表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/141

#初

#初


「十七番の方」

銀行の人が俺の番号を呼ぶ。

すると俺たちは、窓口に向かった。

「今日はどの様なご用件で?」

「預金通帳を作りたいんですが……」

「そうしたらこの用紙に必要事項を記入してください」

そう窓口が差し出した用紙を、俺は、リースに教えてもらいながら、なんとか埋める。

「これでいいですか……?」

「はい。オーケーです。それでは、身分証明書をお出しください」

そして、この前のクエストの時作った、冒険者カードを提示する。

「風間俊彦様ですね? 少々お待ちください」

カタカタカタ。

すると窓口の人がパソコンの様な機器をいじる。

「……」

俺は、初めての体験に少し困惑したが、四、五分すると、俺の目の前に、一枚の銀色のカードと通帳が置かれた。

「これで手続きは完了ですね。お金は、現金自動預け払い機があれば、どこでも出し入れ出来ますし、大抵の店ならそのカードで直接買い物もできますよ」

「そうですか」

「それでは、またのご利用お待ちしております」

「……」

そして、俺の初体験は無事終わったのだ。


「あーあ、アタイもキャッシュレスカード作ろうかな?」

フニャールが心にもない事を口にする。

「でも、アタイは現金の方が好きなんだよね?」

「なら今のままでいいんじゃないか?」

それを俺は、適当にあしらう。

「やっぱそうだよねー。でもねー」

一体フニャールは何て言ってほしいのだろう?

「それより早速使ってみましょうよ?」

するとリースがデパートの入り口で立ち止まる。

「でもなー、何を買おう?」

「何か欲しいものは無いの?」

「そう言えば……」

そう言えば、俺には前から欲しい物があった事を思い出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ