは……よかった」

この子が以前、リースが薬を買ってきた妹か……。

病気で外も出れなかったらしいが、元気になって何よりである。

でも俺はそんな事より、プレゼントの行方が気になった。

どうなったのだろう?

足のサイズが違うだろうから、ルーシーには履けないが、何でそんな事をしたのだろう?

まぁ……まだ子供だ。

よく分かってないのだろう。

そのまま食事が終わると俺は、早速ルーシーを呼び止めた。

「ルーシー?」

「何? お兄ちゃん?」

「さっきの返してくれないか?」

「返す?」

「いや、さっき俺から奪ったものだよ?」

「嫌……。だって、アレはルーシーが貰ったんだもん」

「あげてないから……」

「じゃあ、ルーシーの事好きって言ったのは嘘なの?」

いや、好きとは言っていない。

特に嫌いな理由はないかなっと言ったのだ。

だが、そういう話でもないだろう。

「いや、嘘じゃないよ。でも、あれはリースのために買った物なんだ」

「……なら後でルーシーの部屋に来て。……二階の部屋よ」

「……分かった」

よかった。

俺は、食べ終えた食器を片付けた後、ルーシーの部屋へ向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ