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#原因
#原因
「素敵……」
リースはその神秘的な光景に感動していた。
それはとても美しく、まるで川の中に無数の蛍がいる様だ。
でも、リースもタイガーフィッシュが光るなんて聞いた事がない。
ならなぜこんな現象が起きているのだろうか?
「いや、よく見ろ!」
俺が慌てて、川を指さす。
「え?」
「光ってるのは、川だ。川が光ってるんだ!」
それは、川で洗濯物をしていて、その洗剤が光ってるのに似ていて、その光で川の中は、クリアになっていた。
「確かに……。でも、何で光ってるの?」
「もしかしたらこれが、タイガーフィッシュがこの川に迷い込んだ原因なのかもしれない」
「上の方からずっと続いてるわよ? どうする? 俊彦?」
「うーん……」
俺は、考える。
「もしそうなら、それを突き止めれば……」
「ボーナスが貰えるかもしれないって事か……?」
するとさっきまで黙っていたフニャールの目がお金になる。
「上流に行ってみよう。そこに何かがあるはずだ」
そんな中、周りにちらほらいた冒険者は、ここぞとばかりにタイガーフィッシュを追いかけていた。




