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#Bクラス

#Bクラス


「ありがとな!」

その女は次から次に出てくる料理を、フートファイターの様に平らげていく。

一体いくらかかるか分からないが、もう三日も何も食べてなかったそうだ。

「それで何で盗ったんだ?」

俺は、パンにソーセージを挟んだ物を食べながら聞く。

「……言わなきゃ駄目かい?」

「言いたくないなら……」

「いや、仲間になるんだし、言わせてもらうよ。……アタイにはどうしても百万エンド必要なんだ」

「仲間になる……?」

その女の言葉に俺は、耳を疑ったが、女は続けた。

「いや、まだ仲間じゃないか? でも、仲間を探してるんだろ? ならアタイをパーティーに入れて、損はないと思うよ? こう見えてもアタイは、大林寺拳法の使い手なんだ」

「大林寺?」

「なぜかあんたにはあっさり防がれたが、アタイが本気になれば大木だって、真っ二つさ」

「へぇー……」

「何だその目は……? 信じてないね……? ならこの場で……」

女が勢いよく立ち上がると、周りの客が目を丸くする。

「ここでは……まずいか……」

すると女はゆっくり着席した。

「どうする? リース?」

俺は、反対だった。

こういう金に目がくらむ奴は、簡単に裏切る。

そう考えるのが鉄則なのだ。

俺がそうだから分かるのだ。

でも、リースはきっと断らないだろう。

「構わないわ。きっとこれも何かの縁よ」

「本当か! 話が分かる奴らで助かったよ! あんたらと一緒ならランクAのクエストも受け放題だからな! そう言えば、こらから仲間になるってのに、まだ名前を名乗ってなかったね! アタイの名前はフニャール!」

「私の名前はリース」

「俺は俊彦。それでフニャールのクラスはなんだ?」

「アタイかい? 聞いて驚くなよ? Dクラスさ?」

「え? D? BクラスじゃなくてDクラス?」

「そりゃー驚くよな? アタイも最近ようやくDクラスに上がったんだ。だから、安心しな。アタイが仲間になれば百人力さ!」

「へぇー……」

俺は、なんとなく詐欺にあった気分になった。

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