#銀行
#銀行
「五十万エンドか……」
俺たちは、報酬を受け取ると町をぶらぶらしていた。
「一人十二万五千エンドね?」
リースがみんなに分配する。
「大変だったけど、こうしてお金が貰えるなんて嬉しい事だな」
でも、俺はこんな大金手にした事がない。
だからいざ渡されてもどうしたらいいか分からなかった。
「ふふふ。まぁ、悪くはないな」
フニャールはさっきからにやけっぱなしだ。
「……」
アリサは、丁寧にお金を財布にしまっている。
「それでフニャールは何に使うんだ?」
俺は、フニャールの方を振り向く。
「アタイかい? アタイは家族とご馳走でも食べるよ」
そんなんじゃすぐなくなると思うが、俺には関係ないか?
「ふーん。アリサは?」
「アタシは……」
小さくてよく聞き取れなかったが、新しい手帳を買いたいそうだ。
「リースは?」
「私は、貯金かな?」
「貯金かー……」
さすがリース。
金持ちなのに堅実である。
「俊彦は何に使うの?」
「俺?」
「うん」
「俺も……貯金かな?」
「ふーん……。でも、口座はあるの?」
「口座?」
「そう口座。この前は、身分書もなかったじゃない? それなのに口座があるのかなーって?」
「ないな……」
「やっぱりね。なら今から銀行に行ってみましょ?」
「銀行?」
そう言うと、俺たちは銀行に向かった。




